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レイディ・メイディ 13-10
2007.11.24 |Category …レイメイ 11-13話
ガーネット「クロエ、この子一体何なんだ?」
クロエ「気にしないで。ちょっと変なの」
メイディア「変じゃございませんっ!! 失礼しちゃいますわ。変なのはクロエさんでしょ」
ガーネット「クロエが変なのは今に始まったことじゃないが……」
クロエ「がーんっ!? ヒドイ、お兄ちゃん!!」
食堂について、学徒の注目を浴びながら席に着く。
ジャック「お~♪ 懐かしいな。あのときのままだ」
ガーネット「そこまで懐かしむ程じゃないだろ、アンタだって」
ジャック「いや、皆より多くいたからな。この学食に対する思いでも一入なワケ」
アンラッキーなジャックは、落第ジャックでもあった。
早くから候補生になれた彼だが、試験に落ち続けてなかなか卒業できずにいたのだ。
▽つづきはこちら
ジャック「それにしてもモテモテ天国だな、ガーネット」
両隣にクロエとメイディアが座って喧々囂々。
当のガーネットは困り果てた顔をしている。
クロエ「そうだわ、メイディア。この人も正騎士、しかも小隊長さんよ」
ジャックを示す。
メイディア「まぁ、小隊長さんでしたの? でもダメ」
クロエ「どうして?」
メイディア「さっきハンカチーフのお名前を拝見致しましたらば、家柄がよろしくありませんでした。ウンイグソードといったら、反逆の意がある者に内通していた一族の名ではございませんか」
クロエ「!! メイディアッ」
本人を目の前になんと言うことを!! 驚いて声を荒げる。
しかし言われた当人は気にしていない様子。
ジャック「ははは。よく知ってるな」
メイディア「当然です」
ジャック「でも私の父は無実だよ」
メイディア「証拠でも?」
ジャック「証拠は未だ見つかっていないが根拠ならある。疑いをかけられて死罪を申しつかったけれど、実際にはちゃんとした調査は行われなかった。それこそ証拠が不十分だったのさ。死罪と決定づけるには早すぎた。公平な裁判も行われずにね。……口封じだったと思うよ」
メイディア「ただの憶測だわ」
ジャック「どうかな? そんな罪人の家ならお取り潰しにあってもおかしくないというのにそのままこうして残っている。父以外はお咎めナシ」
メイディア『確かに……おかしいわ』
ジャック「要するにそこまでできる理由が見つからなかったんだ」
メイディア「そんなの……」
ジャック「少なくとも私はそう信じている」
クロエ「メイディアッ、よしなさいったら」
ガーネット「本人、気にしていないんだからいいんだろ。子供の言うことにいちいち腹を立てたりしないさ」
ガーネットはまだ20だが、ジャックはこう見えても24歳だ。
16歳のクロエやそれより一つ下のメイディアとは9つ、10も差がある。
クロエ「でもぉ……」
ガーネット「放っておけ」
クロエ「う~」
「とにかくお兄ちゃん、メイディアにはちゃんとビシッ!!と言わないとダメよ。メイディアったら、身分があれば何でもいいと思ってるんだから。そんなのダメよ。ちゃんと恋して共に時を刻んでそして一緒になるんならともかく、身分あるからOK、ないからダメってんじゃ相手にも失礼じゃない」
その言葉が耳に入り、メイディアはジャックとの会話を打ち切った。
メイディア「あら。形から入る恋もありますわ。それに貴族の娘に恋愛結婚なんてあり得ません。結婚してから愛を育むものです。……ね、ダーリン?」
ガーネット「ダーリンって……」
『おいおい……』
クロエ「お兄ちゃん、私かメイディかハッキリして!!」
立ち上がってテーブルを叩く。食器がトレーの上で微かにはねた。
●Thanks Comments
タイトル
タイトル抜けてるよ。日記かと思って読んだら続きでびっくりしたよ(笑)
あ。(汗)
ありがとう、ごめん;;
たまに眠いときにやらかしてまうんだ。あわわ。