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レイディ・メイディ 4-2
2007.10.23 |Category …レイメイ 4話
クレス「?」
一度、振り向いたが関係ないと思い直し、そのまま走り続ける。
イジケたかな? そんなコトを思っていると…。
メイディア「思い知りなさいっ!」
なんと、先を行く連中に向かって石を投げ付けた。
クレス「げ」
あわてて避ける。
首だけねじ曲げて、自分は関係ないだろとお嬢様をニラみつける。
が、本人はからかった連中にそれぞれ命中させて高笑いの最中。
クレスなどに見向きもしない。
どうやらしゃがみ込んだのはイジケたのではなく、単に石を拾っていただけのようだ。
…恐るべし。
メイディア「ホーッホッホッホ! 何て愚鈍な方々! そんなコトでは一生姫君に振り向いていただけませんことよ」
後頭部に石を当てられて先頭の一人が転び、それに突っ掛かって次々と上に倒れ込む少年たち。
その上をわざわ~ざ踏み越えて、気を良くしたメイディアが走り抜ける。
▽つづきはこちら
先程のダラダラ加減はどこへやら。
軽いステップで笑いながら遠ざかる。
クレス「どの辺が“お嬢様”なんだか…」 軽く毒づく。
クレスが出身地の田舎村でさえもあんな女の子はいなかったように思う。
おてんばな女の子がいないワケでもなかったし、ヒステリックに石や物を投げる子もいなくはなかったが、それも子供のころの話。
15歳にもなれば、花も恥らう思春期乙女……に変身するハズなのだが。
一人が起き上がり、怒りに燃える瞳でメイディアの背中を睨みつける。
少年「待てェーッ! このクソアマーっ!!」
クレス「あ~あ。知らないっと」
メイディア「クソアマですって? 訂正なさい!」
追いかけられて、逃げながらも言い直しの要求は忘れない。
すぐに追いつかれそうになり、つまづいて転ぶ。
メイディア「痛ッ!」
少年「ざまぁみろ! クソ女っ! 石なんか当てやがって…見ろよ、血が出て……」
倒れ込んだまま、
メイディア『この裏はたしか、赤青合同訓練が行われていたわね…よし』
息を大きく吸い込んで、おおげさな悲鳴をあげる。
タイミングは少年がメイディアの服を引っ張ったその瞬間だ。
赤・青学徒たち「どうしたどうした!?」
「大丈夫か?」
赤・青学徒たちが塀の向こうに集まって来ているようだ。
少年「…エ…?」
メイディア「助けてーッ!」
大勢の走る音が聞こえる。
少年「エ…? エ? ちょっ…ちょっと…」
訓練所から廻って外へ押し出る剣士見習いの学徒たち。
その中には、レイオットとレク、そしてフェイトの姿もあった。
レク「大変だ! 女の子が…っ!」
言っている間に、レイオットとフェイトが先に駆けつけて少年とメイディアを引きはがす。
レイオット「乙女に暴行をはたらかんとは何事っ!? 赤薔薇レンジャーに変わって成敗するっ!」
フェイト「どんな理由か知らないが、女性に対して関心しない振る舞いだな」
レク「あ…えと…。そっ、そうだっ! よくないぞ。うんうん。ケンカの理由だったら聞くからさ」
スマートに助けに入った二人に遅れてレクも賛同。
フェイト「バカ! ケンカの理由が何であれ、これが女にしていいことか! ひざから血が出ているじゃないか」
純白のハンカチを出して、ひざの手当をしてやる。
レク「そういえば…まぁ…」
少年「いや、待て。それはコイツが勝手にコケただけで…」
いいかけた少年の言葉をかきけすように、泣き出すメイディア。
メイディア「髪の毛を引っ張られて転んだんですの! いくらお付き合いをお断りしたからって、あんまりですわっ」
両手で顔を覆い隠して、ウソ泣き。
レイオット「泣かないで…。もう大丈夫」
軽く抱き締めて、背中をあやすように叩いてやる。
真実を知らないレイオットは、いつも部屋では暴君の彼女が今回ばかりはやはり世間知らずのお嬢様に過ぎないと思い、何やら保護意識を刺激されたようだ。
レイオットがどこぞのお嬢さんを腕に抱えていると、同じ剣士志望の数少ない少女たちが気も狂わんばかりに悲鳴をあげる。
少女たち「キャーッ! レイ様がーっ!!」
「やめてーっ!!」
「誰、あのコっ!?」
フェイト「オイオイ…。どっちも女性じゃないか…」 ため息。
レク「なんか照れるな」 何故か頬を赤らめて、頬をかく。
フェイト「お前が照れてどうするっ!?」 ひじでどつく。
レク「いや、なんか女の子同士なのに…ホラ…えっと…」
フェイト「…バカ」
レク「…う」
●Thanks Comments
赤薔薇レンジャー様がみてる
…じゃなくて、マリア様がみてるですわ!
百合ちっくですわー!!w
メイちゃん根性悪すぎてステキ☆
みられた!!
昔の少女漫画のイジワルっ子みたいな奴ですから……(‐_‐;)