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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 18-8

クレス「言っておくけどね、僕は君にもちょっとまだ怒ってるんだからね」

 

 さっきから黙ってやりとりを聞いていた

フェイト「うるさいな」

 

クレス「なんだよ」

フェイト「終わったことをいつまでも言っても仕方ないだろ。それより今後どういう風に進むかだ」

 

 地図を広げる。

 

セルゲイ「そうだね。ルートはいくつかあるけど、こちら側は崖になっているし、できれば……」

クレス「中央の道をズバーッといっちゃえばいいじゃん。距離は直線の方が短いんだからサ」

ダレス「待て待て。中央の道はこの地図では道になってるけど、ほとんど獣道なんだぞ」

クロエ「何で知ってるの?」


▽つづきはこちら

ダレス「俺、留年組なんよ。去年、俺たち中央突破しようとして迷子になったんだ。この地図、親切に描いてあるようで、実際にゃ嘘っぱちばーっか おとなしく、迂回してった方が早いんだって」

フェイト「先輩の意見に従った方が良さそうだな」

クロエ「そうね。私も賛成だわ」

 

 メンバーが相談している中、メイディアは声がかかるのをずっと待っていたが、とうとう誰も呼んでくれなかった。

 皆、彼女を呼んでも話がややこしくなるだけだと思っていたのだろう。

 

 

 一方、リク、アン、レク、レイオット、ヒルコ、ロドルの班。

アン「メイディアって」

レク「へぇ……それは良くないよね。まぁ……」

アン「メイディアって」

レイオット「そういう時はダメって怒っちゃっていいのよ。ああいう子なんだから」

アン「メイディアったら……」

ロドル「そりゃヒデェ女だな」

 

 火を囲み、全員が輪になって食事の最中だ。食事といっても固いパンと水と干し肉だけだが。

 普段はあまり口数の多くないアンが今日に限ってはよくしゃべる。

 そうというのも、他の連中もみんなおしゃべりではないからだ。

 本当は話し好きな性格のアンなのだが、自分よりもよくしゃべる存在がいると何故かその陰に隠れて霞んでしまう。

 どうも遠慮して聞き手に回ってしまうようなのだが、ここでは彼女の独り舞台と化していた。

 中身はメイディアの良くない話題ばかり。

 うっぷんが溜まりに溜まっており、聞いてくれる人が周囲にそろっているものだからつい興奮してしまっているのだった。

 

アン「メイディアは……」

リク「……あ~……」

  「アンってメイディのコト、好きなんだね?」

 

 リクから発せられた言葉に一同、口を閉ざす。

 

ロドル「今の話聞いてて、どの辺が“好き”になるのかな、天才クン?」

リク「いや、なんだかメイディの話ばっかりしてるから」

ロドル「不満でしょーがないんでしょ。空気の読めない奴だな」

リク「そんなものかぁ」

アン「あ……ごめん……私……つい……」

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