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レイディ・メイディ 13-12
2007.11.26 |Category …レイメイ 11-13話
夕方、メイディアはガーネットを探しに外へ出てみたが、彼は逃げ去った後であった。
メイディア「え!!? もうお帰りになられた!!?」
レク「うん……何か急ぎの用があるって少し早めに。ちゃんと謝りたかったのにな」
メイディア「ダーリンったら、ワタクシに一言の挨拶もナシに……」
レク「ダッ……ダーリンッ!!??」
メイディア「ええ。ワタクシ、あの方を婿に迎えることに決めたの」
レク「ガーネットさん、OKしたんだ?」
メイディア「いいえ。お返事はいただいておりませんけど?」
レク「……じゃあダーリンって……」
勝手に呼んでいるだけだ。
▽つづきはこちら
フェイト「何だ。また追いかけっこしてるのか」
レクとの会話にフェイトが割って入ってきた。
メイディア「むっ。貴方には関係ないでしょっ!!」
フェイト「まぁね。ケド、相手が可哀想だと思ってさ。ウザがってんじゃないのか?」
メイディア「それはどういう意味かしら」
レク「はわわ」
フェイト「アンタ、自分のことしか考えてない。相手の気持ちも事情もお構いなしだ。本当に好いてもいないのに押し付けがましい恋愛ゴッコに巻き込むのはやめにしたら?」
メイディア「……………………」
フェイト「それにあちこち好意振り撒いて歩いて……まるで媚びてる娼婦みたいだ」
メイディア「!!」
かっと頬に血が上って紅潮する。
同時に平手が出た。
乾いた音が響く。
レク「あっ!!?」
フェイト「……っつ」
メイディア「そこまで貴方に言われる覚えはございません。一度ならず二度までも。ワタクシを侮辱することは許しませんことよ。次、そのような侮辱を致しましたら平手では済みませんからね」
フェイト「どうするって? また権力を行使……」
メイディア「グーで348回タコ殴りに致しまして、コブラツイストして、ジャーマンプレスして、四の字固めして、頭突きして、ぶんぐる振り回して遠いお空にポイですわっ!!!!」
フェイト「……行使……し……て……」
メイディア「肝に銘じておくことね」
フェイト「…………………………」
『どーゆー肝の銘じ方だ!!?』
メイディア「言っておきますけれど、ワタクシは貴方の言葉でもう傷ついたりはしないわ。ええ、ほんの少しも」
レク「あ~……え~っと……」
二人の間に挟まれて、居心地の悪いレク。
メイディア「関係ないのですから、口出しは謹んでいただきたいものですわね」
フェイト「そんな態度じゃ誰にも振り向いてもらえないって言ってんだ。……まぁ、確かに俺には関係ないな。ただ、あの人(ガーネット)に同情しただけだから」
それだけ言うと背中を向けて歩きだす。
メイディア「何よ。エラソーに誰に向かってそんな口を利いてると思っているのかしら」
レク「メイディにじゃないかな」
メイディア「お黙りっ!! そんなことはわかってるのっ!!」
レク「じゃあ何だよ~」
メイディア「レクには難しかったかしらねっ!! ぷんっ」
レク「も~、怒りっぽいなぁ。ホラ、ご飯食べに行こうよ。カリカリしてばっかりいないでさ」
メイディア「ん? ……行く」
素直についてゆく。
この正騎士二人が通う一週間、結局メイディアは体よくダーリン(予定)に逃げ切られてしまっていた。
一方でクロエはホッと安心。
レイオットは正騎士が見せてくれた戦いの中で何かヒントをつかめたような気がしていた。