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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 第27話

第27話:またまたまた恋の予感

 気を失ったメイディアは友人たちに付き添われ、医務室に運ばれた。

それから目を覚ましたのは10時過ぎ。

 

メイディア「イッタタタ……」

 

 ベッドから起き上がって頭を振る。

 

ミハイル「やっと起きたか」

メイディア「ん? あら、ここは?」

ミハイル「1,医務室。2,遊園地。3,台所。……どれだと思う?」

 

 強い癖のある赤髪の保健医・ミハイルが答える。


▽つづきはこちら

メイディア「1」

ミハイル「正解。気が付いたんなら、授業に出ろ」

メイディア「ワタクシ……負けましたのね?」 しょぼ~ん。

ミハイル「ああ、そうらしいな」

メイディア「どうやって?」

ミハイル「瞬殺」

メイディア「……う……」

ミハイル「う?」

メイディア「うわあぁぁんっ!」

ミハイル「!?」

 

 いきなりべそをかきだした女学徒にたじたじのミハイル。

何事かと目を丸くする。

 

メイディア「ダーリンがっ、ダァリィンがぁ~」

ミハイル「どうした、オイ。頭はただのコブだ。問題ないぞ」

メイディア「ワタクシ、悪い女に婚約者を奪われましたの」

 

 鼻をすする。

 

ミハイル「そ、そうか」

メイディア「……ハァ」

 

 深くため息。肩を落とす。

 

ミハイル「黄昏れて窓の外を眺めるのもいいが、とりあえず鼻水をふけ」

 

 タオルを渡すとメイディアはそれを手にとって豪快に鼻をかんだ。

 

メイディア「先生、優しいのですね」

ミハイル「……どうかな。いいから授業に出ろって」

メイディア「先生はカルハザンの偉い人?」

ミハイル「偉い人って……まぁ……地位はあるんじゃないか?」

 

 彼はローゼリッタの同盟国であるカルハザン帝国の重臣だ。

 同盟を強固にするためという名目で、今はいわゆる人質としてこのローゼリッタにいる。

 同盟の危機に陥った際はまず始めに処刑されるという大変危険な立場だった。

 

メイディア「そう……」

 

 少し考えて、ぱっと眼を輝かせる。

 

メイディア「ミハイル先生、ワタクシをカルハザンにさらっていって!」

ミハイル「……………………さらっ……?」

メイディア「ねっ?」 にっこ。

ミハイル「……ハイ?」

 

 面くらって目をしばたかせる。

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