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レイディ・メイディ 18-7
2007.12.18 |Category …レイメイ 18話
結局、今度はクロエの人の良いワガママで彼ら全員、罠にかかった連中を救い出すハメに。
クレス「あ~あ、まったく……。ついてないなぁ。こんなチームに配属されちゃってサ。僕一人ならもうとっくなのに」
ダレス「ブツクサ言うなよ。まだ一日目じゃん」
夕方になり、足元が危うくなってきたので今日はひとまず休むことにした。
クレス「僕の独り言に返事するな。大体、まだなんて余裕かましていられる場合? そうでなくても足を引っ張るのが2人もいるのにさ、番号札はチーム分ないんだぞ!!? つまり、遅れたチームにはポイントがまったく加算されないってコトだ。そんなの冗談じゃないからな!!」
腰を下ろした草の先をちぎって指で弾き飛ばす。
初日から苛立ち最高潮である。
▽つづきはこちら
番号札が人数分ないということは、途中で奪われる可能性もあるのだ。
罠にかかった連中を放っておけばチームが減って、争いにならずに札を取れるかもしれなかったのに。
クロエ「ねぇ」
クレス「なんだよっ!!?」
呼ばれただけなのに、今にも食いつきそうな反応。
が、クロエはちっとも動じていない様子。
クロエ「オオカミが吠えているから、そろそろ火を炊いた方がいいんじゃない?」
確かに気がつけば、狼の遠吠えがあちこちにこだましている。
フェイト「よくわかってるじゃないか」
ダレス「でも全体的にしけってるからなぁ……。木が燃えてくれないんじゃないか?」
セルゲイ「こういう時の結界じゃないの、白魔術師さん」
クロエ「ダメよ。魔を帯びたモノじゃないと防げないもの」
メイディア「多少湿っててもそれ以上の炎なら燃えるでしょ。ワタクシがチョチョイのチョイで点けて差し上げますわ」
ここぞ出番とばかりに炎を杖の先から出現させ…………
ゴオォォ……
メイディア「どう?」
自信たっぷりの微笑み。
ダレス「どう?……じゃねーっ!!!」
セルゲイ「ギャーッ!! 山火事になるぅ~」
……側の木を丸ごと炎にくるんだ。
フェイト「……………………」 ぼーぜん。
クレス「アホッ」
すぐさま、対抗魔法で木を凍りつかせ、炎を押さえ込んだのはクレスだ。
メイディア「何をなさるのっ!!? これでは狼が……っ」
全員「その前に焼け死ぬだろっ!!!/でしょ!!!」
メイディア「ゔ……」
結局、クレスの強い火力で火を灯し、メイディアは一人、しょぼくれて少し離れた場所にひざを抱えている。
クロエ「メイディア、おいで?」
メイディア「……………………」
クロエ「もう皆、怒ってないから」
少し反応を示したメイディアだったが、クレスの次の一言で振り向くのをやめた。
クレス「そんなアホは放っておけば?」
クロエ「もういいじゃない。そんなに怒らなくたって」