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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 24-5

 シラーの悪いところが表ざたにならないとくれば、あとは同情を買うのはお手の物。

 特にメイディアのような隠し事が苦手で何でも思ったことを口にする相手には有効な手段であることを知っている。

 噂話という究極の情報戦にメイディアは初めから敗北していたのである。

 皆の前で大っぴらに姉妹を差別するメイディア。

 さめざめと泣き暮らすシラー。

 軍配の上がる方は目に見えている。

 

レイオット「メイディアッ! シラーに謝りなさい」

メイディア「お断りよ」

レイオット「どうしてそうなの!?」

メイディア「どうしたもこうしたもありません。下賎の者に口を利いてやるいわれはないだけです」

レイオット「コラッ!」

メイディア「フーンッだ」


▽つづきはこちら

 アカンベをして逃げ出す。

 仲の良いレイオットの言葉すら届かない。

 取り巻きたちはメイディアに良い顔をするために無視に参加する一方で、裏では私たちは本当は貴女の味方だとシラーに取り繕うのであった。

 なぜなら、シラーも今やシャトー家のお嬢様となったからだ。

 それも噂によると正当後継者はメイディアではなく、実はシラーだという。

 メイディアが辛く当たる理由も自分の立場を脅かされるからだと誰もが思っていた。

 

ジェーン「ごめんねー。私たち、シラーのこと好きよ? なんだけど、メイィア様に逆らえなくてー……」

モーリー「部屋ではちゃんと今まで通り仲良くしようよ」

シラー「ええ、ありがとう。そう言ってくれるだけでも嬉しい。ねぇ、私は小汚い卑しい女だと思う?」

アン「そんなコトないわ! 皆みーんな、早くシラーが正式に認められればいいと思っているんだから! メイディアこそ、卑しい女よ。底意地悪くて冷たい子! あんな性悪、見たことない」

 

 熱を持って力説。

 

クロエ「それはちょっと言い過ぎなような……」

アン「じゃあ皆でシカトなんて優しい子が言うこと?」

クロエ「うーん」

ステラ「ねー、クロエは次の再試験でメイディと一緒でしょ? そのときにちょっと釘刺しておいてあげたら?」

クロエ「……うまく言えるかなぁ……」

ステラ「だってこのままじゃシラーが可哀想じゃない」

クロエ「うん……頑張ってみる。でも私の言うことを素直に聞いてくれるとは限らないから」

シラー「それでもいいの。お願いできる? 私もせっかく姉妹になれたのに、仲良しになれないなんて悲しいわ」

クロエ「そう……そうだよね。うん、ちゃんとお話しするっ! メイィアもきっと今は混乱してるだけなのよ」

シラー「ええ、私もそう思うわ。本当はきっと心の優しい子。だって、私の姉妹なんですもの」

レイオット「その気持ちが早く伝わるといいわね」

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