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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 61-14

鎮「………………」
偲「どうした、答えよ」
鎮「あにさまの…………お気持ち、よぅ、わかりました」
偲「ん?」
鎮「シズは……シズは……もうようございます。あにさまが咎人(とがにん)となる前に……」
偲「咎人? ふっ……今更。俺が初を殺るがいかぬと言うのであらば、お前が殺れ。おシズ」
初「!!」
 

▽つづきはこちら

 命令とあらば、手段を選ばない男。
 使命とあらば、一片の慈悲も見せない男。
表情をなくした男。
心を乱さない男。
 初の中で偲に対する風評が浮かんでは消えた。
 彼は今、鎮側につくことを決め、それを動かそうとしない。
 敵に回った一族を淡々と殺せるのだ、彼は。
 例え、幼馴染であったこの初でも!
 
初「しっ、ずっ、かっ………………鎮! 鎮鎮鎮鎮鎮鎮ァーッ!!!!」
 
 憎しみを抱いて初が叫び、刃をひらめかせて襲い掛かった。
 
鎮「……ッ」
 
 鎮の刀がそれを受け止め、弾き返す。
 
初「あうっ! ……まだ、まだまだっ! 死ねぃ、おシズ!!」
 
 弾かれて体勢を崩したが、すぐに立て直して、再び挑む。
 刃の合わさる音が激しく平和な森の中に響く。
 
悟六「初に助太刀するぞ!」
炎座「おうよ!」
 
 二手に別れた一族同士の争いが、始まった。
 
 
 ところで同じ頃。
 せっかく一週間に一度、日曜日にだけは戻ってきてくれる約束の先生が戻ってこないと一人のレイディは膨れっ面をさらしていた。
 養成所から目と鼻の先にある小さな町の外れにて。
メイディア「信じられませんわ! きっとまた面倒くさくなったに違いありません!! あのちび助め。次に来たときには酷い目に遭わせてあげます!」
 などと退屈なものだから、勝手に腹を立てているメイディア嬢。
 話す相手がずっといないというのは、本当につまらないものである。
 幼い頃から独りでいることが多かった彼女は孤独に慣れているはずだったが、養成所で友人たちに囲まれている間にすっかり忘れてしまった、そんなこと。
 今も暇をもてあまして独り言。
 仕方なく、最近は日課になっている修行にいそしむことにした。
 養成所1回生のときに散々やらされた水晶に魔力を注ぎ込む授業。
 あれと同じことを今も続けている。
 他には炎を一所に長時間留まらせておく訓練、これがまた集中力と忍耐力、そして技術がいる。
一見、地味で誰にでもできそうに思えるが、実際にはそうはいかない。
魔法は呪文と練り上げた魔力を結び合わせて初めて発動するのであるが、発動したらすぐに手を離れていってしまうものである。
その方向を見定めて放つのが攻撃魔法の基本。
コントロールができていないと、エネルギーの塊がどこに跳んでいくかわからないという危険なシロモノである。
今、彼女がやっているのは魔法をすぐに手放すのではなく、留めておける時間すらコントロールしようという修行である。
これさえできれば、戦いの幅も広がる。
コントロールの強化はより強くなるための必須課題でもあった。
それから氷鎖女に頼んでもらった戦闘用人形。
 これを相手に実戦の訓練も怠らない。
 もう薔薇の騎士を目指すことは出来ない彼女を何が駆り立てるのかといえば、負けたくない。
 ただその一心である。
 生来の負けず嫌いが復活したということは、メイディアという人間も完全復活ということだ。
 どれだけ叩きのめされても、タダでは起きない強靭お嬢様。
 氷鎖女の方としても彼女の頑張りは望むところだった。
 自分がいなくなった後も独りでも強く生きていってもらわねばならないからだ。
 リクやクレスを誘おうという話は出たが、実際に彼らが首を縦に振るかはわからない。
 特にリクはアンという恋人もできたことだ。
 ここには来ない可能性が高い。
 それはそれでいい。
 最後は結局、それぞれの道を歩んで独りとなるのだから、メイディアが強いに越したことはないのだ。
 少なくとも10歳の頃から力だけを頼りに独りで生きてきた氷鎖女 鎮は、そう思うのだった。
 恩人が同じ時刻に自分の身内と刃を交えていることなど、つゆとも知らないメイディアは、のん気にリクとクレスを叩きのめしてその背中に足を乗っけて高笑いしている楽しい想像を膨らませながら与えられた課題を黙々とこなしていた。
 
 再び場面は、氷鎖女VS氷鎖女へ。
 鎖鎌が飛び、炎が辺りを焦がし、鉤爪が薙ぐ。
 刀と刀が合わさって火花を散らし、合間に手裏剣が飛び交った。
 小鳥が囀り穏やかな風がそよいでいた森の空気は一転して、戦場の匂いを醸し出していた。
 木々の間を鎮と偲が走る。
 地上を走るより早く、枝から枝に飛んで忍4名が追いかける。
 止まっては攻撃を仕掛け、避け、また走る。
 
冴牙「気持ち悪りぃな、アイツラ。おんなじような動きをしやがる!」
初「……くっ!」
 
偲と鎮は10年も離れていながら、息がぴったりである。
いくら双子とはいえ、一緒に修行したわけでもないのにこれだけ動きが合っているというのは、薄ら寒いものを感じずにはいられない。
 
初「偲はだまされておるのです、あの化生に!」
 『早く……早く取り返さねば……偲が芯まで魔性に侵されて、人間側(こちら側)に戻って来れなくなる……!』
悟六「初! 私情は捨てよ! さもなくば、死ぬぞ!!」
初「は……はい……」
 
 地上を走る兄弟は互いに目配せをしている。
 
偲「シズ」
鎮「はっ!」
偲「お前の忍術、お披露目してやれ」
鎮「………は」
 
 魔法は忍術ではないが、どちらも似たようなものと思い、訂正はしなかった。
 呪文を唱え始める。
 
鎮「すまぬな、お初。偲の刃に斬られぬことだけが救いと思ぅて地獄に堕ちとくれ」

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●Thanks Comments

レイメイにただ今、はまってます(笑)

メイディアが登場した(^-^)なんか安心。氷鎖女VS氷鎖女すごい迫力☆まるでアニメ見てるみたい(笑)もちろん続きも楽しみ♪偲と初のLOVEも楽しみ♪楽しみだらけなのです(^-^)

From 【あっぴ】2008.08.26 00:09編集

キャッ☆

何だか嬉しいけど恥ずかし~(#^.^#)
メイディアは平和に元気です(笑)
主人公なのに一人でのん気に物語から外れてる^_^;
いやいや、そのうちちゃんと合流しますよ?

紙の方はまた送っても大丈夫ですか?
次で10冊目だっけ??
すぐ忘れてしまいもす;

From 【ゼロ】2008.08.26 00:15編集

7冊....

こちらにあります(^-^)この分、近いうちに返却しますね。遅くなってすみませんでしたm(_ _)m
でも、こっちも続きが楽しみ♪なのにしばらく主人の出張がない(T_T)なのでゆっくりでいいよ(^-^)いつもありがとうございます(*^_^*)

From 【あっぴ】2008.08.26 00:24編集

ガビ!? 全然違った!

す、すみません;
テキトーに片っ端から送ってたら、自分でわかんなくなってたようです;
あわあわ。
ではあわてずのんびり送ります(笑)
返却も気にしないで下さいねー♪
1冊ずつでメール便なら80円~160円で送れますよー(^-^)
たぶん、1,2冊目は160円ですが、他のは80円で送れるはずです。
(メール便での話)

From 【ゼロ】2008.08.26 00:29編集

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