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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 14-7

 うなづくのを合図に馬の腹を蹴って、スピードを上げる。

 

男たち「!! 気づかれた!!」

   「追うぞっ!!」

 

 

 楽屋に画面は戻る。

 

ジャック「……………………」

 

 考え込んでいる。

 

白薔薇役者「ジェイクったら、スゴイじゃない。シャトー令嬢直々に会いにくるなんて」

ジャック「……………………」

白薔薇役者「どうかした?」

ジャック「すまない、皆。ちょっと急用を思い出した。打ち上げは私抜きでやってくれ。じゃっ」

 

 何かに追い立てられるように駆け出す。


▽つづきはこちら

団長「オイオイ、ジェイク、衣装置いてけよっ」

 

 聞こえていないのか、振り向きもせずに行ってしまった。

 

団長「毎度、忙しい男だな、アイツも」

 

 ジャックは近くに待機させておいた愛ドラゴン・エリーゼの背に飛び乗った。

 夜の闇に紛れて飛竜は羽ばたく。

 

ジャック「大丈夫だとは思うけど……一応、ね。女の子だし」

 

 養成所留年卒業生のジャックとしてはあそこの規則はバッチリ覚えている。

 平日の外出は禁止。当然、夜中だなんて以っての外だ。

 となれば無断外出しているであろう二人の少女。

 彼女たちはまだ候補生になって1年未満。

 いくら筋が良くても実戦経験など知らないお遊戯みたいなものだ。

 そんな彼女たちを城下町から外れた養成所まで放っておくわけにはいかなかった。

 もしもがあったら大変である。

 盗賊などの輩は群れているだけでなく、剣を正式に習っていなくともなかなかに強い。

 命懸けで他人の命を奪う生活が当たり前だからだ。

命を奪い慣れている。

 まだヒヨッ子の彼女たちが敵うはずもない。

 

ジャック「何もなければそれに越したことはないしな。養成所敷地内に戻るまでは見届けておいた方がいいだろう。なぁ、エリーゼ」

 

 ドラゴンの頭をなでた。

 

 

 再びメイディアとレイオット。

 

メイディア「やっぱりついてくる!! 魔法で蹴散らしてしまおうかしら」

レイオット「それはダメ!! 外で魔法を使ったのがバレたら退学よ!!」

メイディア「……ゔ」

 

 そうこうしている内に、男たちの馬が追いついてくる。

 こちらは農家の馬を拝借しただけ。

 相手は軍馬にもなりそうな馬を駆っていた。

 

レイオット「仕方ない……」

 

 会場に入るときは預けていた剣は今は腰に戻って来ている。

 使いたくはなかったが、こうなっては抜く以外にない。

 

レイオット『馬上の戦いなんてやったことないけど……』

     「メイディアは先に逃げて!!」

メイディア「そうはいきませんっ!!」

レイオット「魔法を使えない貴女がいても私が困るだけよ」

メイディア「何ですって!!?」

     「もう一度言ってごらんなさい、レイオット!!」

レイオット「口論している場合じゃないのっ!! 早く行って!!」

メイディア「ワタクシは逃げませんっ!!」

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