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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 39-2

レイオット「コラコラ、そこの二人!! 顔出してると叱られるわよ? こっちはもうナーダ先生もヴァルト先生も試合の方見に行ったからいいけど…………」

 

 両手を腰に当てて、レイオットがたしなめた。

 

クロエ「エヘヘ~♪」 頭をかく。

 

 当然、教室では先生に名を呼ばれているクロエ。

 レイオットと見るや、ケンカ中のメイディアはさっと顔を引っ込め、その態度にまたレイオットは精神的ダメージを負う。

 

レイオット「メイディまだ怒ってるぅ~」

レク「まぁまぁ」 苦笑い。


▽つづきはこちら

ダレス「おーい。クロエ」

クロエ「あ、ダレス!! 元気?」

ダレス「おー、元気元気」

フェイト「おい、またヴァルト教官来るぞ」

ダレス「おっとヤベ」

 

 教室では同じことをしたというのに、クロエだけが捕まって先生にお説教をくらい、メイディアは一人澄まし顔。ズルイだとか何だとかその他の生徒に後ろ指を指されつつ。

 

ダレス「クロエ、いいと思わねぇ?

 

 クロエが引っ込んでしまった後の窓から目を離してニヒヒと笑う。

 

フェイト「なにが」

ダレス「結構、」

 

「カワイイじゃん?」 ……なんて言い出したのは、理学の授業を受けているレヴィアスクラスから移ってきた少年・カイルだった。

 

リク「そうだね。うん。可愛い」

 

 微笑んで同意。

 

カイル「……なぁ、その……お前らってば、付き合ってたりすんの?」

 

 前方の黒板から目を離さずに、けれど注意はリクに向いたままで問う。

 

リク「誰と?」

クレス「うん?」

 

 会話が気になったのか、クレスがチラと二人の方を見やる

 

カイル「ク、クロエさんとだよ。仲いいじゃん」

リク「仲はいいけど……そういうんじゃないよ。友達っていうか……そうだなぁ。何だか妹みたいな子なんだよ。放っておけないっていうか、ね」

 

 そう。

似ているんだ。

 お兄ちゃん、お兄ちゃん。

大好き、お兄ちゃん。

 

カイル「そっか……。じゃ、じゃあ、俺にもチャンス……ある……かな」

リク「あれ? ナニ、カイルはクロエなの?

 

 接点なんてあったっけ? 聞こうとしてやめた。

クレスが割り込んできたからだ。

 

クレス「お前、ちょっと介抱されたからっていい気になってんなよな」

 

 なるほど、そういうことか。リクがうなづく。

 たちまちカイルは顔を真っ赤にして、「別にいい気になんてなってない」と小声で抗議する。

 メイディアと入れ違いにヒサメクラスに配属された彼は、始めこそ白い目で見られ、ノケ者扱いされていたが、当のメイディアが裏切ったことにより逆の効果で早々とクラスになじむことができた。

 もちろん、一人であったならこんなに早くなじむのは無理だったろうが、リクという誰にでも別け隔ての無い最強の人気者が自然と彼を庇護してくれたおかげが大きいところだった。

 そんな転入生クンを練習試合でボロぞうきんにしてくれちゃったクレス大魔王は、まだ彼が気に入らない様子だが、かといって取り立ててつっかかるでもない。

クレスにとっては大した敵ではないからだ。

メイディアのカタキはしっかりとらせてもらったことだ。

これ以上の含みはない。

 付け加えるなら、やはりリクを挟んで何故か3人一緒にいることが多くなってしまっている関係上、クレスとカイルも仲良し3人組…………に一見含まれてしまっていた

不本意ながら。

 

リク「ん、授業終了だ。今日は何と何と何を食べようかなぁ♪ さ、二人とも。行こうよ、食堂」

 

 聞きなれた鐘の音を合図にリクが腰を浮かせた。

 

クレス「こんな奴とひとまとめにすんよ」

 

 などと文句をたれつつ結局一緒についてきているクレス。

 

カイル「リクは顔に似合わず、大食漢だよな。今までしゃべったことなかったし、正直、いけ好かない奴だと思ってたけど……………………ただの変な奴だったのな」

クレス「顔は飾りだよ、コイツの場合

リク「ヒドイこと言うなぁ。あははは」

カイル「俺……こっちに来て良かったかな……」

 

 共に笑って頭をかく。

 

リク「ヒサメ先生の授業、面白いからね♪」

カイル・クレス「それはビミョー」

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