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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 42-27

リク「……ウソ……」

クレス「嘘だと思うなら、養成所内を探してみればいいだろ。ナツメなんて生徒、いないんだからな!」

リク「そんなバカな……。いや、でも……」

 

 チェリーを抱き上げて、どきどき。

 

チェリー「ニャ?」

 

 金色の目をくりくりと動かせて、リクの顔に鼻面を近寄せる。

 

リク「………………」 どきどき。

 

 なんだか、リクまで半分、だまされ気味。

 真剣になって、自分の顔をナメてくる猫を凝視している。


▽つづきはこちら

 

氷鎖女『アフォか、信じるなっ!!!』

 

 天才ともとはやされる二人だが、天才とは、能力の著しく片寄っただけのことを言うのかもしれないと氷鎖女は思う。

 現実と夢(妄想)の区別がついていないあの二人を見ているとそう思わずにはいられないのであった。

 

レイオット「皆、お疲れさま。さ、戻りましょ」

     「ね、メイディ?」

 

 背中に手を置いてそっと促す。

 

メイディア「……ええ」

レク「メ、メイディ……その……俺……」

 

 立ち去ろうとするメイディアを呼び止めるレクだったが、次が続かなかった。

 何を言ったらいいのかわからない。

 

レク『ただゴメンナサイって? いや、でも……何かフォロー……俺がただ勝手に思ってただけだからって……うう、それも言い訳にしか……』

 

 言葉に窮していると、メイディアの方から語りかけてきた。

 

メイディア「……ちょっと、疲れちゃった。髪も乱れてしまったし、目の下もこーんなクマ。ワタクシの美貌も台なしですわ」

 

 不満そうに髪をひとふさつまむ。

 

レク「あ、うん」

メイディア「レクも寝不足のひどい顔ですわよ?」

 

 小さく笑う。

 

レク「はは……」

メイディア「ではまた明日。……ごきげんよう」

レク「……うん」

 

 それで、別れた。

 レク、フェイト、リク、クレスの4人は、重い足取りで男子寮に向かう。

 いや、足取りが重いのは、レクとフェイトだけだ。

 

クレス「遅いぞ。先に行くからな」

リク「……そうしよう」

クレス「へ?」

リク「先生への報告、しておくから。二人は部屋に直行していいよ」

レク「ああ、ありがとう」

リク「行こう、クレス」

クレス「ま、いいけどー」

 

 気を利かせた二人が先にいなくなってしまうと、宿舎内に静寂が訪れた。

 午後1時。

この時間帯、生徒はまだ、授業を受けて学舎の方にいるのだ。

 階段の踊り場に差しかかったとき、前を歩いていたフェイトが振り返らずに言った。

 

フェイト「……悪かった。少し、言い過ぎたよ」

レク「えっ、あっ……うん……」

 

 まさかの謝罪の言葉に驚いて、目を丸くする。

 

フェイト「メイディアのことは、お前の言うとおりだ」

レク「フェイト……」

フェイト「勇猛な獅子のように、気高き鷹のように、義侠の狼のように。……だもんな」

レク「そ、そうさ!」

フェイト「そんなヤツが仲間を見捨てたりしないだろう。人を助けるために崖を飛び降りて、カボチャパンツ丸出しの逆さ吊りになってる女だしな」

レク「そうだよ!」

フェイト「それはよくわかった。仲間を見捨てて逃げたと言ったのは、撤回する」

レク「……うん」

フェイト「けど」

 

 階段を上がりきって、初めて振り返る。

 

フェイト「判断が甘かったのは否めないがな」

レク「それは……俺も……フェイトやリクの言い分も……わかってるよ」

 

 本当はわかってはいたけれど、それでも一人で奮闘したメイディアをかばってあげたかった。

 

フェイト「だろうな」

レク「俺が感情的になっても仕方なかったのに………こっちもゴメン。……その……、殴ったりして」

フェイト「殴るだけじゃなかっただろ。蹴られたし、体当たりされたし……。お陰でひどい有り様だ。みっともない」

 

 紫色に腫れ上がった頬をさする。

 

レク「それはこっちも同じだよ。お互い様だろ」

 

 乾いた血が顔中にこびりついている。

 

フェイト「……違いない」

 

 フェイトが口の端を吊り上げて笑うと、レクもつられて白い歯を見せた。

 

フェイト「ところで、メイディアが一人にこだわるようになった理由だけど……」

レク「ああ、あれは……」

フェイト「本当……なのか?」

 

 同室の二人は、部屋のドアを開けてそれぞれのベットに腰を沈めて向かい合った。

 

レク「確かめたワケじゃないよ。俺がそうじゃないかって思ってただけ」

フェイト「なんだ、勝手な想像か。そりゃそうだよな。ビックリした。嫌われてるならわかるが、好かれているとは思わないからな、あの態度で」

レク「そうかな? 俺はずっとフェイトのことが好きなんだと思ってたよ」

フェイト「お前、正気か? 彼女はガーネットだったり、ヴァルト教官だったり、ミハイル先生だったり、あちこちと……」

レク「フェイトがニブいんだよ」

フェイト「なんで俺……」

レク「ガーネットさんや先生たちに本気だったと思えない」

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