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レイディ・メイディ 39-5
2008.05.09 |Category …レイメイ 39-41話
リク「でも今はそのときよりメイディに認められてると思うよ。……このくらいは」
また指でちょっぴりを示す。
カイル「ハァ? なんで?」
リク「さっき倒す宣言されたじゃない。名指しで。おめでとう☆」
カイル「狙われても嬉しかねー!!」
頭を抱える。
リク「そうかな。個人として認識されたってことなんだけど。何かこう……脈アリ?」
カイル・クレス「それは嘘だっ!!!」
リク「ああ、やっぱダメ? うーん。ダメかぁ~……脈」
カイル・クレス「ねーよっ!!!」
同時に叫ぶハーモニー。
▽つづきはこちら
シラー「んー。リク君がこういう話に興味を示すと思わなかったなー」
先程、会話を止められたシラーがイタズラっぽく笑って言った。
リク「え?」
焼き魚をつついていた手を止める。
アン「え?」
思わず同時に驚く。
シラー「だって誰某が恋をしたの告白したのって話に乗ってきたことないじゃない」
リク「そうかな?」
「ハハ。まぁ、だとしても男子ってそういうモンじゃない? 女の子ほど恋話……っていうの? そういうので騒いだりとかしないから……」
アン「……そうなんだ……」
小さすぎたつぶやきは誰にも拾われず、代わりにジェーンが不満めいた声をあげる。
ジェーン「えー、そうなの? 好きなコの話とかしないの?!」
アン『好きなコの話……』 ドキッ。
リク「い、いや、するけどさ。女の子たちほど頻繁にその話題でもないかなっていうか……」
アン『するんだ……?』
注意深くそば耳を立てる。
モーリー「あっはー♪ 女の子だっていつも恋愛で頭がいっぱいなワケじゃないんだけどぉ」
リク「あ、ごめんよ、謝るよ」
『あれー? 何か変だぞー。もしかして俺は責められているのかな? んん?!!』
珍しく少しあわてたそぶりで言葉を探すリク。
さらに追い打ちをかけて、シラーがまた追及。
シラー「ねぇ。それはつまり、あんまりしないけど、でもそういう話もリク君もするってことよね? どのコがいいとか……好きなコの話とか」
リク「え? あれ? っていうか……えっと?」
クレスの方を向く。
クレス「何、煙に巻かれてんだよ」
ピラフを口に運びながら、冷静にツッコミ。
リク「あ、ああ、皆でそういう話題になれば………? アレ? してるかな?」
またクレスの方を向く。
クレス「だから、何で僕に振るかな」
助けを求めたが、残念ながら冷たく突き放されてしまった。
シラー「うふふ。ごめんごめん。そんなに困ると思わなかったから。ただ、急にどうしたのかしらって思っただけ」
楽しそうに頬杖をついて斜め前のリクを見つめる。
アン『…………………………』
リク「意味なんてないよ、そんなにほじくられても。カイルが言い出すからさ」
カイル「だってさー…………あっ!!」
遠目にクロエがステラと一緒に入ってくるのを見つけて、思わず表情が緩んだ。
が、また後から入ってきた知らない男がクロエに気安く話しかけているのを見てガクリとうなだれる。
リク「マイスィートエンジェルだ」
シラー「なぁに、それ?」
リク「カイルの……」
カイル「うるさい、うるさいっ!! お前、自分の話題そらそうとしてんだろっ!!?」