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レイディ・メイディ 18-2
2007.12.14 |Category …レイメイ 18話
メイディア「いいえ」
首を左右に振り、
メイディア「……クレス」
クレス「なんだよ」
メイディア「ワタクシと貴方が組むことになったのは、きっとリク=フリーデルスを倒せという神のお導きに相違ありません。ねぇ? そうは思いませんこと?」
クレス「!! 別に僕はお前となんか組まなくても一人で充分奴なんか追い越せるケドね」
メイディア「もちろんワタクシとてそうですわ。でも、手っ取り早く引きずり下ろして後はワタクシたち2人でトップを争えばいい」
クレス「……まぁ……10月の試験を待つのは長すぎるし……ね」
それに、リクさえ抜いてしまえば、メイディアなど敵ではない。
▽つづきはこちら
メイディア「フフフフ。そういうことです」
クレス「フフフフ。まぁ、乗ってやろーじゃん」
メイディア「ホホホホホ」
クレス「アハハハハハ」
メイディア・クレス「アーッハハハハハハ♪」
腰に両手を当てたバカ二人が廊下で高笑い。
周囲に距離を取られ、奇異の目で見られていることにも気づかずに。
試験当日の早朝。1年間学んで来たことを実践で使えるかを教官たちにアピールする試験が始まろうとしていた。
毎年、進級すると始めに行われる実力試しは1組6名。協調性がないとバラバラになってしまう。
難題をクリアし、ゴール地点に早く着いたチームの得点が高い。
どんなに早くとも数日は必ずかかるため、食料や水などの必要物資を入れたリュックが1人ずつ配布された。他にも必要と判断した物を自分たちで用意している周到者もいた。
クロエ「また一緒になったね、メイディア」
メイディア「足を引っ張らないでちょうだい」
クロエ「うぐ……。何よぅ、すぐそれなんだからぁ」
「あ、初めての人ばっかりだし、自己紹介しといた方がいいよね。私は白薔薇候補生のクロエ=グラディウスです」 ニッコリ♪
フェイト「俺は青薔薇専攻、フェイト=ウィスタリアだ」
ダレス「俺は赤薔薇。ダレスってんだ。ヨロシクな」
セルゲイ「僕はフェイトと同じ青のセルゲイ…………君は?」
クレスをうながす。
クレス「…………クレス」
素っ気なく答えた。
後を引き継いで、
メイディア「ワタクシと同じ黒薔薇ですわ。で、ワタクシは……」
一度フェイトに目をやってから、わざと顔をつんと背け、
メイディア「メイディア=エマリィ=シャトーです」
セルゲイ「エマリィ……シャトー!!?」
ダレス「知ってるのか?」
セルゲイ「知らない方がどうかしてるぞ。エマリィ=シャトーといったら、名門貴族だよっ」
ダレス「へーえ……これまたスゲーのがまぎれていたもんだ」
セルゲイ「公家と多くつながりのある名家だからね」
ダレス「よく知ってるな」
セルゲイ「こう見えてもウチだって貴族のはしくれさ」
ダレス「へーえ」
セルゲイ「六男だから、僕はあまり財産を受け継がないけどね」
ダレス「なーんだ」
セルゲイ「だからここに来たのさ。この養成所にね」
小声のやりとりを黙って聞いているフェイト。
フェイト『貴族……ね』