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レイディ・メイディ 17-4
2007.12.11 |Category …レイメイ 14-17話
同じ物をもう一つ、指に引っかけ回してもてあそぶ。
ヒサメ「もう一度踊る?」
頭を左右に振る4人。すごすごと教室に入る。
空いた席にそれぞれ座って教科書を広げた。
リク「ねぇ、彼女と仲良くしたいならもっと素直になったら?」
小声で囁く。
メイディア「なんで隣に来るの? あっち行って!!」
リク「んー。スゴイ嫌われよう」
メイディア「よくわかっているじゃない。なら話は早いわね」
リク「だってここしか空いてなかったから」
メイディア「窓際も空いているでしょ」
リク「遠いからねぇ。ここでいいよ」
メイディア「ワタクシが良くないのです」
▽つづきはこちら
リク「ああ、それよりもさっきの話だけど」
席の話をチョン切って話題を変える。
メイディア「うん?」
リク「君は彼女のことを認めているからもっとシャキッとして欲しいんだよねぇ?」
メイディア「わかったような口をきくのはよして下さらない? 不愉快ですわ」
リク「それは失礼。なんだかそんなような含みに聞こえたもんだからさ」
メイディア「想像するのは勝手ね。コメントは差し控えさせていただきますけど」
リクに見向きもせずに前を向いている。
メイディア「……………」
思い立ったようにハンカチを取り出して、横に突き付ける。
リク「?」
メイディア「みっとも良くありません。ふきなさい。鼻血を」
リク「う~ん。みっともないと言われても君のせいなんだけどな」
素直に受け取って鼻血をふき取る。
リク「……君は俺が嫌いなんだっけか」
メイディア「ええ、それはもう」
リク「どの辺?」
メイディア「イジワルな所とかワタクシより前にいることとか……全部」
リク「イジワルしたっけ。記憶にないなぁ」
性格ブスだのなんだのと堂々と発言しておいてコレだ。が、意地悪のつもりではないので彼の台詞はウソではない。
メイディア「もう話しかけないで。邪魔」
ヒソヒソ話を一方的に打ち切る。
リク「うん。大事な所を聞き逃すといけないしね」
話をもちかけた方も納得して黙った。
アンの方はそんな二人を少し離れた後ろの席から見つめていた。
アン「何話しているんだろ……」
ジェーン「さっきのコトでしょ? 注意してくれてんじゃない?」
アン「……だよね。そうよ、メイディアなんかリク君に嫌われちゃえばいいの」
ジェーン「メイディアはリク君に嫌われても痛くもかゆくもないんじゃないかしら……?」 汗。
アン「そんなコトない。ああやって気を引いているのよ。絶対そうだもん」
ジェーン「でもあんなんじゃ失敗するだけだから、気にする必要ないと思うなー」
アン「……うん……」
後ろの席から一連の騒ぎを見物していたシラーブーケがアンの後頭部をつついた。
アン「!!?」
シラー「ねぇ。あのリクって子のこと、好きなの、君?」
アン「……っや、別にっ……あのっ……」
ジェーン「あら、シラー」
シラー「はぁい♪」
軽くウインク。
シラー「リクとメイディアって何?」
ジェーン「何でもないわよ? ただ、メイディアお嬢様に唯一真っ向勝負ができる怖い者知らずの私たちのアイドル♪」
シラー「ふぅん……。で? お嬢様の反応は?」
ジェーン「いつも大噴火」
シラー「……なかなかいいコンビってワケだ」
小さく吹き出す。