HOME ≫ Entry no.91 「レイディ・メイディ 13-8」 ≫ [95] [130] [94] [93] [92] [91] [89] [88] [87] [86] [85]
レイディ・メイディ 13-8
2007.11.22 |Category …レイメイ 11-13話
メイディア「そこのグラディウスお兄様っ!! ワタクシと結婚なさいっ!!!」
クロエに捕まったまま、巨大ビックボイスで大激白。
一瞬にして静まり返る練習場。
クロエ「……って……」
真っ白になって、石化。
▽つづきはこちら
ガーネット「…………………」
剣を構えたまま同じく石化。
ちょうど相手をしてもらっていたレクの剣が振り下ろされる。
レクも一瞬、気を取られて止めるのを誤ってしまったのだ。
ボカッ☆
ガーネット「ごふっ!?」
顔面直撃。
レク「……あ。」
ガーネット、スローモーションで鼻血を吹きつつ、白目をむいて倒れる。
レク「うわぁっ!? ガガガッ……ガーネットさぁんっ」
木刀を放り出して、ガーネットを揺さぶる。
ヴァルト「コラッ、揺さぶるな!! 誰かっ!! 担架をっ」
クロエ「キャーッ!? お兄ちゃーんっ!!」
血相を変えて駆け寄る。
メイディア「あら、嫌だわ。あまりの嬉しさに気絶してしまったのですね? 恥ずかしいですわ、ダーリン」
クロエの後を追って茂みから出てゆく。
レク「ガーネットさんっ!! すみません」
騒ぎを聞き付けて、少し離れた隣で木刀(今日はホウキではない)をふるっていたジャックも駆けつけた。
クロエ「あっ、ジャックさんっ!! お兄ちゃんがっ」
ジャック「あはは。そんな泣きそうな顔をしない。大丈夫。そんなにやわじゃないよ、君の兄上は」
今にも泣きだしそうなクロエの頭に軽く手を乗せる。
クロエ「でも……」
ジャック「ヘーキヘーキ。……あ、わわわわわ君じゃないか、元気?」
うろたえるレクに気がついて軽く笑いかける。
レク「あっ……えっ……あのっ……」
ジャック「ナーニ。訓練すればこのくらいあっても当たり前なんだ。いちいち騒ぐ程のこともない」
そう言うと、ポケットから純白のハンカチを出してガーネットの鼻の穴にズボッと詰め込む。
ヴァルト「デカ過ぎだ、デカ過ぎ。ハンカチそのまま入れるな。そしてハンカチに名を書くな。子供か、お前は」
その純白のハンカチーフには、“ジャック=フランツ=グレイング=ジョセフ=アラン=スティーヴン=コンスタンティヌス=ウィングソード”と何行にもわたってフルネームが書き込まれていた。
すでに名前がハンカチの模様のようになってしまっている。
ジャック「いいじゃないですか。ちなみにパンツにもなくならないように名前書いてますよ? 間違って誰かがはいていっちゃったら困るじゃないですか」
ヴァルト「誰がはいていくんだ、誰が」
ジャック「知りませんよ、そんなの」
言ってる間に担架が運ばれてくる。
クロエ「お兄ちゃん!! 死なないで!!」
ジャック「だから大袈裟だってば」
兄に抱き着くクロエを引きはがし、数人がかりでガーネットを担架で運ぶ。
クロエ「そうだ!! 習いたての回復魔法で……」
メイディア「ワタクシ、その方のフィアンセのメイディアと申しますの。看病致しますので一緒に行ってもよろしいかしら?」