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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 18-7

 結局、今度はクロエの人の良いワガママで彼ら全員、罠にかかった連中を救い出すハメに。

 

クレス「あ~あ、まったく……。ついてないなぁ。こんなチームに配属されちゃってサ。僕一人ならもうとっくなのに」

ダレス「ブツクサ言うなよ。まだ一日目じゃん」

 

 夕方になり、足元が危うくなってきたので今日はひとまず休むことにした。

 

クレス「僕の独り言に返事するな。大体、まだなんて余裕かましていられる場合? そうでなくても足を引っ張るのが2人もいるのにさ、番号札はチーム分ないんだぞ!!? つまり、遅れたチームにはポイントがまったく加算されないってコトだ。そんなの冗談じゃないからな!!」

 

 腰を下ろした草の先をちぎって指で弾き飛ばす。

 初日から苛立ち最高潮である。


▽つづきはこちら

 番号札が人数分ないということは、途中で奪われる可能性もあるのだ。

 罠にかかった連中を放っておけばチームが減って、争いにならずに札を取れるかもしれなかったのに。

 

クロエ「ねぇ」

クレス「なんだよっ!!?」

 

 呼ばれただけなのに、今にも食いつきそうな反応。

 が、クロエはちっとも動じていない様子。

 

クロエ「オオカミが吠えているから、そろそろ火を炊いた方がいいんじゃない?」

 

 確かに気がつけば、狼の遠吠えがあちこちにこだましている。

 

フェイト「よくわかってるじゃないか」

ダレス「でも全体的にしけってるからなぁ……。木が燃えてくれないんじゃないか?」

セルゲイ「こういう時の結界じゃないの、白魔術師さん」

クロエ「ダメよ。魔を帯びたモノじゃないと防げないもの」

メイディア「多少湿っててもそれ以上の炎なら燃えるでしょ。ワタクシがチョチョイのチョイで点けて差し上げますわ」

 

 ここぞ出番とばかりに炎を杖の先から出現させ…………

 ゴオォォ……

 

メイディア「どう?」

 

 自信たっぷりの微笑み。

 

ダレス「どう?……じゃねーっ!!!」

セルゲイ「ギャーッ!! 山火事になるぅ~」

 

 ……側の木を丸ごと炎にくるんだ。

 

フェイト「……………………」 ぼーぜん。

クレス「アホッ」

 

 すぐさま、対抗魔法で木を凍りつかせ、炎を押さえ込んだのはクレスだ

 

メイディア「何をなさるのっ!!? これでは狼が……っ」

全員「その前に焼け死ぬだろっ!!!/でしょ!!!」

メイディア「ゔ……」

 

 結局、クレスの強い火力で火を灯し、メイディアは一人、しょぼくれて少し離れた場所にひざを抱えている。

 

クロエ「メイディア、おいで?」

メイディア「……………………」

クロエ「もう皆、怒ってないから」

 

 少し反応を示したメイディアだったが、クレスの次の一言で振り向くのをやめた。

 

クレス「そんなアホは放っておけば?」

クロエ「もういいじゃない。そんなに怒らなくたって」

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