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レイディ・メイディ 45-8
2008.06.30 |Category …レイメイ 43ー45話
それでもって本日、午後の授業。教養。ここでもやっぱり……
女教官「……………」
リク「……………」
氷鎖女「……………」
女教官「……あの………ヒサメ……さん……?」
氷鎖女「あ、いや、拙者のことはお気になさらず、どうぞ、進めて下され」
生徒のひざの上に乗せられて、何故か授業に参加?している同僚を前に女教官は汗を垂らした。
リク「あ、コレはおとなしい生き物なので、大丈夫です」
女教官「………………」
その他の生徒も興味深げに、そちらを見ている。
氷鎖女「こ、これ。誰だ、今、髪を引っ張ったのは? ヒトが振り返れないからって」
クレス「ぷっ。クスクスクス」
氷鎖女「おのれか、クレスぅ。後で覚えておれ」
リク「先生、暴れないでよ」
氷鎖女「あう」
女教官「……………」
▽つづきはこちら
本日最後の授業でも……
氷鎖女「あっ! 先生、拙者、それわかるでござる」
教官「ヒサメ先生は黙っているように。……手を挙げてもダメです」
氷鎖女「…………」
生徒達の笑いがどっと沸き起こる。
クレス「バカじゃないの?」
氷鎖女「うむむ……ついうっかり」 しょぼん。
ようやく授業終了。
氷鎖女「つ……疲れた……ハァ、ミハイル殿はまだかぁ」
リク「俺もちょっと疲れたかな。足がしびれる」
氷鎖女「す、すまぬ」
クレス「しょうがないな、お前らそろってマヌケなんだからー。僕もミハイルの手伝いして急がせてきてやるよ。恩に着てよね」
氷鎖女「ク、クレス、良い子でござる!!」
クレス「ま、まぁね」
照れて鼻の下をこする。
リク「じゃあ俺ら、この教室にいるからー。ヨロシクー」
クレス「わかった」
物珍しさに集まった人だかりをわけて、クレスが教室を出て行った。
リク「服は脱げないし、下手すると夜はこのまま一緒に寝ることになるのかな? ちょっと狭いけど、ま、いいか。仕方ないね」
氷鎖女「うえぇぇええぇ!?? よ、よくない、よくない!!」
リク「そんなに全身全霊で拒否しなくても……傷つくなぁ」
氷鎖女「おのれが寝返りでもうとうものなら、いかがいたす!? 朝に冷たくなっていたかないわ!! 薔薇の騎士団養成所、教官、学徒に潰されて圧死……!! そんな新聞の見出しになりそうな死に方はイヤァァー!!! うわーんっ」
リク「ならない、ならない」
氷鎖女「だって昔飼ってたネズミと一緒に寝たら、つぶしちゃったもん~っ!! あうあう」
リク「うーん、それはトラウマだね。っていうか、そもそもネズミと寝ちゃダメだから」
シラー「パニックした先生なだめるのも大変ね、リク君」
人だかりから抜け出して、リクの目の前の机に腰掛ける。
リク「やあ、シラー。ペンダントは見つかったんだ?」
豊かな胸に鈍い光を放つロケットペンダントに気が付いた。
シラー「ええ」
リク「…………メイディだった?」
シラー「……………」
リク「……………」
かちあった視線をそらして、
シラー「さぁ」
リク「さぁって?」
シラー「モーリーが誰かから取り返してきてくれたのよ。……その子が可哀想だから、名前は聞かないことにしたわ」
リク「それじゃ、メイディじゃないかもしれないんだよね?」
シラー「…………」
リク「謝っておいた方がいいんじゃない?」
シラー「メイディア様かもしれないわ」
リク「違ったら困るよね」
シラー「盗って得する人、他にいないから」
リク「メイディもしないよ」
シラー「リク君は、メイディア様をずいぶんとおかばいになるのね」
リク「かばってるんじゃなくて、疑問に思っているだけさ」
シラー「これは私たちの問題だから」
うるさく感じたのか、笑顔を引っ込めて教室から立ち去ってしまった。
氷鎖女「?」
シラーを見て、リクを見る。そんな氷鎖女に気づき、
リク「何でもないよ」
氷鎖女「さよか」
カイル「なぁ、なぁ、リク」
リク「うん?」
カイル「ヒサメ先生の仮面、取れるチャンスじゃない? 逃げられないし」
カイルがとんでもないことを言い出した。
リク「あ」
氷鎖女「!!」
ジェーン「それいい♪ 見たい見たい。どんな顔してんの!?」
氷鎖女『ぎっくー!!』
ステラ「興味あるわね」
アン「う、うん」
つられて周りも騒ぎ出した。
氷鎖女「こ、これ……妙な所に関心を示すでない」
さっと青ざめる。
リク「………………」 じぃ~っ。
氷鎖女「こっ、これをとられるくらいなら、今ここで魔法を唱えて皆殺しにしてくれる」
カイル「どうしてそんなに嫌なんですか」
氷鎖女「いっ、いっ、色々あるのでござる」
ジェーン「私、動物っぽい顔だと思う。イタチ系?」
リク「イタチ…!」
ステラ「ハムスターじゃないの?」
リク「ハムスター!」
カイル「割りとタヌキ」
リク「タヌキ!?」
アン「女の子だったりして……なんて。えへっ」
ステラ「まさか」