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レイディ・メイディ 13-7
2007.11.21 |Category …レイメイ 11-13話
ジェーン・モーリー「えええっ!??」
ジェーン「ちょっ……ちょっと決断早過ぎません?」 アセ
モーリー「初対面でいきなり告白でもビックリなのに、いきなり結婚じゃ重いと思うんだけどぉ~」メイディア「だってワタクシ、急いでいるんですもの。薔薇の騎士ならば相手にとって不足はないハズよ」
ジェーン「いや、向こうの都合がね?」
メイディア「ワタクシを拒むなんてこと、あろうはずがございませんわ。なんたって、ワタクシはエマリー=シャトーの人間なのですから」
また始まった。
例の悪い病気。
▽つづきはこちら
モーリー「そんなコト言って、フェイト君にフラレたクセにぃ。ダメですよぅ」
うっかりポロリと漏らしてしまうモーリー。
口の軽い本人だけが気づかずに、周囲の温度は一瞬にして氷点下まで下がってしまった。
ジェーン『ヒイィィーッ!?』
メイディア「今………………なんとおっしゃいまして?」
ずおおぉぉぉおぉぉ……
怒りのオーラ、沸点まであと少し。
モーリー「あれー? 何か私、言いましたっけぇ?」
指をくわえて上目使いになる。
ジェーン「すっとぼけてないでさっさと謝っちゃいなさいよ」 あわわ
メイディア「……そう、ジェーンも一緒だったワケね?」
ギロリと睨む。
ジェーン「あ……いえ……私は……」
メイディア「貴女たちがいたということはアンも一緒ね? クロエもそうだし、どういう教育されて育ったのかしら。はしたない。4人してワタクシを陰でお笑いになっていたと。そういうことですわよね」
ジェーン「めっそうもない~」 頭、ブンブンッ。
目を閉じて、メイディア「…………いいわ。終わってしまったものは仕方ないですもの。アレは運命の人でなかっただけです。でも今度は大丈夫」
茂みからガーネット目指して歩こうとするメイディアを、さらに後ろの茂みから飛び出してきたクロエが押さえ込んだ。
クロエ「ダメッ! ムリッ! 無理だからっ」
メイディア「また貴女ですか。後をつけてきてたのね!? 育ちがよろしいこと! 何故、何が無理なのかおっしゃい」
引きはがそうとする。
クロエ「いくら優し~い私のお兄ちゃんでも会ったこともない子にいきなり告白されてもビックリするだけだからっ ホラッ、ねっ? とりあえず教室に戻ろ?」
『それ以前にメイディアが義姉になるなんてぜっっっっっっったいにイヤッ!!!』
ぎゅっとつかんで放さない。
メイディア「やってみないとわかりませんでしょ」
クロエ「そんなチャレンジャー精神はいらないからっ! もっと違うところに使ってよ」
メイディア「ワタクシはいつだって何に対してだって挑戦者ですわ」
クロエ「順番っ、順序ってもんがあるでしょおぉ~っ!」
無理に進もうとするメイディアの胴体に両腕を通して進行を阻止する。
メイディア「うぐぐぐ~……放しなさい、クロエ!」
クロエ「放さない、あきらめてメイディア」
メイディア「うぎぎぎ!!」
クロエ「うにゅにゅにゅにゅっ!!」
二人の攻防戦を観戦しながら、
ジェーン「どうする、モーリー?」
モーリー「どうせフラレるだけだから別にいいんじゃないの?」
ジェーン「そりゃそうだけど……後で怖いじゃない」
モーリー「クロエに預けとけばいーよぉ」
ジェーン「のんきね、貴女」
会話している間にも二人は戦い続ける。
しかしメイディアが思いもよらなかった暴挙に出て早くも結末を迎えることに。
メイディア「お放しったらっ!」
クロエ「放さないっ!」
メイディア「よろしいわ。ならこうよっ!」
大きく息を吸い込んでいったん止める。
ジェーン「ま……まさか……」
最悪の場面が頭をよぎった。
ジェーン「逃げるわよ、モーリー!」
モーリー「え? どしたの??」
ジェーン「いいからっ!」
モーリーの手首をつかんで見つからぬよう、中腰のまま駆け出すジェーン。