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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 9-5

ガーネット「何をやってるんだ……落ちるぞ」

クロエ『 「再会を喜ぶのは後でござる! ニンニン」「あっ! ヒサメさん!」「まだ敵は潜んでおるぞ。気をつけませぃ」「そうだな。ここは俺たちに任せろ、クロエ」「お兄ちゃん……ヒサメさん」「いくぞ、必殺! グレイト超スーパー素敵カッコイイアタック斬りっ! フフフ、俺の1分間に100回突き出す剣の動きについてこれるかな?」「ぐあー! なんて強い奴なんだー!!」「それ、拙者もいくでござるよ。ニンニン。ニンポウ、ニンジャの術~でござるよ、ニンニン」「キャー! 素敵、二人とも~」「チクショウ、これで勝ったと思うなよ、俺を倒してもあのお方が…………ギャッ! グフッ」「し……死んだの?」「今、何処からか攻撃魔法が飛んで来ましたわ」「仲間を殺したのね! 許せない!」「冷酷なる邪悪帝王め、私たちがやっつけるわ」「そのいきだ、クロエ。先に進もう」「ええ」 と、その時よ! 邪悪帝王の直属・ツヨイ四天王が行く手を遮る!! 「俺はツヨイ四天王のムキムキ」「私は同じくツヨイ四天王のモリモリ」「ボクは同じくツヨイ四天王のメキメキ」「おいどんはツヨイ四天王のバキバキ」「4人そろって仲良しツヨイ四天王!!」「くそう! 強そうなのか出て来たな!」「大丈夫、お兄ちゃん……」「大丈夫に決まっているだろ。俺はクロエのお兄ちゃんだぞ」「うん、信じてる」「行くぞ! 妹に指一本触れさせないぞ!!」「助太刀するでござる。ニンニン」

クロエ「た……大変だわ……。思ったより相手が強い……さすがはツヨイ4兄弟……。お兄ちゃんたちが追い詰められていく……何とかしなきゃ……なんとか……」 ブツブツ……

   『「ハァハァ、ようやく3人目まで倒したぞ……」「さすがはお兄ちゃん」 その瞬間、倒したと思ったツヨイ4兄弟が……アレ? ツヨイ四天王だっけ? ともかくそれが起き上がって、私を人質に。「ぐはははは。この娘は実は重要な鍵だったのだ」「なんだってー!? 知らなかったー!」「フフフフフ。秘密だったのさ」「よくもだましたな! ズルイぞ!!」「なんとでも言え! この娘はもらっていく!」「お兄ちゃん! 私に構わず、コイツを討ってーっ!! お父様のカタキよー!(本当は生きてるケドー!)」「クッ、クロエ……! できない! 俺にはそんなことはできないー!」「ならば死ね! 伝説の勇者・ガーネット=グラディウス!!」「うわあーっ!」「お兄ーちゃーんっ!!」

   「ううう……許さない……許せない……ツヨイ四天王っ!

 

 ひざを折って人形の上に伏せる。

 

クロエ「ヒドイ! あんまりよ! 再会したばかりだったのに……お兄ちゃん……」


▽つづきはこちら

ジャック「……………………。ガーネット、どうやら君は死んだくさいが、どうかしたのか?」

ガーネット「さぁ……」

クロエ「今度は私が相手よ、ツヨイ四天王ッ! 眠っていた力が開花! 辺りは光に包まれました

試験官「ふぅん……それで?」

クロエ「光が消えた頃には私は気を失っていて、目覚めると皆が心配そうに私を覗いていたの

試験官「大丈夫かって?」

クロエ「はい。それで私はボンヤリしていたんだけど、ハッと気がついて、お兄ちゃんを探すの

試験官「うんうん」

クロエ「お兄ちゃんは倒れたままで、ツヨイ四天王は光の浄化によっていい人になっていたの。実はツヨイ四天王も悪の邪悪帝王に操られていただけなのよ。で、私はたおれているお兄ちゃんを抱き起こし……よっと」

 

 人形を抱き抱える。

 

クロエ「お兄ちゃん、お兄ちゃん……。そしたらお兄ちゃんが目を覚まして、「き……傷が全て治っている」

試験官「よ……よかったね……」

クロエ「「やったな……クロエ。それが本当のお前の力だ。その力で世界を救うんだ」「うん、お兄ちゃん。私、がんばる」「拙者の力はもう不要でござるかな。ニンニン。ではさらばっ! ニンポウ・コノハガクレの術!」 しゅばっ! ヒサメさんが消えました

試験官「……ヒサメ殿がねぇ……。……で?」

クロエ「私たちは新しい旅立ちにゆきました

試験官「……だそうです」

 

 壁にはりついているヤモリの方を向く。

 その先の試験官室。

 

ニケ「……………………………………………………」 ひく……

ナーダ「減点」

ヴァルト「減点」

氷鎖女「減点」

ニケ「……落第……」 ぼそ……

氷鎖女「いや、まぁ……そこまでせずとも……。筆記はかなりの成績だったそうではないか」

ニケ「うるさいなっ! もー、ヤダッ! 誰、アイツ!!

ナーダ「あのガーネット=グラディウスの妹でしょ」

ニケ「知ってるよッ! 知らないフリしたかっただけっ」

ヴァルト「ニンニン」

氷鎖女「うん?」

ヴァルト「好かれているようですな」

氷鎖女「……物珍しいのでござろ。………………………………………………ニンニン」

 

 場面元に戻って、会場。

 

試験官「  で、いつまでそうしているつもりかね?」

クロエ「……ハイ?」

 

 気がついて周囲を見渡してみると、全ての学徒がこちらを注目している。

 しかも試験は終了しており、陽は西の方角へ傾いて空が赤紫に染まっていた。

 

カラス「アーホゥ、アーホゥ」

 

 頭上を飛んでゆく。

 

クロエ「え……っと……」 汗、ダラダラ。

 

 一気に体中の血が引いていった感覚に襲われる。

 

クロエ「これはそのぉ~……つまり……ですね。この方が……ホラ……」

 

 顔などはリアルなのに髪の毛はない、ツルツルハゲ君な人形を目の前に突き出す。

 

クロエ「私はその……だから……つまり……」

ジャック「大変だっ。今こそ、応援の時だろう、ガーネットっ!」

ガーネット「は?」

ジャック「フレーッ! フレーッ! ク・ロ・エ!! 頑張れ頑張れクロエ! 頑張れ頑張れクロエ!」

 

 全員の視線が同じように動いてジャックとガーネットを捕らえる。

 

 

 ……5分後。

 白の制服に身を包んだ青薔薇の二人は再びヴァルトに連行され、クロエは大減点をくらって2日目試験が終了した。

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