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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 34-11

クロエ「そーんなこと言ったって、怪我人には変わりないんだから。それに練習試合でしょ。自業自得っていうのもなんだかおかしいよ」

クレス「だって……」

クロエ「はい、失礼しまーす」

 

 尚も食い下がろうとするクレスを制して、隣のカーテンを開ける。

 

少年「…………アイツの言うとおりだ。いいよ、俺は」

 

 いたたまれなくなって先に口を開いた。

 

クロエ「そんなの私には関係ないもん」

少年「……………………」

クロエ「…………今、私に惚れそうだった?」

少年「……はっ!!?」

クロエ「うーん、今、私カッコ良かったかもーとか思って」

ステラ「バカ言ってないで早くしてあげなよ」

 

 ステラのツッコミが素早く入る。


▽つづきはこちら

クロエ「はぁい」

ステラ「ゴメンね。コイツ、バカなの。見たまんまの」

クロエ「あーっ!!? ヒッドーイ」

 

 クロエが白魔法をかけている間にレヴィアスクラスの生徒が数人やってきた。

少年を引き取りにやってきたのだ。

 入ってきていきなりヒサメクラスの一行を認め火花を散らす面々。

 

ミハイル「ここでケンカするなよ」

トニア「わかっていますよ。我々は友人を連れにきただけですから」

 

 リクと対戦したトニアが会釈をしてクラスメイトのベッドへと向かう。

 

リク「じゃあ俺らも行こうか」

ジェーン「クロエ、終わった?」

クロエ「うん、一応。ちゃんと効いてるのかどうかアヤシイんだけど、やらないよりいいよね」

「それじゃ。ちゃんとおとなしくして早く元気になってね」

 

 言って少年から離れる。

 

リク「よいしょっと」

 

 眠っているメイディアを起こさないようにそっと抱き上げた。

 閉じたまぶたは腫れぼったく、涙の跡がうかがえる。

 

クロエ「さすがリクは背があるから絵になるよね。お姫様と王子様みたい♪」

ステラ「メイディアが眠ってておとなしければ、まぁ確かにそれでも通るかな」

 

 クロエの夢見がちな発言にステラが賛同し、クレスは「どうせ」と密かにスネた。

 

アン「……………………」

 

 学舎から宿舎に戻るまで、アンはずっと黙っていた。

 頭の中ではどうしてこれが自分ではないのだろうと考えても仕方のないことをぐるりぐるりと廻らせながら。

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