忍者ブログ
NinjaToolsAdminWriteRes

ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

HOME ≫ Entry no.262 「レイディ・メイディ 23-5」 ≫ [268] [266] [265] [264] [263] [262] [261] [260] [259] [258] [257]

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


レイディ・メイディ 23-5

夫人「シラーは手元に置きます。メイディは公爵家で幸せになるの。これの何が悪いというのですか、貴方は」

伯爵「……少し……考えさせてくれ」

 

 伯爵はすっかり冷めてしまった飲みかけの紅茶をそのままに、談話室を後にした。

 まさか15年以上も経ってから自分のもう一人の娘が訪ねてくるだなんて思いもしなかった。

 自室に戻ると身を投げるようにソファーに転がる。

 きっと母親のマルガレーテが死んでどうにもならなくなってここを訪ねてきたに違いない。

 そう思えば確かに可哀想に思える。

 だからといって、この伝統のある血筋を今さらになって現れた不義の娘に一切をくれてやろうというのか?

 

伯爵『しかしメイディは公爵家に……』


▽つづきはこちら

 そうすれば結局は、他から跡継ぎをつれてこなければならない。

 

伯爵「シラーブーケに……会ってみるか」

 

 本当のところ、全く覚えがないワケではないのだ。

 マルガレーテの家に多少の足しにと生活費を送っていたのは他の誰でもない、この伯爵なのだから。

 一人娘のメイディアに不安があるのは何も妻だけではない。

 めったに他人に心を許さない娘をどう扱ってよいものやら、父親としても頭を痛めているのだ。

 幼い頃は何でも良く聞く、素直で良い子だったというのに、一体いつからああなってしまったのだろう? 自分たちの気を引きたかった娘の行動を見抜けなかった両親は思う。

 思いきったように伯爵は机に向かい、ペンとった。

 初めて娘に宛てる、直筆の手紙を。

拍手[0回]

PR

●Thanks Comments

●この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
E-mail
URL
コメント
絵文字 Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード ※投稿者編集用
秘密? ※チェックすると管理人にしか見えません

●この記事へのトラックバック

TrackbackURL:

≪ レイディ・メイディ 第24話 |PageTop| レイディ・メイディ 23-4 ≫

もくじ ▽

初めましての方へ☆必読お願いします ▽

金魚飼ってます☆ ▽

さらに金魚飼いましてん☆ ▽


ブログ内検索

カウンター

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新TB

フリーエリア


※ 忍者ブログ ※ [PR]
 ※
Writer 【ゼロ】  Design by NUI.T  Powered by NinjaBlog