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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 25-5

 リクの机の上には何故か大量の食物が……

 どうも時間内で食べ終わらなかったらしい。

遅いのではなく、量が多すぎて。

 

リク「じゃあ食べ終わったら」

氷鎖女「それがよろしかろ」

学徒たち『そーじゃねーだろっ!?』

 

 もはやどっちに突っ込んでいいのかわからない。

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レイディ・メイディ 25-4

クロエ「んもー、とにかく、そういう意地悪はいけないってレイオットにも言われてるでしょ」

メイディア「……ごちそうさまです」

 

 それには答えずにそそくさとその場から逃げ出す。

 

クロエ「こらーっ!」

シラー「……いいのよ、クロエ。ありがとう。でもどうせ私なんか……」

クロエ「ふうぅん、ひょんなひゅーに自分を言ったららめ。めーでぃひゃらって……んぐ、今にきっと……モグモグ……わかってくれるわ!」

 

 シラーの手をそっと包み込むように両手をそえながら、口はモゴモゴ。

 

シラー「何を言っているかよくわからないけど、クロエは優しいのね」

クロエ「やだ、そんひゃこと………………ゴフッ……おふっ、げふっ、うぉえっ!」

シラー「キャーッ!? 食べながら話すからよ!」

クロエ「むぐぅっ!?」

 

 あわてて水を飲み干す。

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レイディ・メイディ 25-3

メイディア「そんな……どーして? メイディアがお嫌い?」

ガーネット「嫌いとかそういうんじゃなくて……」

 

 むしろ、それ以前だ。

 

クロエ「ダーメッ! お兄ちゃんは私のなのっ」

メイディア「兄妹では婚姻は結べません。お下がり、クロエ」

クロエ「イーヤッ! メイディアこそっ! お兄ちゃん、困ってるでしょ!!」

メイディア「ダーリンッ!!」

クロエ「お兄ちゃん!!」

ガーネット『頼むから放っておいてくれ……』 ゲッソリ。

 

 やがて上官のジャックがやってきて、食堂でしっかり食事した後、ガーネットと連れ立っていってしまった。

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レイディ・メイディ 25-2

シラー「誤解よ。返事してくれたから嬉しくて……。この前も落とし物拾ってくれたし」

クレス「目の前であれだけハデに落ちればそりゃね」

シラー「でもあのとき誰も一緒に拾ってくれなかったわ。それどころか最近、教科書が隠されたりすることもあるし……」

 

 言ってシラーは涙ぐんだ。

 涙ひとつでクレスの中の天秤の比率が動いた。

 やっぱり、メイディアが悪い。

 あの女は性悪だ。

 

クロエ「だから、お兄ちゃんは私のなの!」

メイディア「安心なさい、ワタクシがあなたの姉になって差し上げますから」

 

 唐突にキンと響く声が入って来た。

 視線を巡らせると正騎士・ガーネットがクロエとメイディアに引っ付かれてサンドイッチ状態になっていた。

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レイディ・メイディ 第25話

第25話:第一次シャトー令嬢大戦

 前回は不審な男たちの乱入で試験を中止せざるを得なくなった。

 その理由を学徒たちは聞かされていなかったが、再試験なのは決定事項。

 メンバー発表の欄を大勢がひしめき合って自分の名を捜し出そうとしている。

 

メイディア『ワタクシ……クロエ……フェイト……クレス…………またあの男がいるわ。……ダレス』

 

 セルゲイが抜けて、その代わりに知らない名前が入っていた。

 

クレス「また同じかぁ。まぁいいさ。今回はリクの奴をぎゃふんと言わせてやろう」

 

 誰も声をかけなくなったメイディアにクレスは独り言のように話しかけた。

 同じく振り向くこともせず、メイディアもうなづく。

 

メイディア「ワタクシたちが争うのはその後で十分ですわね」

クレス「そういうこと」

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レイディ・メイディ 24-11

 ローゼリッタの貴族は新しい命が授かると教会で祝福と洗礼を受けることになる。

 そして二人の間の子であることを証明するために、生まれてすぐの赤子の手にインクをつけて指紋を取るのが決まりであった。

 指紋……ここでは手紋と呼んでいるが、それは神が一人一人に与えた命の紋様とされている。

 大きな商人の家でも貴族に真似て同じよなことが行われていたが、一般平民の間ではわざわざしないことだ。

 血筋を何より重んじる貴族ならではの儀式といって差し支えないであろう。

 だからこそ貧民として過ごして来たシラーは知らなかったのだ。

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レイディ・メイディ 24-10

 医務室。

ミハイル「…………………。だからって……」

 

 赤毛のミハイル保健医は盛り上がった一つのベッドを呆れ顔で見つめた。

 

ミハイル「保健室でイジケるなよ…………ナツメ」

 

 ナツメ(菜摘芽)という名を与えられた氷鎖女が布団から顔だけ出して、恨みがましくミハイルを睨む。

 睨んだところで額あてをしているのだから、ミハイルからはわからない。

 

氷鎖女「人間不信とか言う心の病でござる。放っといて下され」

ミハイル「……っていうか、ベッドに入っているときくらい、ソレ取れよ……頭の

氷鎖女「…………嫌だ」

ミハイル「……………………」

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