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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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雨が雪に変わる頃 8

 私は。

 何日もずっとなきがらの傍ら(かたわら)にいました。

 周囲には、かつては宝物であったガラクタが、無数に転がっていました。

 

                       ………………………………………。

 

 …これは、私があるいけない結論にたどりつく数日前のお話です。

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雨が雪に変わる頃 7

「アンタ、今までどこほっつき歩いていたのさっ」

 

 涙ながらに私を責め、その場にしゃがみこみました。

 

「早く行っておやりよ」

 

 私はこの女は変だと思いました。

 それで、敷居をまたいで小雪さんに言いました。

 

「雪はもうちょっと待って下さいね」

「………………」

 

 アレ? 返事が返ってきません。

 

「…小雪さん?」

「小雪さんっ!?」

 

 横たわった小雪さんの顔には何故か白い布が乗せてありました。

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雨が雪に変わる頃 6

「初めて会ったのも、こんな日だったね」と。

 私はそうだったっけ?…などとのんきな言葉を返したと思います。

 けれどそんな言葉を聞いてか聞かずか、小雪さんは続けました。

 

「あ、ホラ…雪が混じってきた」

 

 ちらちら、ちらちら。

 

「銀色で…白虎みたい…キレイ…」

 

 落ちくぼんだ目を細める。

 私もつられて外を眺めました。

 しばらく黙って見ていましたが、ふいに小雪さんが言いました。

 

「ねぇ…欲しい物があるの」

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雨が雪に変わる頃 5

 ああ、そうか。
 この着物に赤い染みがついてしまったから、気に入らないんだ。


「今度はもっと良い物をとってきますよ。絶対、気に入ると思います」





 ……でも。

 小雪さんは意外とワガママでいらっしゃって、何をとってきても気に入ってくれないんですよ。

 女性のワガママには魅力がありますが、それにしても度が過ぎると困りもの。

 一体何が欲しいのかと聞いても、そっぽを向くばかりで……。

 とうとうあまり口も利いてくれなくなりました。


「いらない。貴方の手から渡される物なんか、何一ついらない」


 放り投げられた宝石や着物ばかりがたまってゆく。

 彼女に見向いてもらえない宝物は、もはや宝物ではなくて、ただのガラクタに過ぎません。

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雨が雪に変わる頃 4

 月日が流れて、体が癒えても私は彼女の側を離れませんでした。

 私の話をおもしろいと言って、小雪さんはずっと耳を傾けていました。

 彼女にもっと笑って欲しいと思い、私は作り話もしました。

 今にしてみれば、誰にでもわかる幼稚な嘘でした。

 けれど小雪さんは微笑んでくれるのです。

 ……私は嬉しかった……

 小雪さんには色々なことを教えていただきました。

 言葉遣いもそうです。

 私の言葉が悪いと、それだけで皆さんが怖がってしまうので良くないそうです。

 私は助けていただき、お世話になったお礼に、家を直し、小雪さんの仕事を手伝いました。

 小雪さんは、機織りして、町に売りに行くんですよ。
 スゴイんです。
 まばゆいばかりの絹を織り上げるのです。

 けれど……。

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雨が雪に変わる頃 3

 けど、私は文句を言いつつ、結局全部いただきました。

 それで気づいたのですけど、女性は何も口にしていませんでした。

 雪をつまんで口に入れるだけ……。

 ……そうです。
 あの一杯は彼女が食べるための物だったのです。

 私などという余計な者を拾ってしまったために、彼女の分がなくなってしまったんですよ。

 でも。
 そんなの、私には関係ないでしょう?
 だって、彼女が勝手にやったことです。
 私は頼んでもいないんですよ?
 ねっ?

 そう思って、私はまた眠りました。

 朝になって目を覚まし、ぎょっとなりました。

 彼女が私の腹の当たりで丸まって寝ていたからです。

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雨が雪に変わる頃 2

 この私が。

 きかん坊で自意識過剰ぎみでしたから。

 また、そうさせるに充分な生を歩んできてしまいましたから。

 誰も私に敵わないっていう、ね。

 井の中の蛙……とでも言いましょうか。
 お恥ずかしい話です。

 やがて雨が雪に変わる頃、私の意識は途切れかかっておりました。

 上には雪が降り積もり、動くのがだるくなっていました。

 それでも自分が死んでしまうとは思っていませんでしたけどね。

 丈夫が取り柄ですから。うふふっ。

 ただ、失意でぼ~…っとしちゃってただけですよ。
 心配めさるな。

 だけど、命あやうしと思ってくれた方がいたんですね。

 通りがかりの見知らぬ女性でした。

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