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レイディ・メイディ 18-9
2007.12.19 |Category …レイメイ 18話
レイオット「ああ、気にしなくていいわよ。確かにメイディアは良くないところあるもの」
レク「モリモリとね」
レイオット「でも彼女も良いところ沢山あるから、そういうところも見つけてあげれば少しは許せるようになるかも」
レク「許せないときもあるけどね。ウハハハハ」
レイオット「レク……何かあったの? 笑顔が怖いわよ?」
レク「気のせい、気のせい。ハハハハハ。だまされたり、だまされたり、突き落とされたり、穴に放置されたりしてないよ」
レイオット「………したんだ……」
リク「あー、アレねー。ビックリしたよね。ハハハ。まさかああ来るとは思わなかったしね」
例の落とし穴ウ○コまみれ事件に関ったもう一人の当事者・リクがうなづいた。
▽つづきはこちら
レク「ホントだよ。アレで貴族のお嬢様っていうんだから信じられないや。貴族のお嬢様って言うのはおしとやかで儚いモノって聞いたことがあるんだけどな」
アン『アレってなんだろう……』
自分の知らないメイディアを彼らだけが語っているので不安になった。内容がウン○事件であることも知らずに。
アン「ねぇ、レイ様。どうしてこっちから許してあげなきゃいけないのかな」
レイオット「それは……まぁ、相手が相手だし……」
アン「お嬢様だから?」
レイオット「っていうか、お子ちゃまだから」
アン「……お……お子……!!?」
レイオット「言って聞かなきゃ、こっちが大人になって引くしかないでしょ? それでも目に余るようなら叱ってあげないとだし……」
アン「……………………」
レイオット「押してダメなら引いてみる……とかね。気難しいのは確かだけど、コツをつかめば意外と大丈夫っ!!」
レク「コツって……なんか珍獣扱いだなぁ、メイディ」
レイオット「私、動物と仲良くなるの得意なの♪」
レク「うわ、言っちゃった」 ガビッ!!?
リク「あー、面白いからね、彼女。まさに珍獣だ」
レイオット「結構カワイイんだから。彼女。私は好きよ」
ロドル「ナニナニ? 皆してあの姫さんのコトわかっちゃってるみたいだけど、親しいワケ? うらやましー」
アン「親しくなんかないよ……」
『皆、あやかりたいだけだわ。あの権力に。家柄の後ろ盾がなけりゃ、メイディアなんて誰も相手にするワケがないもん。そうだ、今のうちにリク君にメイディアのコト全部話してあのコの正体教えてやるんだからっ。そしたら絶対嫌いになる』
「あのね、でもね、」
アンが再び何か言いかけたとき、それまで会話に加わろうとしなかったヒルコがトランプを取り出して振って見せた。
ヒルコ「せっかく仲間になったんだから、楽しく行かないか? カードやろう。カード」
アン「う……あ……えと……」
レク「お、賛成♪」
リク「いいね」
結局、黙らされた感じになってしまい、アンは口を結んだ。
6人は仲良くカードゲームに興じ始める。
メイディアやクレスのいるチームとは対照的にまとまりがいい。
そんな彼らの様子を少し離れた場所からうかがっている一団があった。
不審な男たち「ここは女一人か……」
「だがあんな田舎臭い小娘とは違うぞ」
男たちはアンを一瞥しただけでいずこかへと立ち去った。
女一人……どうやら。レイオットはかわいそうに、数に入れられていなかったようだ。
レク「今、誰かいなかった?」
レイオット「複数だったみたいだから、たぶん他のチームでしょ」
ヒルコ「こんな暗くなってからも動くかな……」
ロイド「一刻でも早く先を急ごうってんじゃないか?」
リク「危ないのにねぇ。夜の山中は」
彼らはさして気に止めなかった。
確かにこの山の中には自分たちと同じ学徒部隊で溢れているからだ。
3日経った後には、第2弾のグループが同じように山に入ってくることになる。
全ての受験者が一度に山に入ってはあまりに混戦になるため、3つのグループにわけられていた。
それらは日にちをずらしてのスタートになる。
今回出発したのは、第1グループというワケだ。