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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 38-2

ニケ「わかったよぅ。あんまりイジメるなって言っておくからサ」

氷鎖女「“あんまり”ではなく、“絶ッ対”イジメてはいかぬでござるっ!!」

ニケ「わかったって……」

氷鎖女「あ」

 

 思い出したように手を打つ。

 

ニケ「?」

氷鎖女「リクにも!! リクにもゆって!! 捕獲禁止令っ!!! ニケ殿っ!! ニケ殿ーッ!!!」

 

 再び、足を踏み鳴らす。

 

ニケ「……わ……わかったから……」

 

 


▽つづきはこちら

 ……と、いうワケで

 

リク・クロエ「エッエエエーッ!!?」

 

 二人の悲鳴に近い叫びをまともに受けてたじろぐニケ。

 

ニケ『そんなに捕獲禁止令は大変なことなのか……!!?』 冷や汗、タラリ。

クロエ「どうしてですか!!?」

ニケ「どうもこうも……。先生をイジメちゃダメなのー」

クロエ「大丈夫です、私、イジメてません」 自信満々で胸を張る。

ニケ「追い回されることに恐怖を感じてるみたいだけど?」

 横から、リク「俺はクロエと違って先生を網やカゴで無理やり捕まえたりしてませんよ。ただ、円の動きで……」

クロエ「何よ、円の動きの方が怖いでしょ!! リクの方がイジメっ子よ!!」

リク「アハハ。嫌だなぁ。俺は人さらいのクロエから先生を守ろうとだねぇ」

クロエ「嘘つき!! ニンジャの秘訣を自分だけ聞き出そうって魂胆が丸見えなんだから!! そーはいくもんですか。負けないもん!!」

リク「ふぅ、仕方ないな。クロエがその気なら俺だって負ける訳にはいかない」

クロエ「それなら勝負よ!!」

リク「ふふふ、受けて立つよ」

 

 二人の間に火花が散る。

 

ニケ「……………ちょっと……あのさぁ……」

クロエ「じゃあ勝負は1本!! どっちが早く……」

リク「……ヒサメ先生を捕まえられるか!!」

ニケ「だ・か・ら。捕まえるなって言ってんだけど」

クロエ「そぉーれっ」

リク「スタートッ!!」

 

 二人はニケを残して廊下を駆け出して行ってしまった。

 

ニケ「………………聞いてない。聞いてないよ、二人とも……」 ガビーン……

 

 立ち尽くしていると、一粒の液体が降ってきて顔を上げる。

 するとどうやっているのか、天井にヤモリのようにへばりついた氷鎖女がべそをかいていた。

 今のやり取り、一部始終を見ていたらしい。

 

氷鎖女「ホラァ~、ホラァ~。見たでござろ? あの恐ろしい鬼子たちの反応を。まるで獲物を狩る飢えた野獣のようでござるよぅ。あうぅ~。捕まったが最後、何をされるかわからぬ」

 涙ジョボジョボ。

 

ニケ「………………ええ~……っと……」 冷や汗ダラダラ。

 

 もはやかける言葉がない。

 確かに、全く話を聞いていないあの二人にわけもなく四六時中追いかけ回されたら、恐怖症にもなるかもしれないと思ってもみる。

 今現在もクロエは虫取り網を手に目をギラつかせて学校中を徘徊。

 対するリクも軽いストレッチなどを始めて、捕まえる気満々の様子。

 二人にとって追いかけっこはもはや趣味の領域なのだ。

 

氷鎖女「コーワーイィ~」

ニケ「…………………………」

  『……ワシも天井に平気でへばりついているお前が怖いわ……』 とか密かに思う。

氷鎖女「あのな、あのな、ニケ殿」

ニケ「……いいから、天井から降りてきなよ」

 

 言われるままに天井から飛び降りて、

 

氷鎖女「コレッ!! 拙者が見た感じ、クロエとリクはこんなでござる!!! ハイッ!!」

 

 たった今描いたのか、スケッチブックに簡単に描いたものを渡す。

 

ニケ「…………………………」

 

 そこには邪悪な顔をしたクロエとリクが……。

もはや怪物のように描かれている。

 どうも彼の目にはこのように映っているらしい。

 

ニケ『ひ……姫が……ヒドッ!!?』 ガーン!!?

  「ちょっと~……もっとマシなの描いてよ。いーい? クロエじゃなくて姫としてレプリカを仕上げるんだから、……そうだね。クロエがこんなんだったらいいなっていう理想を込めてやってみてよ。どう? それならできそ?」

氷鎖女「ぬぅ!! それはイジメてこない優しい優しいクロエということでござるか!!?」

ニケ「そうそう♪」

氷鎖女「む~……。……あり得ぬが、拙者の願いを込めてやってみるでござる」

ニケ「よしよし。じゃあドールマスターのプライドにかけて最高傑作を頼むよ♪」

氷鎖女「お任せ下され、ニケど…………の……」

 

 ずんぼーっ☆

 背後から、クロエが虫取り網をかぶせた。

 

クロエ「ハイ、捕まえたぁぁっ!!! 私の勝ちィィーッ!!!!」 くわっ!!

リク「そうはいくものか!! クロエは頭だけ!! 俺はちゃんと全部を射程距離に捕らえているもんね!!」

 

 気が付けば周囲を高速反復横とび・円の動きで回っている。

 

ニケ・氷鎖女「ギャアアァァアァアァアッッッッ!!???」

 

 二人抱き合って、校内に響き渡るほどの悲鳴。

 その場にいた全員が振り返り、沢山の教官が駆けつけて、クロエ・リクの両名はあえなく逮捕された。

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