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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 26-10

ヴァルト「ナーダがやる気だ、止められん」

 

 腕を組んでうなる。

 

リク「でもメイディも強いよ?」

ヴァルト「あー、ダメだ。話にならん」

 

 二人の見立てどおり、勝負は1分足らず。

 実にあっけなかった。


▽つづきはこちら

 確かにメイディアの集中力はすばらしく、ほんの短い時間で魔力を練り上げ、凝縮して具現化できる。

 魔法と魔法の間のなんと短いことか。

 しかし相手は教官・赤薔薇のナーダ。

 魔法の全てを上体をひねり、軽やかなステップでかわすと事もなげに相手の目の前に接近。

まさに目にも止まらない早さで木刀を振り下ろした。

 

メイディア「たあっ! ……ですわっ!」

 

 ボクッ! 頭部に木刀がきれいに入った。

 ……ぱんっ! 遅れてメイディアの両手が合わさった音を立てる。

 どうやら両手ではさんで木刀を止める……つもりだったらしい。

 真剣白刃取りのポーズで静止したメイディアがガクリと片足をついた。

 

氷鎖女「……ニブ……」

 

 メイディア、くるりと白目をむき、ゆっくりとその場に崩れ落ちる。

 

ナーダ「このナーダ様に挑戦なんて、10万年、はっやぁ~い♪」

 

 無様な名物お嬢様の背に片足を乗せる。

 あっけにとられる見物人の学徒たち。

 

ナーダ「フフフフフ…………アハハハ…………ホーッホッホッホ!」

ヴァルト「出たよ……」 げんなり。

 

 学徒たちは教官としてのナーダしか知らず、初めて聞く高笑いであったが、同期のヴァルトからすれば元祖・高笑い女はメイディアではなくナーダの方である。

 

ナーダ「じゃね♪」

 

 頭に巨大なタンコブを作って倒れている身の程知らずな女学徒を置き去りに、悠々と引き上げて行くナーダは勇ましかった。

 

レク「わあぁっ、メイディ!」

フェイト「………………カッコイイ……」 ぽつり。

レク「…………エ?」

フェイト「いや、んっんん。ゴホン」 ごまかすように咳払い。

 

クロエはというと、倒れこんだレイオットにまたがったまま、「メイディのバカ!」などと敗者に向かって言葉のトドメを刺していた。

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