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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 42-13

薔薇騎士「何だ、君たちは? 我々は今、忙しいんだ。今度にしなさい」

レク「俺たち、薔薇の騎士見習いです、お手伝いできることがあれば……」

 

 養成所の学徒である証しのプレートを突き付ける。

 

薔薇騎士「見習いなど……いや、手が足りてないかもしれないな……。それなら……。よし、詰め所に行きなさい。そこにガーネット小隊長代理がいるはずだ。指示をもらって動くように」

レク「はいっ!」

 

 三人、敬礼して走りだす。

 

レイオット「ガーネットっていったら、クロエのお兄さんだわ」

レク「ひょっとするとクロエとメイディアもそっちに行ってるかもしれないね、この騒ぎを聞き付けて」

フェイト「この騒ぎったって、まだ内容知らないけどな。ただ事ではなさそうだが」

 

 騎士団詰め所のドアを開ける。


▽つづきはこちら

 

レク「失礼します! 薔薇の騎士団、養成所、青薔薇見習いのレク=フレグリットです。先程、青薔薇のリチャード=ハインシュタイン様より申しつかり、お手伝いに参りました」

 

 リチャード=ハインシュタインとは、レクたちに命じた騎士の名前で、メイディアが倒した男はこの騎士の名を勝手に拝借して名乗っていたに過ぎない。

 本物のリチャードは、自分の名が使われていたことなど知る由もなかった。

 

フェイト「同じく、薔薇の騎士団、養成所、青薔薇見習いのフェイト=ウィスタリア」

レイオット「同じく、薔薇の騎士団、養成所、赤薔薇見習いのレイオット=ジーエルンです」

 

 続けて敬礼。

 

ガーネット「ああ、君たちはクロエの……いいところに来てくれた。悪いが、捜索に加わってくれ」

 

 事情を説明されてレイオットが叫ぶ。

 

レイオット「……クロエがさらわれた!?」

ガーネット「養成所の試験のときと同じようにして、姫と間違われたらしい。まったく、敵さんも間抜けなことだ。よりによって姫君とウチのボケナスを間違えるとは………どういう脳みそしてんだか」

レク「おっ、落ち着いている場合じゃないですよ、ガーネットさんっ!!」

ガーネット「連絡は周辺の町にすでに行き渡っている。包囲網から逃れることなどできはしないさ。馬車は片っ端に調べるし、時間と馬車の速度を逆算してもそう遠くにも進んではいないだろう」

フェイト「俺たちはどのように動けば?」

ガーネット「遠くに行ったと見せかけて、まだ足元に潜んでいる可能性がある。今から出る騎士たちと一緒に捜索に当たってくれ」

三人「ハッ!」

 

 

 一方、リク、クレス、氷鎖女の三人は、一足先に現場の惨状を確認していた。

 

クレス「うっ…こ、これは……」

 

 クレスが顔をしかめた。

 死体は片付けられていたが、おびただしい血の跡が生々しく残っている。

 

リク「…………」

 

 リクは貧血を起こしかけて、地面に片膝をつく。

 

氷鎖女「…………」

   『金髪巻き毛の少女が宿の馬を盗んだ…………そんなことをするは、ま、十中八九、ゴールデンだな。何故、一人で追った? 戻って知らせるべきであったろうに。……バカめ』

 

 クレスに買ってもらった生魚を手にブラ下げたまま、腕を組んで考える氷鎖女。

 

リク「……クロエ……」

  『ひどい……胸騒ぎがする……早く見つけだしてあげないと……クロエ……クロエ!』

 

 クロエと連呼しながら、脳裏には自分の妹、紫音の姿があった。

 

 

紫音「お兄ちゃん。お兄ちゃん。早く、早く……迎えに来て。怖いよ、李紅お兄ちゃん……」

 

 

リク「……………」

クレス「……ク、リク!」

リク「えっ!?」

クレス「聞いてなかったのか?」

リク「ご、ごめん」

クレス「ボーッとすんなよ。何かクロエの物を持ってないかって聞いたんだよ」

リク「あったとして、どうするの、そんなの?」

クレス「決まってるだろ。チェリーに匂いを嗅がせて、追跡するんだ」

氷鎖女「!?」

 

 あわてて自分を指さす。

 

クレス「頼むぞ、チェリー!!」

氷鎖女『無理ーっ!!!!』 がっびーん!?

リク「ま、待ってよ。それは犬だよ」

クレス「猫だって負けるもんか! な、チェリー?」

氷鎖女『無理無理無理っ!!』

 

 激しく頭を振る。

 

リク「勝ち負けとかそういう問題じゃなくて……」

クレス「僕のチェリーが犬に劣るとでも言うのか」

リク「そ、そうでなく……ク、クロエの持ち物なんて持ってないしさ」

氷鎖女「……………」 汗ダラダラ。

クレス「そっかー……じゃあ、仕方ないな。いい考えだと思ったのに」

氷鎖女『ちっともよくない、よくない!!』

リク「騎士団の方でも当然やっているとは思うけど、周辺の地図を見て、どのルートが脱出しやすいか、どこに潜伏しやすいか見当をつけてから動いた方が良さそうだね。ただ闇雲に歩き回るよりも。さして遠くまで行けるとも思えないし」

クレス「だいたい、何で昼間の犯行なんだろうな。僕なら、そんな目立つ時間帯にしないけど」

リク「俺たち学徒は夜は養成所から一歩も外に出ないから、昼、しかも日曜日に狙うしかなかったんじゃない?」

クレス「そうか。夕方か早朝、養成所から町に行き来する馬車を狙えば周りに人もいないしと思ったけど、馬車に乗ってる人間が皆、見習いだから逆に怖いだろうしなぁ」

リク「そういうことだね。連れ去るには、単体行動をしていてさらに油断している昼間しかないってワケ」

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●Thanks Comments

無題

氷鎖女かわいすぎます(〃ノ∇ノ)
てかジャックはどうなったの…!? 
ジャックはゼロさん!!?
間違っても死んじゃったりしませんよね!?o(;△;)o
ジャック大好きなんですから

From 【雲】2008.06.18 11:49編集

可愛い……アレだよ?!

どこを見て可愛いと言っているのか、雲さんは(大笑)

ジャック死んでませんよ∑( ̄□ ̄;)
いくらなんでもそんな……(笑)
まだ出発したばかりでっせ、彼。
今後、たまーにチラチラしてきますん。
ジャック好いてくれてありまとうー♪

From 【ゼロ】2008.06.18 20:11編集

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