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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 66-22

ジェーン「アン!」
アン「私が泣いてても、誰も心配してくれないのに!」
ジェーン「してるじゃない、私が!」
 
 素早く立ち上がって、腕をつかむ。
 
アン「地味で可愛くない子は、放って置かれちゃうのね、泣いてても!」
ジェーン「いい加減にしなさいよ! 誰もそんなこと言ってないでしょ!! 私もモーリーも、ステラもクロエもレイ様も皆、アンを心配しているじゃない!」
アン「私といるとジェーンに悪評立つわ! さよならっ!!」
ジェーン「ちょっ……待ちなさいよっ!!」
 
 興奮したアンは言いたいことだけわめくと今登ってきた階段を一気に駆け下りていってしまった。
 
ジェーン「もうっ! 知らないんだからっ!!」

▽つづきはこちら

 本音と感情は常に冗談というオブラートに包んで処理するジェーンには珍しく、遠のく背中に向かって叫んでいた。
 けれどやっぱり本気で怒っているわけではない。
 彼女は本気になるのが苦手だからだ。
 
ジェーン「しょうがないわね。モーリーたちに応援呼ばないと」
 
 アンは皆から温かく迎え入れてもらいたいのだ。
 だからきっとジェーンやモーリーだけでは満足できないのだろう。
 それは力不足みたいで少し寂しい気がしたけれど、もっと多くの友達に囲まれたい願望は誰にでもあるだろうと思い直し、助っ人を呼びに走った。
 傷ついた彼女は皆に探してもらいたいに決まっているからだ。
 嫌われていないことが証明されたらきっと涙も収まるに違いない。
 
ステラ「ええ、アンが?」
ジェーン「泣いてた理由とかまだ聞いてないんだけど、途中でちょっとイヤミ言われちゃってさぁ……ケンカになっちゃったの、私と。悪いけど一緒に探してもらえない?」
 
 両手を合わせてルームメイトに頼み込む。
 
クロエ「任せてっ!」
モーリー「クロエがハリキると心配だけどぉー。まーいーかぁー」
 
 請け負ったと胸を叩くクロエに失礼発言のモーリー。
 
レイオット「とにかく、手分けしましょう」
ジェーン「ありがと。特にレイ様が見つけてくれると嬉しいんだけどなー」
レイオット「何言ってるの、あの子には貴女たちでしょ? 探し当ててくれて嬉しく思うのは」
 
 意外そうに口をぽかんと開けてレイオットが振り返る。
 
ジェーン「……どうでしょ。たぶん……人気者が来てくれた方が嬉しいんじゃないかな。私らより……」
レイオット「少しケンカしたからって、そんな悲しい言い方しないで? アンが聞いたら傷つくわ」
ジェーン「…………そうかしら……」
モーリー「アンはブランド志向なのー。ねっ、ジェーン?」
 
 沈み込むジェーンの背中にモーリーが飛びつく。
 
ジェーン「……モーリーは平気なのねー。実は私、何気にショック受けてるんだけど」
モーリー「あっはー。平気、平気~♪ 結局、帰ってくるところはここしかないってわかってるから~。分相応っていうのがあるのよ、世の中には」
ジェーン「なぁに、ソレー。後ろ向きぃー」
モーリー「そんなことナイナイ。ノーブランが悪いわけじゃないもん」
ジェーン「……ノーブランドの友達かぁ、私たちは」
 
 孤独だというアンの、多くの友人たちが彼女を気遣い、彼女のために動き始めた。
 
 
 アンに置いていかれたリクはといえば、本格的に降り出した雨の中を呆然と佇んでいた。
どうしたらよかったか。
瞬時に計算をはじき出す彼の優秀な頭脳は、人間関係においてはまるで機能してくれないようで、いくら考えていても答えが出てきてくれない。
 彼女を傷つけるつもりはなかったのに。
 2時間ほど雨に濡れていたら、誰かが迎えに来た。
 アンかと思ったが違った。
 
鎮「新しい健康法でござるか?」
 
 トンチンカンなことを言って傘を差し出してきたのは、思ってもみない人物だったのだ。
 
リク「先生……!」
鎮「ま、これだけ濡れていたら今更、傘もなかろうな」
リク「いやいやいや。だからってしまわないでよ、薄情だな」
 
 引っ込められた傘を引っ手繰る。
 
リク「先生が来てくれると思わなかったよ。今、帰り?」
鎮「いや。もう戻って飯も食った。食堂から見えておったからミハイル殿と賭けておった」
リク「賭け?」
鎮「リクがフラレたかアンがフラレたか」
リク「……悪趣味だよぅ」
 
 ジト目で無責任な教官を見やる。
 保健医ミハイルとのしょうもない会話の場面が容易に想像できる。
 
鎮「でもいつまでもいて見飽きたからとミハイル殿は部屋に戻ったがな」
リク「そっか……」
鎮「も、そちらも部屋に帰り」
リク「先生……。先生のところに行ってもいい?」
鎮「帰りゃ」
リク「すんごい悩んでいる青少年に手を差し伸べてくれないんだ、ウチの教官。薄情~。年上とか言って、恋愛相談の一つにも乗れないんだー。もしかして経験ないのー? うわーうわー」
鎮「……コロスぞ、キサマ」
リク「こんなにずぶ濡れで戻ったら皆、心配するよねぇ。どうしたのどうしたのってあんまり突き回されたくないなぁ。静かなところで話をじっくり聞いてくれたりすると嬉しいんだけど、あーあ! そんな頼りになる人いないよねーえ?」
鎮「………た………」
リク「あー。なんて俺って可哀想なんだろー。ねぇ先生?」
鎮「頼りにはなるぞっ! だって年上だからっ!」
 
 ふんぞり返りっ☆
 
リク「わぁ、先生、頼りになるぅ♪」
 
 ……チョロイ。
 どうしてこうもチョロイのだ。
 自分から仕掛けておきながら、リクはちょっぴり先生が心配になった。

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●Thanks Comments

チョロすきだYO!!笑

残念ながら今帰宅です。バイト先でも気になって気になって携帯で見てもした(^.^)


ぁー萌へ。
なんでこんなに萌えるんだろうヒサメっち・・・。
何か出てきただけで嬉しくて涙出てくるようになりました\(゜ロ\)アセ(/ロ゜)/アセ

From 【望.2008.10.08 08:41編集

バイト中にそんな…(笑)

お疲れ様です。ゆっくり寝てくさい(^-^)

鎮をだますのは、幼稚園児レベルでOKですよ(爆)
知らない人にもすぐついて行っちゃいます。
大人が聞いて呆れる(‐_‐;)

From 【ゼロ】2008.10.08 09:43編集

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