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レイディ・メイディ 11-8
2007.11.14 |Category …レイメイ 11-13話
スッ、スッ……ススス……
氷鎖女「あっ……わ……わ……??」
スススススススッ
リクはその長い腕を左右に広げ、氷鎖女の周囲を回りだす。
しかも反復横飛びで。
氷鎖女「何? 何だ……ちょっと……エ?」
リク「円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き……」
氷鎖女「なんっ……何なんだっ!? よせ……っ! よせったらっ」
逃げようにも、どの方向に行こうとしても円の動きなどと言いながら奇妙なステップでさえぎられてしまう。
それだけならまだしも、だんだん輪が縮まってくるではないか。
▽つづきはこちら
リク「円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き、円の動き……」
氷鎖女「キッモ ッ!?」 ガーン!?
スピードも徐々に上がってくる。
しかも顔は笑顔のままだ。
はっきり言って、メチャクチャ怖い。
これではただの変な人である。
……実際にそうなのだが。
天才・リク=フリーデルスの欠点をあげるとしたら、それは本人がとても変人だということだろうか。
これを致命的欠点というのだが……
被害者になった氷鎖女は狭まる円の中で頭を抱えてしゃがみこむのが精一杯になっていた。
氷鎖女「はわー……っ」 ブルガタ……
リクその1「先生とお話したいなー。したいな~あ」
その2「あはははははは。あはははははは」
その3「ははははは。ははははは」
その4「先生、話してくれる~?」
すでに分身しているように見える円の動き恐ろるべし。
氷鎖女「すっ……するっ! するからっ!」
リク「逃げない?」
何重にも重なったリクが同時に問いかけてきた。
氷鎖女「逃げないっ!」
激しく頭を振る。
逃げないというより、足がすくんで逃げられないといった方が正しいか。
半べそ状態の氷鎖女。
無理もない。
今のリクはあまりにも…………キモすぎた。
他に人がいたならリクの評判も落ちたかもしれないショッキング映像であったが、幸い?授業中で廊下には誰もいない。
もちろん、氷鎖女を助けてくれる人も。
こうして氷鎖女は引きずられて、自分の教官室へと拉致されていったのだった。
氷鎖女「ひっく……うっく……え……円の動き……円の動き……ははは……あは……え……円の……ヒヒヒ……わ、わぁい」
……壊れた。
リク「泣くことないじゃないか、先生ったら。ただの円の動きだよ。ただの。あっはっはっは♪」
ズルズルズルズル~……引きずってゆく。