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レイディ・メイディ 61-22
2008.08.27 |Category …レイメイ 61話
 ……おまけ。
リク「先生、この券、1枚使っていいかな?」
鎮「いいよ」
 リク、鎮に肩を叩いてもらう。
リク「わー、気持ちがいいなぁ♪」
鎮「ほんと?」
リク「ホントホント」
鎮「じゃあハリキるっ」
 たんとん、たんとん。
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レイディ・メイディ 61-21
2008.08.27 |Category …レイメイ 61話
 沈んだ表情を見せたリクらアンが気がついてしまった。
アン『……んー……先生がもう少しリク君に優しくて、それでもって私たちの邪魔しないくらいだったらいいんだけど……』
 しかしあの先生にそこまで望めるものだろうか。
 何せ、転んだ女の子を救うのにつっかえ棒という手段に出る信じられない男だ。
 どうも鎮的には、助けに走った一瞬の間に女の子の身体に触れてもいいものかどうかぐるぐる悩んだ挙句があの手段だったようだが、もちろんそんなことは誰にも伝わっていない。
 そもそも最終着地点がどうしてつっかえ棒となるのか。
 そこからして普通ではない。
 そんな思考回路の彼に頼みごとをしようものなら、結果は火を見るより明らか。
 けれど、アンはアンで考えが浅はかである。
 深く吟味することを得意としないこの性格。
アン『やっぱり一言、釘を刺すべきかしら……?』
レイディ・メイディ 61-20
2008.08.27 |Category …レイメイ 61話
 放課後、図書室でリクに勉強を習っていたアンが思い切って聞いてみた。
アン「リク君は先生のどこがいいの?」
リク「え?」
アン「ミジンコだから?」
リク「いや……そういうワケじゃ……」
アン「変な生き物だから?」
リク「まぁ……変な生き物だよね。面白いけど……でもそういうことじゃ……」
 困って頭をかく。
レイディ・メイディ 61-19
2008.08.27 |Category …レイメイ 61話
鎮「あっ、おっ、わっ……」
リク「とっ、ととととっ!」
 走って荷物を受け止める。
 ついでに転びかけたヒサメ先生の帯をつかんで止めようとしたら、お兄さんの手が先にそれをこなした。
 ただし、つかんだのは襟首で先生は首が絞まり、口をパクパクさせてもがいている。
偲「………………」
人形「だから言ったのに」
リク「世話かけないで下さいよ~、もー」
鎮「むぐ……」
 伸びた襟元を正し、リクの手から荷物をひったくって、
鎮「平気だったのでござるっ!」
 ぷいっ。
 二人に責められてスネてしまった。
レイディ・メイディ 61-18
2008.08.27 |Category …レイメイ 61話
ジェーン「とにかく、アンはまず第1段階で手を握ること! そして先生から引き剥がすのよ」
ステラ「先生は、お兄さんと今はベッタリだからいいんじゃないの?」
アン「まぁ……そうなんだけど……先生が呼ぶとすぐそっちに行っちゃうんだもん、リク君って」
『つまんないな……』
モーリー「なんか犬っぽいもんねぇ」
 稀有な美貌の持ち主であるリクと地味な少女アンのアンバランスな組み合わせは、少女向け恋愛小説の主人公のようで周りに夢を見させた。
 天才で美形で優しいと全て兼ねそろえたリクのハートを射止めるのは、同じレベルを有するレイオットしかいないと思われていた。
 あの二人がくっつくのであれば、誰も文句はない。
レイディ・メイディ 61-17
2008.08.26 |Category …レイメイ 61話
鎮「ああ、そうだ」
偲「!」
 鎮が振り返り、偲が身構える。
鎮「だんらっく・わいずまん公爵をご存知ですな」
 振り向いたその顔に狂気は消え失せていた。
 代わりに事務的で淡々とした目つきになっている。
 それこそが普段の表の顔だ。
 偲は身構えていた体の力を抜く。
 

