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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 30-15

ジャック「私も彼を知っているよ

 

別のもう一人を示す。

 

ジャック「食堂でコケて牛乳をかぶせてしまって、申し訳なくて雑巾でゴシゴシしたら物凄い臭いがしてきてしまって、マズイと思って女の子から香水を借りて上からかけたら悪化してしまい、せめておいしい匂いなら救いがあるかと思ってあまった肉汁をかけたら怒った人だ」

ガーネット「どうしてアンタはそんなんばっかなんだよっ!?」

 

 スパンと後頭部を叩く。


▽つづきはこちら

 相手も思い出したのか、ジャックを恨みがましい目で睨みつけてきた。

彼もまた、薔薇の騎士になれなかった一人だ。

 

ジャック「しかしそれがどうして赤薔薇の制服なんか……………………コスプレか?」

捕虜たち「………………………」

「……コス………!?」

ガーネット「んなワケあるか。この試験直前に赤薔薇が山を探索したろ? 不審人物が入り込んでないか。それにまぎれて山に潜入し、そのまま潜伏していたんだろう。薔薇騎士の制服に似せたものを着ていれば相手も油断するしな。こちら側の下見が反ってアダとなってしまったワケだ」

ジャック「君たち、正直に話なさい。なぜ学徒たちを襲ったのか。我々は正騎士だ。さっきまでの子供達とは違う。気の毒だが、君たちが口を割るまで我々はいくらでも付き合う覚悟がある」

ガーネット「苦しみたくなかったら、早くゲロしてしまうことだな」

 

 普段の優しげな雰囲気からは想像できないような厳しい目付きで二人の騎士は捕虜たちを見据えた。

 

捕虜ち「…………………………」

 

 学徒を相手にしていたときの余裕が消え失せ、顔がこわばる。

 

ジャック「さぁ。誰からいこうか。地獄の………………」

ガーネット「………………コチョコチョ地獄!!」

 

 くわっ! 目を見開き、両手をわきわきさせてにじり寄る二人

 

捕虜「……ハ? な……何をする気だ!?」 ギク……

 

 地獄のコチョコチョ地獄。

 あんまりにあんまりなネーミングセンスだが、その苦しみは想像を絶する!

 

ジャック「あ、ソレ。コチョコチョコチョコチョコチョ……」

捕虜「ぎゃははははっ! ぎゃはっ!! やっ……やめてっ……! やめてくれーっ!!」

ガーネット「フッ。やめて欲しければ洗いざらい全部話すことだな」

捕虜「誰が……っ!」

ジャック「ふぅ。仕方がない。レベルを上げるか」

ガーネット「ああ」

声をそろえ、二人「秘儀! 地獄のコチョコチョ地獄・コチョコチョ!!」

 

 コチョコチョコチョコチョコチョ……

 こうして馬鹿みたいな拷問は日が暮れるまで続き、部下に見つかって叱られるまで捕虜イビリは続くのであった。

 ……無論、こんな子供のイジメ?のような拷問?で口を割るハズもなく、後日、やっぱりこの二人はヴァルトのお叱りを待つ身となるのであった。

 捕虜たちは笑い過ぎでのどを腫らし、わきの下はくすぐられ過ぎでズキズキと痛んだが。

 

 

 G,S班にプラス、アンとステラ。この一団がゴール前に到着したときにはすっかり日が落ちてしまっていた。

 S班のシラー、ヒルコ、ロドルはとっくについていて、残りのレク、レイオット、リクと合流することでそろって1位としてゴール。

 ゴールを目の前にして、メンバーの一人だけそろわないG班はガックリと頭をたれている。

 特にメイディアの落胆ぶりは同情を誘う。

 やがて現れたダレスはアン、ステラの班と同行していた。

 この3班が上位だったようで、距離もそんなになかったために途中で顔をそろえる結果になったのだろう。

そんなことで、2位は同着とされる。

 

ダレス「俺が先に行ったぁ!? ふざけるなよ、お前たちが俺を置いて行ったんじゃないか」

 

 ……ダレスの言い分だった。

 どうやら、ダレスが呼んでいたという時点ですでに術にかかっていたのだ。

 本当は置いていかれていたダレスは必死にチームメイトを追いかけたが、見失ってしまったのだという。

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