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レイディ・メイディ 16-3
2007.12.05 |Category …レイメイ 14-17話
氷鎖女「あー……えーと……2年目からは……」
メイディア「ワタクシはメイディア!! メイディア=エマリィ=シャトー!!」
氷鎖女がまだ何か言いかけているのを遮って、ひょいと机に飛び乗るメイディア。
メイディア「ワタクシをご存じない方はいらっしゃらないと思いますけど、念のために自己紹介ですわ。新しくクラスメイトになった皆さん、ワタクシと共に学べることを光栄に思いなさいね!! オーッホホホホホッ」
一年前を思い出す光景である。
クレス「出たよ……」
シラケた顔でほお杖をつく。
▽つづきはこちら
リク「成長しないねぇ、彼女も」
氷鎖女「これ、ごぉるでん。文机に乗るなと言うに」
メイディア「そこのミジン子っ!! ゴールデンと呼ばないっ!!」
ビシッと指さす。
氷鎖女「うるさい、ごぉるでん。降りろと言ったら降りるでござる」
手裏剣を投げ放つ。
サクッ☆
見事、メイディアの広いデコに命中。
メイディア「モキャアアァァーッ!? 刺さっていますのことよーっ!?」
氷鎖女「うるさいゆーに」
さらに軽く魔法を放って机から落とす。
メイディア「ふぎゃっ!!?」
リク「あ~らら」
けれどめげないメイディア。
すっくと起き上がり、
メイディア「シリアス場面だったら、即死していたところですわよっ!!!」
デコに刺さった手裏剣を引き抜いて床に叩きつける。
メイディア「なんて乱暴な教官なのかしらっ!! 体罰ですわっ!! クビよ、クビッ!!」
氷鎖女「……………」
もう一つ、手裏剣を投げる素振り。
メイディア「さ、2年目からは何でしたっけ?」
青ざめて無理に笑顔を作る。
リク「うーん。“ごまかす”というスキルを身につけたみたい」
クレス「…………何だよ、ソレ」
氷鎖女「今の女のたわごとは流してくれて良いでござる。それより2年目からの試験は1対1の試合だけでなくなるのでそのつもりで」
学徒たち「!!?」
目をしばたかせる。
306号室。
クロエ「皆と離れるのはちょっと寂しい気がするね」
学年が上がり、クラスも編成し直され、使用していた部屋も変えられることになったメンバーは荷物を整理してまとめている。
アン「私もクロエと別れるのは寂しいな」
ジェーン「でも皆、仲良く2年生になれたことだし、部屋が代わっても養成所内にいることには変わりないし。いいじゃない。」
クロエ「そうね。なんだか一年あっという間だったなぁ」
モーリー「色々あったもんね。ところでクロエは何号室?」
クロエ「401号」
モーリー「あれー? 何だ。じゃあ私たちと一緒じゃない」
クロエ「ウソ、ホント!!?」
モーリー「ホント、ホント。ジェーンと私とあとレイ様」
クロエ「わーっ!! 嬉しい♪」
レイオット「またヨロシクね」
クロエ「うんっ」
アン「私は……」
メイディア「ワタクシと一緒です」
アン「ヨ……ヨロシク……」
あからさまに落胆したように肩を落とす。
メイディア「ええ」
荷物をまとめ終えて、
メイディア「さ、運んでちょうだい、アン」
アン「へ?」
メイディア「荷物。同じ部屋でしょ」
アン「あ……うん……」