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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 5.5-3

フェイト『どうりで声が……

 

 女性にしては少し低いと思った

 けれどこのくらいの声なら女性でもおかしくはない程度。

 成人男性だとすると幼すぎた。

 

氷鎖女「身分が高いと吠えるならなおさら、きちんと筋を通して謝罪する。コレが本当の責任の取り方であろうが。これだからガキは好かないというのでござる」

メイディア「仮面は?」

氷鎖女「額当てか? 洗って置いてあるでござるよ? 後で新しいのしなくっちゃ」

レク・フェイト「…………」 黙って口を閉ざす。

メイディア「新しいのって……

氷鎖女「別にアレ一つじゃないし、代わりはあるし。さりとてアレをしていると髪が乾きにくいゆえ新しいのあってもつけているワケにもゆかず……

メイディア「秘密は?」

氷鎖女「だから秘密なんかナイと言ったでござろう? しつこいな」

 

 パンをちぎってちまちまとかじる

米の飯が恋しいなどとのんきなことを言いながら。

 

メイディア「…………」

 

 そっとメイディアが顔を覗き込もうとすると氷鎖女は顔の向きを変える。

 

氷鎖女「これこれ。妙なところに興味を持たなくて良いから食べるでござるよ、おとなしく。ホラ、そこの二人も」

 

 手をひらひらと振って見せる。


▽つづきはこちら

フェイト「え、あっ…ああ」

レク「あ、うん」

メイディア「だってワタクシ、驚いたことに1カ月以上も毎日会っていながら先生のお顔を拝見したことがありませんのよ? 一種の怪奇ですわ」

氷鎖女「顔なんぞ知らずともよい」

メイディア「そんなの変でしょう?」

氷鎖女「変でも別にいいんじゃ……

メイディア「見せてくれたっていいでしょう!?」

 

 レクとのケンカは一瞬にして記憶のかなた。

だが、レクの興味もそちらに向いてしまっているのでこれはこれでいいのかもしれない。

 

氷鎖女「……こんなだったら、頭巾でも風呂敷でもかぶってくればよかった

 

 小さく息をつく。

 顔を見られたくない彼がこんなに人の多い学徒用の食堂にわざわざ足を運んだのは他でもない。

 朝の一件の続きでメイディアがまた何か問題を巻き起こしているのではないかと少々心配になったからだ。

 さすがにあれほどのことをされれば縛られていた少年……レクだって怒らないハズがない。

 しかもその怒りに景気良く油を注ぐのがメイディアの性格。

 来てみれば案の定。

二人がやりあっていたというワケだ。

 ただの口げんかのようだし、放っておこうとも思ったのだが、自分の「ごぉるでん」とつい言ってしまったことが引き金となっているのは確かなので、仕方なしに勇気を振り絞ってやってきたのだった

 その割りには「ごぉるでん」を直すそぶりかうかがえないが、それは朝、してやられたことのささやかな仕返しである

 メイディアはンコまみれになって真のこぉるでんになったのだ、氷鎖女の中で。(勝手に)

 顔を見られるのを嫌う彼があえて素顔できたのは、下手に何かかぶっていると余計に人目につくと思ったから

知らん顔をして生徒に混ざって歩いていれば、それで済むハズだった。

 フェイトに接していたときのようにうつむいていれば、性別すらわからない。

 が、メイディアはしつこい。

 

氷鎖女「れでー(レディ)が、ご飯中にみっとも良くないでござるよ。よいのでござるか?」

メイディア「うっ……

レク「ねー、先生は何でそんなに隠したがるのさ? いいじゃん、別に。恥ずかしいワケ? 秘密にしてっから怪しまれるんじゃないの?」

 

 ナチュラルに核心を突くレク

 

氷鎖女「……うん。そうだが、嫌なものは嫌でござる。人の嫌がることはしちゃダメダメでござる

レク「そりゃそうだけどさぁ」

「でも気になるよな、メイディ

メイディア「ええ…って、メイディって呼び捨てはっ」

フェイト『さっきまでケンカしていたクセに…』

 

 すっかり仲直りしているような二人に、フェイトが肩をすくめる。

 

氷鎖女「恥ずかしいのでござるよ。拙者、しゃいでござるからして。……じゃ」

 

 いつの間に食べ終わったのか、さっと席を立つ。

そしてそそくさと人の波に消えて行った

 遅刻は減点でござると言い残して。

 

メイディア「あ、逃げた」

レク「変な先生」

フェイト「お前たちもくっちゃべってないで早くしろよ」

 

 続いてフェイトも立ち上がった。

今度こそトレーごと片付けて足早に外へ逃げ出す。

 食堂を出た途端、突然吐き気をもよおして口を押さえるフェイトは改めて思った。

 あの4人、一体、何をしてきたんだ!?……と。

 世に、あまりによく知られた“あの香り”を身にまとったフレグレンスな4人は、自分自身に染み付いた匂いはすでに麻痺しており、何も感じていなかったが、周囲の人間はそうはいかない。

 授業に食事に部屋での生活に。

共に行動する者たちを1週間ほど悩ませ続けたのだった。

 容赦のない男部屋では、リクとレクが部屋で寝ることをルームメイトたちに禁止され、廊下に放り出されていたことは言うまでもない。

 ……二人、被害者でしかないというのに……

 

レク「廊下で寝ろなんてあんまりだよな」

 

 これでも着て寝てろとばかりに毛布を顔に当てられたレクがぼやく。

 

リク「俺は気にならないケド?」

 

 リクの無頓着は相変わらずでうらやましい。

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●Thanks Comments

無題

うんこの匂いってそんなに取れないもんなんすか…。恐ろしいな。くさいからって部屋からおいだされたレクとリクがかわいそう(笑)というかこの2人なまえ似ててごっちゃになる(^^;

From 【十六夜】2010.06.09 21:49編集

Re:無題

>うんこの匂いっていうか、肥溜めの臭いですね!(笑) うんこがさらに腐っているので、強烈です。実際に落ちると数日間、どんなに洗ってもほんのり匂うとか(笑)
リクとレクは別々の人が作ったキャラなので、たまたま似てしまったんですよ(笑)

From 【ゼロ】 2010.06.10 00:23

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