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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 64-15

鎮『……ふん』
 
 予想通りだと鎮は思った。
 炎座と冴牙はきっと功を自分のものだけにしたがる。
 だから仲間を呼ぼうとはしない。
 
鎮『それに……』
 
 突き出される腕の内側から自らの腕を入れてガードし、攻撃を弾いていなす。
 剛の力を弾くことで受け流しているのである。
 嵐のようなパンチの連続を頭を振って避けて、避けきれない分は腕で弾いてやり過ごす。
逆にいくらこちらが攻めに転じても、鋼の肉体がまるで攻撃を受け付けない。
 どちらもクリーンヒットは未だナシだ。
体を回転させ、渾身の力を込めた蹴りを入れたが、片手でその足をつかまれてしまい、吹き飛ばされてしまった。
幹に激突し、地面に叩きつけられ、バウンドしてようやく止まる。
衝撃で刀が手元から抜けて離れた場所に突き刺さった。
 

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レイディ・メイディ 64-14

 駆け出そうとした二人の足元に影が映った。
 光の魔法により浮き出された第三の影が。
 
二人「!!」
 
 それぞれ横に転がって、上空からの攻撃を避ける。
 
人形「わぁ、さすがはリッくんとクロエ。よく避けるでござるな。で☆も! 逃げてばかりでは埒が明かないでござるよー?」
 
 地面に深々と突き刺さった刀をひっこ抜いて、人形はまた可愛いポーズをとった。
 
リク「クロエ!」
クロエ「うん!」
リク「名案があるんだ!!」
クロエ「奇遇ね、私もなの!」
 
二人、声と足をそろえて……
 

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レイディ・メイディ 64-13

 巨大な鎧武者は二人を連れて山をぐんぐん下っていく。
 
クロエ「ま、魔物なの!?」
リク「いや、中ががらん胴だ。これは人形だよ」
クロエ「人形!?」
リク「遠隔操作か? すごい……」
 
 鎧武者の両脇に抱えられたクロエとリクは互いの顔を見合わせる。
 
クロエ「先生は魔法が使えないはずじゃ……?」
リク「無理をしているんだ……。だから、ホラ……」
 
 ある程度まできて、人形の速度が突然落ちた。
 

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レイディ・メイディ 64-12

リク「……っの!!」
 
 怒れるリクに煽り立てるような一瞥くれると冴牙はまた鎮に向き直った。
 卑猥で下劣な笑みをいっぱいに広げながら。
 
冴牙「教え子の前って言うのがいいじゃねぇか。なぁ? ホラ、見てみろや。手も足も出ねーで、負け犬の遠吠えだ。あの可愛い教え子たちにゃどんな風に映っているのかねぇ、今の“先生サマ”は」
 
 応えない相手に少し苛立ちを感じながら、その細い顎をつかんで顔を向けさせる。
 
冴牙「さぞや情けなく映っておるのであろうなぁ。土下座してよぉ、犬みてぇに這いずってよぉ。ヒヒッ。どうする? 泣くか? よォ? 聞いてんのか、コラ」
リク「先生! 戦って、先生!」
クロエ「そうよ! 私たちのことはいいの! 剣をとって! 言いなりになんてならないで!!」
リク「先生がその気になればオマエラなんか……っ」
 

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レイディ・メイディ 64-11

冴牙「今夜はどうして遊ぼうかァ、おシズゥ。また口に蛇でも突っ込んでやろうか? それとも……」
 
 血走った目を向けて、胸倉をつかみ引き寄せる。
 
冴牙「俺ァ、お前の泣く様が好きでよ。興奮すんだわ。だからこんなんなっちまった。若けぇ女や子供の身体バラす時の絶望に彩られた悲鳴がさ、俺をたぎらせるのさァ!」
 
 虚ろになった金色の眼を覗き込んで満足げに笑い、熱い息を吹きかける。
 
悟六「また冴牙の野郎、始まりやがった」
 
 呆れて悟六が肩をすくめた。
 こうなってしまうと欲求が満たされるまで暴虐の限りを尽くさなければ収まりがつかない。
 下手に止めに入れば、仲間にまで危害を加える。
 裏を返せばこの徹底した残虐性が彼の強さともいえた。
 

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レイディ・メイディ 64-10

 蹴りつけられて殴られて、首を絞められた挙句に地面に叩きつけられた鎮の額当てが外れて飛んだ。
 人質の下へ滑り転がってくる。
 野営のための頼りない火では、その素顔は見えなかったがそれでいいと二人は思った。
 さらしたくはないという顔を、醜いという素顔を見てはいけないのだ。
 
鎮「ぐはっ……かはっ」
 
 炎座の手から逃れてのどを押えて苦しげに咳き込む鎮。
 それをまた踏みつけて、冴牙は刺すような眼差しを落とした。
 
冴牙「いいことを教えてやるよ。おシズ。お前の大好きだった母様はなァ」
偲「………………」
冴牙「お前が生きてると知って、首をくくったよ」
鎮「!」

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レイディ・メイディ 64-9

冴牙「どうした? こっちの言葉で言えよ。オメーを先生と慕うガキ共にその惨めな台詞がよぉーく聞こえるようにな!」
 
 冴牙はますます調子に乗り始め、氷鎖女一族は黙ってそれを見ている。
 
鎮「お願いします。その者たちは、氷鎖女ではござりませぬ。どうぞ、命ばかりはご容赦の程を」
冴牙「は……ははははは! そうだそうそう。お前にゃ、そのマヌケな姿が似合ってんだよ!!」
 
 下げる相手の頭に足を乗せて、高らかに笑う。
 
偲「…………」
初「………偲………」
 
 初が偲に視線を走らせるが、答えはない。

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