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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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雨が雪に変わる頃 6

「初めて会ったのも、こんな日だったね」と。

 私はそうだったっけ?…などとのんきな言葉を返したと思います。

 けれどそんな言葉を聞いてか聞かずか、小雪さんは続けました。

 

「あ、ホラ…雪が混じってきた」

 

 ちらちら、ちらちら。

 

「銀色で…白虎みたい…キレイ…」

 

 落ちくぼんだ目を細める。

 私もつられて外を眺めました。

 しばらく黙って見ていましたが、ふいに小雪さんが言いました。

 

「ねぇ…欲しい物があるの」


▽つづきはこちら

 私はその言葉を待っていたとばかりにうなづく。

 頼み事はこうでした。

 

 “雪をとってきて。”

 

 私は空を見上げました。

 

「お任せを」

 

 嬉しそうに私は返答しました。

だって、また小雪さんが口を利いて下さったのですから。

それはもう嬉しかったですよ。

 私は外に飛び出して手をかざします。

 取った!…そう思って、家に駆け込むと、手の中の雪は消えてしまっていて、小雪さんに渡すことができませんでした。

 仕方なく戻ってそれの繰り返し。

 何度か往復して、私はやっと気づきました。

おわんを持って、ここで立っていれば良いのです。

そしたらそのうちにたまるに違いありません。

 しかし何時間経ってもたまらずに、それどころか雪はまた雨になってしまいました。
 夜になってしまったので、私はあきらめて帰ることにしました。

 希望した物が手に入れられなかったのは、これが初めてです。

 こればかりは他人から横取りするわけにもいきませんからね。

 戻ってみると戸の前で女の人が立っていました。

 女の人は小雪さんの友達です。

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