少女漫画 「Ｂ×Ｂブラザーズ」

「Ｂ×Ｂブラザーズ」／作者名：右京あかね／マーガレットコミックス／完結済み

　転向してきて初日から、学校の名物サークルＢ×Ｂブラザーズの仲間にされてしまった「その」。

　Ｂ×Ｂブラザーズとは何でも楽しいことをしでかすお祭り屋のような、只今、男子３名だけのサークル。

　何をするのかといえば、突然コスプレをしてみたり、イベント企画をしてみたりととにかく突拍子もない。

　けれど人と違うことを真剣にやらかす彼らに“その”も魅力を感じて、サークルの一員に。

　仲間として大歓迎！　大事にしてくれる彼らだったけど、女の子一人入れば波も起こるもので、関係にヒビが…？

　今しかない、今しか出来ないことを。みんなの高校時代をめいいっぱい輝かせて、精一杯を生きる青春ストーリー☆

 

……とかいう内容……かな？

　絵は上手くて、サッパリ系のカッチリ系で好みでした♪

　男の乳首にトーン貼ってしまうのが個人的にちょっと……アレだったけど……(大笑)

　男キャラの見分けはつくけど、女キャラの見分けがあまりつかないのがアレレ？(笑)

　ヒロインのそのとお友達が顔、一緒？　みたいな(笑)

　途中から少しずつ見分けつくようになるけど、時々ヤバイ。

　出てくるキャラがみんな良い人たちなので、安心して読めます(^-^)

　可哀想なことにもならないので終始明るい雰囲気。読後感は清々しい。これぞ青春！

 

　少女漫画のお約束で次から次へとヒロインに言い寄る男が満載。

　しかしどうしてモテるのかよくわからない。

　サークル内ではわかるけど、外部の連中がナゾ。

そんなに一目惚れされちゃうようなイイ女設定ではないはず？

そして相手に対して何かしてあげたワケでもない。そのが一生懸命な姿を見ていれば話は別だけど、そんなところは出てくる前にもうゾッコンだった……実はメチャカワイイのか？

ともかくも、さすがは少女漫画マジック☆

　逆に同性のライバルは出てきません。

　出てきても実はヒーローのことを好きじゃなくて、別の関係ない奴の気を引きたくてヒーローに迫っただけで、つまり本当のライバルではない(笑)

　登場キャラはみんな味があって、しっかり性格も分かれていて、それで優しくてイイ人たちです。

　それぞれの理由があって動いています。

 

　少女漫画ではヒロインが好きになれないことが多いのですが、この漫画のヒロインは大丈夫でした♪

　ヒーローに早々にフラレちゃうのですが、めげずに頑張って何度も告白。

　でもスルーされちゃったり(笑)

　開催したイベントが上手くいかなくなったり、みんなにそっぽ向かれたり、サークルの危機が訪れて挫けても挫けたままではいない主人公を応援したくなります(^-^)

　彼女がピンチになると救ってくれるのがもちろん、ヒーローであるのもそうなんですが、いつも誰かしら温かい手を差し伸べてくれる。

　それに主人公も応えようと頑張ります。

助けられるばかりではなく、時には相手に勇気を与えたりもします。

　特に５人目のメンバーとなったオカマちゃんが優しい。

　いつでも味方でいてくれて、見守ってくれています。

　初めは３人だったサークルはそのを入れて４人となり、オカマを入れて５人となります。

　４人となったときにヒーローの親友がそのを好きになってしまい、そこで割れるわけですが、それより最後まで引っ張ってラスボス的存在にまでのし上がったのが、このオカマちゃん(笑)

　あまたのイイオトコを押しのけて(笑)

　ただのお笑い担当かと思っていたら、魅せます！

　このオカマちゃんが一番良かったですね、キャラ的に。

　他の男共は役不足間が否めない。結局、ヒーローとオカマの一騎打ちというか……いや、ヒーローは何もしていないので、オカマ一人相撲、ヒロインはヒーローの方を向きっぱなしっていう……；

　

　逆にヒーローはちょっと……うーん？　でした。

　見た目にも性格的にもＯＫなんですが、恋というものがわからないという設定に無理を感じた^_^;

　わからない割りに終始、頬を赤らめていたり、やたらジェラシーむき出しで執着といおうか、独占欲強くて、意味深な台詞を吐きまくっているんですよね。

　で、いざ告白受けると「俺も好き」と言ってくれるのですが、それは実は仲間としてという意味で、ただ単にそのを女として見られないのかと思ったら、恋そのものを理解していない！

　恋と認識していないだけで、本当は恋しているっていうことなんでしょうけど、それにしてはそれ以外の何物でもないでしょうという行動を取りすぎていて……これで気づかないっていうのはナシでしょ～！？　と、思わず叫びそうになってしまいました(笑)

　好きな人？　なんだそれ、そんなモンはいないとかきっぱり言い切ってしまうし。

　それでいて、恋だと気づくのは超あっという間。どうして何のきっかけで目覚めたのかもわからないうちにあっさりと。

しかもそれも相手任せ。……オイ！

　どこまで都合がいいんじゃ、キサマ！

　そのが好きでいてくれたから、助かったんだぞ、キサマ。

　フラレたそのが途中で他の誰かに目が移ってたら、今度フラレてたのはキサマだったんだぞ、キサマ！

　そのに感謝しろ！　……というゼロの頭の中(笑)

　恋に関しては自分では何もしない、たなぼたヒーローだったからいただけなかったのかなー？

　頑張っているのはヒロインとその周囲ばっかり、みたいな。

　ヒーローは俺わかーんなーいみたいな顔して、最後にイイトコもらっちゃったー♪感が……(苦笑)

　……しかし、あのヒーローはワガママで身勝手な性格という位置づけだから、これでもいいのかもしれません。

　あくまで読者としての個人的な感想ですので……(笑)

　しかもちょっと引っかかっただけで、キライというまでもいかないし。これはこれで……うん。

 

　あと好きだなーと思ったのは、いつでもＢ×Ｂブラザーズが一番ではないというところですか(笑)

　球技大会とか色々イベント入る回は、漫画的には普通は最後に１位とりそうなのに、意外と優勝できずに終ることが多い。

　実際はそうだよねって思ってなんとなく好感持てたかも。

　1番になれるときもあるんですが、たぶんなれなかった方が多かった気が……。

　いつも上手くいくとは限らないところがヨシ(笑)

　あと、前に出てきたキャラをまた再利用して忘れていないところが◎。

　全部しっかりあますことなく使い切りましたというところに拍手。

　無駄キャラなし。ザコいキャラの先生に至るまで。

 

　全体的に好感持てる漫画でしたが、安心して読めてしまうせいかハラハラドキドキはなかった気がします。

　もうちょっとくらいは振り回してくれてもよかったかなー（＾ｖ＾）

　あんまりお話を振り回しすぎて読者がついていけてないのに、作者だけ満足みたいのは飽きるから嫌だけど(笑)

　けど、色々参考にはなりました。また少女漫画読まなくちゃ！

　また春日師匠にダメ出し食らったばかりだからネ！