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レイディ・メイディ 18-17
2007.12.28 |Category …レイメイ 18話
メイディア「避けられない貴方がたがいけないのですわ」
フェイト「だったら俺たちが君の後ろに敵がいたからといって、そのまま切りかかったとしても君が避ければ問題なく、例えそれでケガしても君が避けなかったから悪いということになるわけだ」
メイディア「そんなのズルイです」
フェイト「おんなじだろ、君がやったことと」
メイディア「何ですか、せっかくワタクシが……っ」
フェイト「迷惑なんだよ。後先考えずに行動して、味方に損害与えて、自分の有益だけしか頭にない奴が一緒だと」
メイディア「……ワタクシは別に……っ」
言いかけた時、クロエが小さく叫んだ。
クロエ「死ぬっ!! クレスが死んじゃうっ!!?」
▽つづきはこちら
見るとクレスの頭から顔、全て包帯がきつくグルグルに巻かれ、呼吸困難に陥ってしまっていた。
もちろん、メイディアの仕業である。
クロエ「ウソ、ほとけない!! 二重ダンゴ結びっ!!? コラーッ!! メイディアッ!!!!」
メイディア「何ですの? 騒がしい」
クロエ「こんなにしたらダメじゃないっ!!」
メイディア「ちゃんと包帯の巻き方は教科書通りです」
クロエ「鼻と口までふさいだら窒息するでしょ!! 力加減も覚えてよっ それから……擦り傷とタンコブにこんなに大袈裟にしないでいいのっ」
メイディア「……注文の多い方ね」
フェイト「……な……!!?」
自分でなくて良かったと心底思った。恐怖に駆られながら。
クロエ「仕方ない。包帯ちょっと切って……」
メイディア「あ、じゃあコレで」
軽~く言って、腰のナイフを振りかざす。
フェイト「オッ、オイッ!!? まさか、殺す気かっ!!?」
クロエ「イヤーッ、ダメーッ!!」
間一髪。
クロエが手首をつかんで、クレスはナイフでさっくり☆やられずに済んだ。
クロエ「ゼェゼェ、ハァハァ……」
メイディア「?」
フェイト「………………」 心臓、ドッキン、バックン。
クロエはメイディアにもうおとなしくしているように言い渡して、クレスに結び目だけを切り取り包帯を取り払った。
メイディア「せっかくやったのにぃ……」 指をくわえる。
その間にも、彼女の成績表にはマイナスが増えてゆく。
その日、結局回復につとめるだけでほとんど進むことのできなかったG班。
皆の視線が冷たくメイディアに突き刺さっていた。
彼女としては昨日の失態の挽回のつもりであり、また、自分が「何もできない」ワケではないことをフェイトに証明したかった気持ちも少なからずあった。
が、結末はこのザマだ。
メイディア「……申し訳なかったと思っておりますわ……」 しょんぼり……
クロエ「…………」
クレス「バーカ」
メイディア「うう……」
さすがにしおらしく、頭をたれ下げる。
フェイト「終わってしまったことはもういい。今後、君はおとなしく俺たちに従ってもらう。ワガママの埋め合わせはしてもらうからな」
クロエも今回ばかりはフォローのしようがない。
ダレス「お嬢さんはもう何もしなくていいから。俺らに任せておけばいいんだし、その方が気楽でいいだろ?」
メイディア「でも、ワタクシだって……」
セルゲイ「いいから、いいから。ホラ、食べる物食べて、早く寝る。ぬいぐるみも抱いてていいから」
メイディア「……………………」
この日から、チームメイトの態度が軟化。
それが却って彼女の自尊心を傷つけた。
要するに誰ももう自分に期待していないということである。
軟化した態度は同等と見なされていない証拠であり、メイディアを不安に駆り立てた。
それは良い子のマネゴトをして両親に媚びて、それでも両親をつなぎ止められなかった彼女が今度は手を替えてヒステリックになることで父と母を思い止どまらせようとした時の気持ちに似ていた。
●Thanks Comments
あやうく殺人犯…
大いなる敵は実は、すでにG班の中にいたよ…。
助けて薔薇騎士レンジャー!!
今行くぞ!
とうっ!
……っていうのが、そのうち出てきます。
いや、ホントに。