レイディ・メイディ １４－４

　１対１の剣劇が始まる。

　遅れて登場した青薔薇レンジャー、黒薔薇レンジャー、白薔薇レンジャー。

 

青薔薇レンジャー「助太刀に来ましたよっ！！」

黒薔薇レンジャー「全員でボコるぜ！！」

白薔薇レンジャー「姫と浮気してたのね！！？　許せない！！」

赤薔薇レンジャー「細かい事情は後だ！！　行くぞ、皆っ！！！！」

全員「見参っ！！　素敵戦隊☆薔薇騎士レンジャー！！！！」

 

　４人でビシッ☆とポーズを決める。

 

レイオット・メイディア「キャアァーッ　カッコイー！！！」

 

　抱き合って感涙。

　メチャツヨバルカンも手下たちを呼んで、舞台上では大乱闘。

 

レイオット「カッコイ………………ん？　アレ……？」

メイディア「どうなさったの？」

レイオット「あ、ううん。何でもない。ただ……この赤薔薇レンジャー……」

　　　　　『どこかで……』

メイディア「？」

赤薔薇レンジャー「行くぞ、皆！！　とどめだ！！」

残り３人「おうっ！！」

白薔薇「受けよ、純真の白い薔薇！！」

黒薔薇「安らぎの黒い薔薇！！」

青薔薇「清き心の青い薔薇！！」

赤薔薇「そして燃える情熱の赤い薔薇っ！！」

４人「薔薇騎士レンジャー・改心のフローラルブレンドローズアタック！！！！」

メチャツヨバルカン「ぐあぁーっ！！？　悪の心が溶かされてゆくーっ！！！！」

赤薔薇「思い出せ、メチャツヨバルカンッ！！　一等賞を目指したあの熱い気持ちを！！」

メチャツヨバルカン「い……一等賞……」

青薔薇「思い出しなさい、故郷の川のせせらぎを！！　あの澄み切った空の色を！！」

メチャツヨバルカン「見上げていた自由の空……」

黒薔薇「思い出せ、母の温もりを！！」

メチャツヨバルカン「マ……ママ！！」

白薔薇「思い出して、あのコのパンチラを！！」

メチャツヨバルカン「まぶしいくらいの純白……」

姫「さあ、メチャツヨバルカン、心の目を開いて」

メチャツヨバルカン「ゆ、許してくれ！！　俺が悪かったーっ」

白薔薇「わかってくれればそれでいいの」

黒薔薇「お前、よくやったぜ」

青薔薇「これで貴方も我々の友達です」

メチャツヨバルカン「こんな俺でも仲間にしてくれるというのか」

赤薔薇「もちろんだとも！！　正義の心を取り戻した君を拒むものなど何もない」

 

　メチャツヨバルカンに手を差し伸べる赤薔薇レンジャー。

 

メチャツヨバルカン「……いや。俺は今まで悪さばかりしてきた……。もう普通には戻れないんだ」

青薔薇「何を言っているのです！！　やり直しはいつからだってできるのですよ！！　その清き心があれば」

黒薔薇「そうさ。お前、甘えるんじゃねーぞ。悪さをしてきたからこそ、今度は人々のためにつないをしていくんじゃねーか」

白薔薇「一緒に頑張りましょう。いつだって私たちは貴方の味方よ」

赤薔薇「その通り。積み重ねてきた過去があるから今の君がいる。歓迎しよう、我が友よ」

メチャツヨバルカン「ありがとう、ありがとう、薔薇騎士レンジャー！！」

姫「素敵よ、薔薇騎士レンジャー」

 

……………………………………………………。

 

レイオット「す……素敵だったわ、薔薇騎士レンジャー……うううっ」

 

　涙を拭う。

 

メイディア「なんて清々しい人達……。友情ってよいものですのね」

 

　胸に手を当てる。

 

レイオット「素敵戦隊！！」

メイディア「薔薇騎士レンジャー！！」

二人「キャーッ」