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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 48-5

 赤アフロもとい、ミハイルの言うことをようやく聞き入れたメイディアは昼過ぎまで休み、少し遅い食事を取ってから午後からはニケの元に通った。

 途中、廊下でレヴィアスとすれ違い、笑いかけてみたが反応はもらえず。

 けれど彼は彼なりにこちらのことを気にしてくれているという氷鎖女の言葉を信じて、いたずらに心を沈ませないようにと気を張った。

 

 

 ニケの執務室。

 

ニケ「“先生”は、ヨーゼフ。家庭教師」

メイディア「はい」

 

 彼女の中にフタをしていた記憶がニケによって整理され、引き出されて記憶の断片がつながりを持ち始める。

 

ニケ「君は彼のことが好きだったんだね。とても」

メイディア「はい」

ニケ「でも彼はある日突然、姿を消した」

メイディア「何か事情がおありだったのか、解雇だったのかはわかりませんけれど。でも解雇される理由はないと思いますわ」

ニケ「その彼が教えてくれたんだね? ……罪には、罰をと」

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レイディ・メイディ 48-4

 面接を続けて2週間。

 妄想と現実の区別が曖昧な、とぎれとぎれの情報から少しずつではあるが、彼女が一人で抱えている荷物が紐解かれようとしていた。

 始めはニケが提示する答えを選ぶだけだった彼女も日が経つにつれて、徐々に自分から思い出したことを報告しにくるようになる。

 肝心の魔法訓練の方も、だいぶ魔力が体を通って外へ導き出される感覚を思い出してきたようだ。

 始めに心配していたよりもずっと順調である。

 

氷鎖女「質の違う魔力が体を通っておる、負担になっておろう。特に拙者の魔力は人体にはあまり……そろそろやめにせぬと……」

 

 毎日、夜遅くまで訓練を続けようとするメイディアを氷鎖女が止めた。

 

メイディア「申し訳ございません、先生がお疲れですね」

氷鎖女「拙者は何事もない。しかしそちらが……」

 

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レイディ・メイディ 48-3

 ニケによる面談と氷鎖女による訓練は毎日、通常の授業・訓練がすべて終わった後で行われた。

 生徒達が宿舎に引っ込んだ後で暗くなっても続く。

 メイディアは自慢だった金色の巻き毛を短く切り揃えることにした。

 入浴時にかかる時間を少しでも減らして訓練に当てるためだ。

 たかが髪を洗う時間くらいと彼女の髪をいじるのが好きなレイオットは残念がっていたが、メイディアとしてはそれほど時間が惜しかったのである。

 1カ月の間に必ず復活を成し遂げなければならない。

 指輪を貸してくれているレヴィアスと自分の時間を割いて付き合ってくれている氷鎖女、そして優しく話を聞いてくれるニケの恩に報いるため、メイディアは昼も夜もなく訓練に没頭した。

 

 

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レイディ・メイディ 48-2

ニケ「そうだよね。いいんだよ。悲しいって感情はとっさに出て来るものじゃないから。それより反射的にビックリしたとか怖いとかそっちのが先に来るだろうからね」

  「それじゃ、敵を倒したぞーっていう高揚感はどうだったかな?」

メイディア「それもなかったと思いますけど………でも……」

ニケ「何だい? 思い出せることがあったら何でも言ってみて。気持ちだけじゃなくて、そのときの状況でも気になったことでもいいよ?」

メイディア「気分が悪くなりました」

ニケ「……そっか。そうだよね。でもそれは正常だから心配しなくていいんだよ」

 

 人を殺して喜んでいたら問題だが、気持ち悪くなったのなら構わない。

 16になったばかりの女の子だ。

 当然の反応だろう。

 

ニケ『やっぱりこのことで魔法を使うのが怖くなってるんじゃ……?』

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レイディ・メイディ 第48話

第48話:首切りジョン=カーター

 12歳の少女は初恋をしていた。

 自分がいけないことをしたときにしっかりと叱ってくれる彼が好きだった。

 誰もが自分のご機嫌伺いで辟易してばかりで飽きていたところ。

 でもたまには叱られることもある。

そんなときはいつも腹が立った。

 だって両親に叱られることだってめったにないのに、どうして身分卑しい者から偉そうなことを言われなくてはならないのだろう。

 だから彼女は、イタズラをしかけた。

 それで大抵はいなくなってしまうのだけれど、彼はそれでも残って、少女の尻を強かに叩いた。

 驚く少女に彼は言うのだ。

 

「悪いことをすると、こうなるんだよ。よく覚えておきなさい」

 

 罪には罰。

 ちゃん罰を受けて償ったら、許されるのだ。

 だから彼女は、好きになった彼のために罰を与えることにした。

 彼が許されますように。

 

 

 

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レイディ・メイディ 第47話

第47話:古巣へ帰る

その日は少年の13回目の誕生日だった。

母親がケーキや御馳走を作り準備をし、部屋の飾り付けは妹らしき女の子と父親の仕事。

外から帰宅した少年は、自分の誕生日を祝う準備に感嘆した。

一緒になってメイディアも感嘆していた。

けれど彼女に誰も気がつかない。

それはそうだ。彼女はここに存在していなかったのだから。
母親は少年に優しく笑って「食べるのはまだよ」と言う。
部屋に入れば父親と妹が折り紙で飾り付けをつくりながら、お帰りと迎えてくれた。
手伝おうか、と申し出た少年は、主役は後でだから下がっていろと一蹴される。
苦笑しながら言われた通りに自分の部屋に戻った彼を妹が追う。

『お兄ちゃん、私公園にお人形忘れてきちゃった』
『………仕方ないな。そうだね、帰ってくる頃には準備も終わってるだろうし、いいよ、取って来てあげる』
『わぁい! お兄ちゃん、ありがとう』

それこそが運命の分岐であった。

 

 

 

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レイディ・メイディ 46-10

 二人が騒いでいる間に放心状態だったメイディアは何とか立ち上がって、おぼつかない足取りで医務室を後にした。

 宿舎に戻ろうと校舎を出た彼女を待っていたのは、試験でのチームメイトだった。

 閉会式が終わって保健室に駆けつけるところだったのだ。

 

クロエ「メイディ! もう起きて大丈夫なの?」

メイディア「ええ。大したことはございませんでしたので」

クロエ「待ってて、今、回復魔法を……」

メイディア「結構です。白薔薇の騎士がかけてくれましたから」

クロエ「そ、そっか。それなら安心ね」

ダレス「あ~……その……なんだ、意外とがんばったって。次の試験でホラ、挽回すりゃいいんだしよ。ヘーキ、ヘーキ」

メイディア「ダレス……ありがとう……」

     『でも……“次”はないの……』

ダレス「いやぁ、まぁ。な、なぁ、フェイト?」

フェイト「どうして俺に振るかな」

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