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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 48-12

フェイト「だいたい、メイディアがどうした変だのって毎日うるさく言ってたのは、君の方じゃないか。俺は別に……」

ダレス「俺はほれ。お前さんの代弁よ」

 

 親指を立てて誇らしげに厚みのある胸を張る。

 

フェイト「頼んでない」

レク「まぁまぁまぁ」

 

 あわててレクが間を取り持つ。

 いつもこんな役割だ。

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レイディ・メイディ 48-11

女の子「ハッピバースディトゥーユー♪」

 

 中で女の子が歌っていた。

 

女の子「ハッピバースディトゥーユー♪」

 

 暗い中に、ケーキが。

 その上に飾られていたのは、

 

女の子「ハピバースディ、ディア………」

ニケ「うっ! お、」

 

 ……血にまみれた少女の首だった。

 

ニケ「あああああっ!!」

 

 とうとうニケは叫んでしまった。

 力の限り。

 思考が吹き飛んで麻痺するほどに。

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レイディ・メイディ 48-10

ニケ「先生に会いにきたんだ。彼はどこにいるのかな」

キース「先生ってだぁれ? レヴィアス先生ならここにはいないよ」

ニケ「違うよ。ヨーゼフ先生さ」

キース「……………」

 

 キースは一瞬、沈黙を挟んでからその名を繰り返した。

 

キース「ヨーゼフ先生?」

ニケ「そうだよ。ミスター・ヨーゼフ。とってもステキな先生だ。違うかい?」

キース「うん。メイは彼がとっても大好き!」

 

 感情を体いっぱいで表して、ぬいぐるみは可愛くポーズをとった。

 ちょうど見世物小屋で見られる人形劇のようにオーバーアクションだ。

 

ニケ「大好きな彼はどこだろう? 会いたいんだけど、キース君は知っているかな?」

キース「知っているよ。けど……」

ニケ「忘れてなんていないよねぇ?」

キース「忘れないよ。けど、先生はもういないんだ」

ニケ「どうして?」

キース「………」

ニケ「この扉の向こうにいっちゃったから?」

キース「ううん。その扉は違うよ」

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レイディ・メイディ 48-9

 あれからまた3時間。

 ニケはメイディアと波長を合わせることに成功していた。

 ニケの中に様々な情報が流れ込んでくる。

 例えるなら、上流の冷たく透き通った川の水に似ていた。

 つかもうとしてもつかむ間もなくどんどん後ろに流されていってしまう。

 多感な時期の少女にある期待や悩み、喜びや悲しみが年老いた魔術師の頬をなでて通り過ぎてゆく。

 

ニケ「求めるのは、このような情報ではない。まだずっと奥だ」

 

 そう思った瞬間に足元が砂となって崩れ始めた。

 彼の考えに世界の形が応えたのだ。

 水は砂になり、蟻地獄に捕らわれた老体をゆっくりと飲み込む。

 普通ならば、あわてるところだがニケは落ち着いていた。

 “ここ”では何が起ころうと急激な感情の変化は禁物なのだ。

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レイディ・メイディ 48-8

 部下との話を終えて、今度は氷鎖女に向き直った。

 

ニケ「ところでヒサメ」

氷鎖女「はい」

ニケ「ヒサメは出て行ってくれない?」

氷鎖女「…………」

ニケ「被験者を直接保護する君が本当は側にいるべきなんだろうけど、悪く思わないで。薔薇の騎士でもなく、ましてやこの国の人間でない君に見せるわけにはいかないんだ。……わかってくれるね?」

氷鎖女「……承知」

 

 あっさりと返事を返して、部屋を後にする。

 確認のために別の教官がついていった。

 

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レイディ・メイディ 48-7

 約束の期日まで1週間。

 危機迫る様子のメイディアを友人たちがこぞって心配の言葉をかけたが、本人は向きもしなかった。

 痩せ衰え、以前のはつらつとした魅力は損なわれて、代わりにギラギラとした鋭利な刃物を思わせる瞳が光っていた。

 

メイディア『もうすぐだわ。もうすぐ……魔法が撃てる! ワタクシにはわかる、力が蘇って来る。ワタクシはこのままで終わらない。終わってなるものですか』

 

 ニケの持ちかけた実験に考える暇もなく彼女は首を縦に振っていた。

 魔力が戻るならば、どんなことでもするつもりでいた。

 ただ逃げ込んだ先の養成所でどうしてこんなに頑張る必要があるのかと言えば、首をかしげてしまう。

 けれど、彼女の持ち前の意地は彼女を休ませようとはしなかった。

 何かに追い立てられるように真夜中まで呪文を唱え続ける。

 日中の授業にも手を抜かない。

 薬師ミハイルの作ってくれた滋養薬を片手に日々、精神と魂を削って訓練に明け暮れた。

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レイディ・メイディ 48-6

 赤は血の赤。

 女の子の首。

 これは恐らく、事件の被害者。

 彼女はその犯人を目撃しており、口止めをされている。

 

ニケ「あとは、広場に一列に並んだてるてる坊主なんだけど」

氷鎖女「てるてる坊主……」

ニケ「例の家庭教師があの人たちは嘘をついたから、悪いことをしたから当然だと言ったらしい」

氷鎖女「その……広場に一列に並んだてるてる坊主とやらは、首吊り処刑なのでは?」

ニケ「やっぱりそう思う? このオルゴール見てね、ピンときたんだ」

氷鎖女「野獣のようなワガママ小娘を教育するために、処刑を見せてこの玩具を買い与えた?」

ニケ「そこまでつなげていいものかどうかわからないけど。でもやっぱりそう思うよね」

氷鎖女「実際にゴールデンは悪いことをしたら罰が下ると恐れておるようだし、この教師になってからおとなしくなったというのも……」

ニケ「彼の功績といえば功績だけど、彼女はすっかりトラウマになっちゃってる」

 

 オルゴールが止まった。

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