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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 61-3

リク「…………えと……」
モーリー「好きなの。愛しているの」
アン『いや…………! モーリーのばか……』
リク「………………」
モーリー「ずーっと好きだったの。入所以来」
アン『それは私よ! ズルイ、ヒドイ!!』
リク「その……それは……」
アン『やめて、モーリー!! 私が好きだって知ってるのにどうしてそんな……』
モーリー「付き合って欲しいの。恋人として」
アン『断わってリク君!!』
ジェーン『ウソ、マジで?』
リク「………………」
モーリー「………………アンと」 にっこ。

▽つづきはこちら

アン「…ハ!?」
リク・ジェーン「………………………」
 
 間。
 リクの赤い双眸が、青ざめて口をパクつかせているアンを視界に収める。
 
アン「!??」
リク「………………」
アン「ッ!!」
 
 恥ずかしさのあまり、その場から逃げ出す。脱兎の如く。
 
モーリー「あら」
ジェーン「ババババ…バカッ!! なんてことを!?」
 
 パニックを起こすジェーンに目もくれず、モーリーは軽くリクの肩を叩く。
 
モーリー「OKなら、アンを追って? ヨロシク」
リク「えっと……いきなりで急に」
 
 ついていけずにまだぽかんとしているリク。
 
モーリー「愛はいきなり急にデンジャラスゾーンなのよ」
リク「……………」
モーリー「YESかハイか、それだけでいいわ。答えは2つに1つよ。カンタンでしょ?」
ジェーン「2つ言ってるけど、1しかないわよ、それ……」
リク「……は……」
ジェーン「?」
リク「はははははっ!!」
 
 どこかツボに入ってしまったらしい。
 珍しく、しかも似合わなく、リクが大爆笑し、周囲が何事かと振り返った。
 
モーリー「何か面白かった?」
リク「うん、君って、以外と面白い人なんだね。知らなかった」
 
 笑いすぎて滲んだ涙をふき取る。
 
モーリー「どういたしまして。さ。追うの? それとも……」
リク「……答えは一つしかないんでしょ?」
モーリー「そうよ。急いで」
 
 満足げににこりと笑う。
 それを受けて、走り去るリク。
 
ジェーン「え……じゃあOKってことかしら?」
モーリー「さぁね~。そこから先は知らないわよ。まさかあたしへの義理立てで付き合うのOKするとは思えないし。もしそうなら…………うん、ま、いーかぁ、もうあたしの出る幕じゃないし、そもそも関係ないわねぇ」
ジェーン「かきまぜといてやり投げぇ?」
 
 呆れて肩をすくめる。
 
モーリー「ふふふっ。あたし、恋愛ゴトかきまぜるの、だーい好きなのー♪」
ジェーン「アンタねぇ……」
モーリー「それに可愛い可愛い、我らがアンちゃんのためじゃなぁい。あのままじゃいずれ誰かにもって行かれちゃうもの。例えば……」
 
 チラリと廊下の角に目を向けるが、振り向くことはせずに歩き始める。
 どうせ今の一件だって、アンと同じように麗しい王子様に想いを寄せる誰かが見ていただろう。
 
モーリー「あれだけ他人のことを想えるんだもん。叶えばいいなって思うじゃない?」
ジェーン「……そうかもね。いつもリク君リク君だもんね。ちょっとしたことで赤くなって舞い上がったり、落ち込んでみたり」
モーリー「……あんまり。イイ男には思えないけど……人それぞれね」
ジェーン「え? なんか言った?」
モーリー「うーうん」
ジェーン「どうでもいいけど、私のときはずぇっっ~たいに!! やめてよね!! 言うなら、ちゃんと自分でクレス君に言うんだから!! ちゃんと雰囲気作りもバッチリ根回しして、ロマンチックな演出でこう……」
モーリー「ハイハイ…………あ?」
ジェーン「それで絶対にうんって言わせ…………何?」
 
 話を聞いているのかいないのか、モーリーがあらぬ方向を向いているのでその先をたどってみると……?
 
クレス「………………」
ジェーン「……………………」
モーリー「ありゃー……」
クレス「………………」
ジェーン「……………………」
クレス「………………」
ジェーン「……………………」
クレス「………………」
ジェーン「……………………」
クレス「………き………」
ジェーン「…………ぎ…」
クレス「………聞いてないから、うん………」
 
 ついっと目をそらす。
 女の子に好意を向けられたことのないクレスはどう応えていいかわからずにうつむいている。
 
ジェーン「…………ぎゃああああああっ!!!!!」
 
 この世の最期かというような悲鳴を挙げて、ジェーンはクレスに………………襲い掛かった。
 
ジェーン「忘れて忘れて忘れて忘れて忘れて忘れて!!!!」
 
 胸倉をつかんで、顔面に高速パンチパンチの嵐。
 
クレス「……ちょっ!? …まっ…! ……聞いてない、聞こえなかった!!」
ジェーン「イヤーイヤーイヤーイヤー!!!!」
 
 ガスッ、ボカッ、ゴキッ!!
 
クレス「ぐあっ、待て……ぎゃふっ!? もげっ!!」
ジェーン「記憶喪失、記憶喪失っ!!!」
 
 蹴ったり踏んだり、ぶん投げたり。
 挙句、アンと同じように走り去っていく。
 恥ずかしさのあまりだが、可愛くはない。
 
モーリー「あー……クレス君、ごめんねぇ? ジェーン、あれでいて割とシャイなのぉ~。わかってあげて、複雑骨折乙女ゴコロ」
 
 倒れてピクピク痙攣しているクレスの側にしゃがみ、人差し指でつつく。

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●Thanks Comments

リクの恋人?!!

わーっ、わーっ、どうなるの?!リクがアンを追いかけたよ?やっとアンがリクの恋人に?!
次が気になる(笑)
紙の方はパンツ(笑)のところまで読めました(^-^)今は主人が出張から帰って来てるので、こっちも続きが気になる(笑)

From 【あっぴ】2008.08.18 17:14編集

リクのこいびと。

楽しみにして下さってありまとうですvV
続き、頑張って書きますのでこれからもヨロシクー☆

From 【ゼロ】2008.08.18 18:18編集

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