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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 9-3

ガーネット「うわっ!? いつのまにっ!?」

ジャック「初めからいたが」

 

 きちんと両手をひざに乗せて神妙な表情をしている。

 

ガーネット「んな正面からヒトが食べてるのを黙って見てるなっ

ジャック「じゃあ歌おう」

ガーネット「いらん!!」

ジャック「ある日ーパパと二人でぇー語りあったさー♪ この世に生きる喜び、そして悲しみのことをー♪」

ガーネット「いらんゆーにっ! グリーグリーンはいいっ!!

ジャック「ああ、良いよな。父上がお亡くなりになってしまうのは切ないが、彼はきっと父上の言葉を胸に強く生きて行くことだろう」

ガーネット「“いい”の意味が違う!」

ジャック「早く食べるんだガーネット」

 

 会話、不成立。


▽つづきはこちら

ガーネット「あああああっ!!!

     『ぶっ殺したいぃっ!!」

ジャック「本音は胸の内にしまっておくもんだ。後ろの鍵カッコが二重じゃなくなってるぞ」

ガーネット「……少し、黙ってくれませんか……」 怒りで打ち震える。

ジャック「黙るなと言ったり黙れと言ったり……ガーネットはワガママだな。手が焼けて困る」

 

 肩をすくめるジェスチャーをとるジャック。

 

ガーネット『それは俺の台詞だ……』

 

 怒鳴りたくなるのをぐっとこらえて口に食べ物をかき込み席を立つ。

 この人から解放されるにはさっさと用件を片付けた方が早いと踏んだのだった。

 

ジャック「ごちそうさまは?」

ガーネット「ああ、ああ。ごちそーさんっ」

ジャック「美味かったろ? 腕によりをかけたからな♪」

ガーネット「アンタかよっ!?」 びくーんっ!?

ジャック「ああ、私だ」

 

 どうも今日の弁当と一緒に作ったらしい。

 無断で人の家の台所を使って。

 

ガーネット『どうりでオカズの種類が多いと思った……。いつもだいたいハムエッグトサラダとパンだけだからな。こんなにスープやらなんやらついてこない……』

ジャック「よし、終わったか。行こう!」

 

 窓を開け放って足をかける。

 

ガーネット「ヲイ、待て」

 

 むんずっ。

 襟首をつかんで引き留める。

 

ジャック「どうした、トイレか」

ガーネット「アンタまさか、そうやってウチに侵入したワケじゃないだろうな」

ジャック「もちろんだとも!」

 

 たんぽぽでも咲いたような笑顔で振り返る。

 

ガーネット「……………………」

     「これからは……ちゃんとドアから入って来てクダサイ」

     『頼むから……』 ゲッソリ……

 

 一体鍵はどうやったんだろう? しっかりかけておいたハズだが。

 外へ出ると既にエリーゼと自分のドラゴンが主人がくるのを待って待機していた。

 ローゼリッタ青薔薇専用ドラゴン飼育施設から連れ出して来たのも彼だろう。

 

ジャック「よぉーし、レッツ☆ゴー」 エリーゼに飛び乗る。

ガーネット「ハァ……」

     「って……んん?」

 

 ドラゴンの背に自分も乗ろうと手をかけたところ、庭の花壇が視界に入った。

 

ガーネット「……………………………………………………………………」 シーン……

ジャック「ホラ、レッツ☆ゴーだってば」

ガーネット「見たことがあるような花が活けてあるなと思ったんだ……」

ジャック「何?」

ガーネット「花。食卓にあった」

ジャック「ああ、その辺に咲いてたから、キレイだと思ってむしったんだ」

ガーネット「その辺に咲いてたって…………ソレ……アンタ……」

 

 それはそうだろう。

花壇なのだから。

咲いているさ。

植えたのだから。

 

ジャック「?」

 

 やはりわかっちゃいない、屈託のない笑顔を向けられてガーネットは激しい頭痛に襲われて眉間にシワを寄せる。

 しかし説明したところで通じないに決まっているとここは流すことにしたガーネット。

 それなのに続けざまに気づいてはいけないモノに気づいてしまうことになろうとは。

 敷地の外を出た道端、二人の男が折り重なるようにして倒れているのを発見してしまう。

 

ガーネット『…………まさか…………』

 

 自分の180近い身長と隊長の175近い身長。

 それにちょうど似たような背格好の二人が、頭にタンコブをつくってパンツ一丁で家の付近に倒れているというのはどういうことか。

 

ガーネット「ちょっと……」

ジャック「何だ、まだ何かあるのか。遅れるだろう」

ガーネット「何だよ、アレは! 白薔薇騎士じゃないのか!?」

ジャック「ああ、コレを快く貸してくれた親切な二人だよ」

 

 自らが装着している白い制服をチョイとつまんでみせる。

 

ガーネット「何が快くだ! 思いっきり強奪してるだろがっ!!」

 

 ビッ!と被害者2名を指さす。

 

ジャック「気にするな。さ、行くぞ、ガーネット。いざ、クロエの応援へ!」

ガーネット『……懲罰モノだな……もはやあがらえん……』

 

 ここまできたら、もうどうにでもなれとあきらめることにした。

 朝からどっと疲れたガーネットは張り切りジャックに引きずられるままに養成所・試験会場へとおもむいた。

 妹のことを話すのではなかったと深く後悔しながら……

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●Thanks Comments

イイお嫁さんに…

なれそうなお料理上手ジャックさんw
お料理以外はアレだけど(汗)
なかなかウザいキャラだよね☆(褒め言葉)
ガーネットと二人の漫才?が楽しい~ww

メイちゃんが、なんか上に立つ者としてちゃんと周囲の者をねぎらってあげていて、なかなか良いコです。あくまで上から目線だけどw

From 【 ぱんだ】2007.11.07 22:52編集

無題

全力で生きてます、ジャック。
周囲を疲れさせて歩いてます。

From 【ゼロ】2007.11.07 22:56編集

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