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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 20-2

 ついでに付け足すと……

 

ヴァルト「な、ん、で。正騎士(オマエ)があそこにいたんだ、ジャック。説明してもらおうか」

 

 職員室でヴァルトとジャック。

 

ジャック「わっ……」

ヴァルト「わ?」

ジャック「私はジャックではナーイッ!! 素敵戦隊☆薔薇騎士レンジャー・レッ……」

 

 ボカッ!!

 言い終わる前に頭上に鉄拳。


▽つづきはこちら

ヴァルト「そのふざけた仮面を外せ」

ジャック「…………悪の邪悪帝王め!!」

ヴァルト「……誰が?」

 

 ギロリと睨みける。

 

ジャック「…………………。あの……キノコ食べますか? 鍋にすると美味いです……」

 

 姑息にも機嫌を取ろうと、そぉ~っと差し出してみる。

 

ヴァルト「ジャック」

 

 さらに眉が吊り上がった。

 ……賄賂(わいろ)作戦失敗。

 

ジャック「……おおーっとォ!!? ピコーン、ピコーンッ☆ どこかで私の助けを待つ声がするっ!! 話の途中ですまないが、良い子の皆さん、また今度会うその日まで!! アデュー!!」

 

 キノコを積んだカゴを背負って職員室からダッシュで逃げ出す。

 

ヴァルト「待て、このバカモノめッ!! 何がアデューだっ!! 戻って来ーい!!!」

ナーダ「……あきらめなさいよ。あのコ、あーゆーコなんだから……」

 

 後ろから肩に手を置く。憐憫の眼差しで。

 

ヴァルト「そんな目で見るな。不愉快だ」 プイッ。

ナーダ「プププッ♪」

 

 ナーダが吹き出すと見ていた教官たちも思わず笑いをもらしてしまう。

 

ナーダ「それにしても薔薇騎士養成所の試験にまぎれ込む輩がいるだなんて……今までになかったことだわ。あの子たちはまだ未熟な学徒とはいえ、大人数から選ばれた選りすぐりよ? その中に飛び込んでくる愚かな盗賊もいないと思うわ」

ヴァルト「ああ。しかし学徒を狙った所で何だというんだ」

ナーダ「何だか勘違いがあったんじゃない?」

 

 そこへ狙われた女子学徒・クロエの担任しているニケが戻ったのを見てナーダが問いかける。

 

ナーダ「……あ。ニケ。戻ったの。どう? 彼女」

ニケ「…………。教官を全員、集めて」

ナーダ・ヴァルト「!!?」

 

 試験が終わったその後で。

 秘密の会議が行われたことを学徒たちは知らない。

 もちろん、当のクロエも。

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