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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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偶人館の殺人 著:高橋克彦

ウッウッ……(TωT)
また全消しになっちゃったよ~。・゜・(ノД`)・゜・。
どーなってんだ、ニンジャブローグ!!_| ̄|○ il||li
もう嫌になってきちゃったけど、頑張ってもう一度書き直すのぜ。
本当は買い物して年末年始のための料理を始めないとなんだが、女子日で(ヽ´ω`)している我に父上が買い物行って来てやろうかと有難い申し出をして下さったので、お願いすることにして材料が届くまでの間、こうして読書記事を書くことにしました。

2012年の読書をソックリさんで終わらせたくなかった我は、頑張りました(笑)
絶望の淵にいた我を救ってくれてありがとう、ありがとう、偶人館!!
そんなワケで感想です。

▽つづきはこちら

どうしてどうして? 何故ナニ?!というようにページをめくるのを急くような勢いはなかったものの、大野弁吉という幕末に活躍した天才からくり師を取り巻く時代背景、隠れキリシタンなどの歴史が絡められ、知的好奇心を満足させてくれました(´∇`)♪

巨大な時計塔がある大きな屋敷。
この時計塔のシルエットが人形の形に見えることでいつの頃からか偶人館と呼ばれるように。
そこの屋敷の主が豪華なパーティーを開催します。
一族に代々伝わる空中遊泳の技を披露すると時計台から主が言い、客たちが固唾を飲んで身守る中、本当に宙を歩き始める。
しかし間もなく、「ああっ」という悲鳴が上がり、庭の池に落ちてしまいます。
慌てた人々が探して池から引きあげるもそのときには事切れていた。
それが今から約25年前の出来事として物語は幕を開けます。
偶人館と呼ばれる館とカラクリ人形という題材だけで、ときめくww

発行が平成4年くらいだったので、色々古いのだけど、そこがまたちょっと楽しかったかも(笑)
山口百恵の歌の一節を思い出した。とかあって、イヤイヤ、当時でも古過ぎでそww
とか密かに思いつつ。
てか山口百恵さんがいつの時代の人かよくわかんないんだけど、少なくともこの時代の若者(登場人物)が思い出すようなところにはいないような……?(笑)

主人公はイギリス人の父と日本人の母を持つハーフ。
イギリス育ちだが、日本語ペラペラ。
日本に強い憧れとやや偏ったイメージを抱いており、時々、イメージと異なるとガッカリしてしまう変な外人。
ことわざ辞典で楽しみながら日本語を覚えたとあって、日本人でも知らないことわざを織り交ぜて会話してくるものだから、仲間たちは辟易。
そのやりとりが楽しい。
仲良しのことを「クソと虻の仲」と表現して、友人になった人をクソ呼ばわりしてみたり、しかもそれが好意であり、悪気まったくナシだったり。
職業は世界的に有名なデザイナーで探偵としても有名であり、出来過ぎだなーと思わなくもなかったけど、ハーフ設定だけど見た目は完全に日本人で、背は低く、ヒロインと同じくらいしかない。
ヒロインはちょっとイイかも♪と想ってますが、美形とまでは表現されていないので、その辺で出来過ぎ感に滲み出るイヤミっぽさを和らげてくれているかなって(^-^)

ヒロインは主人公にポスターのデザインを依頼しに来た、広告会社の社員。
容疑者側は、美人ぞろい。
このヒロインともう一つの仲間の女性も美人部類だけど、容疑者側の美人にはまったく及ばない設定で、比べられてムッとしたり、でもここまで差があるとそんなに悔しくないかもとあっさり負けを認めたりなどなど。
普通の女の子っぽくて良かったです(^-^)

主人公の悪友がちょっとウザかったかも(;´∀`)
キャラとしては別に嫌いではないけど、セクハラ発言が多くて、実際にいたら嫌いなタイプかな。
ただ、行動派として物語を引っ張っていくキャラとしての力があって、完璧な探偵とただの引き立て役という関係じゃなくて、この悪友も一緒に活躍し続けるので、全体的に好感が持てた。

他に仲間が二人いるんだけど、ぶっちゃけ、いなくても問題なかったんじゃ……?とか想った(笑)
そうでなくとも容疑者側が7名いるのに、それに対してメインの仲間が5名。
他にも仲間が増えたので、1冊に何人出すつもり!?∑( ̄□ ̄;)
となったけど、一人は途中から出てきてそのまま仲間に加わり続けるのかと想ったら退場してくれてよかった。
ゴチャッとしすぎちゃうもんね(^_^;)

最終的に死んだのは2名。
被害者1名と犯人です。
犯人は、殺すつもりはなく、脅しで脅迫状を送りつけていたのだが、脅したい相手の車の灰皿にビックリ箱に使うバネの蛇を仕込んでいたら、相手の家の娘がその車で運転をして蛇に驚き、運転を誤って事故死してしまいます。
犯人も最終的に自殺をしてしまいます。
殺す気がなかった+死んだのは犯人と無関係の被害者だけ。というミステリーものは初めてだったので、なんか新鮮でした(笑)
だいたい、狙われた通りに何人も死んでそれを追って事件の謎を追っていくじゃないですか。
ところがこれは、ちょっと脅かすつもりが誤算で、しかも別の人が死んで後悔に苛むという、ね。
自分が読んだ中では珍しいパターンです。

ネタバレしてしまうと、偶人館の最後の主がパーティーの余興としてやった手品を失敗して事故死……というのは見せ掛けで、主の妻と主の親友が裏で組んで館の主を殺していたんです。
主の親友が主の妻に懸想して襲いかかってしまったことがあり、妻は主人の子かどうか解らない子供を身ごもってしまうのです。
主人にバレたくない一心で主人を殺す計画を主人の親友と共に計画、そして実行。
やがて二人は再婚し、偶人館も手に入れます。
生まれた子は双子だったが、殺したヤツの子を手元においておきたくないと共犯者の現・夫がいうので、友人夫婦に養子として渡してしまいます。
友人夫婦は、事故に見せかけて殺された偶人館の主の友人でパーティーにも出席しており、当時の現場を知っている人たち。
大学教授で謎を追う主人公たちにヒントを与えてくれる役割でした。
が、実はこの教授の妻が今回の犯人。

教授の妻がカラクリの天才・大野弁吉の名を借りて脅迫状を当てたのは、あの事件を起した黒幕二人(加島不動産社長夫婦。以下、加島夫妻)に対して。
理由は、当時育てられないから預かって欲しいと渡された双子の子供たちを我が子として25年間、愛情を込めて育ててきたのに、今頃になって加島の妻が自分の手元に引き取りたいと言ってきたからだった。
教授の妻は、向こうは大金持ちで実の母親だと知ったら、自分たちを置いて子供たちは向こうに行ってしまうかもしれないと苦しみ始めます。
それでダメ元で脅迫文を送りつけるなどの抵抗を試みて、手を引かせようとします。(半分、腹いせ?)
悔しいからちょっと脅かしてやれくらいのつもりで殺すつもりはなかったのに、運悪く、加島夫妻の養女が父の車を借りて乗ってしまった。
恋人の浮気に怒り心頭。注意散漫で高速を飛ばしていた。
高速でなかったら。
恋人の浮気で頭がいっぱいになっていなければ。
図太い神経の加島本人なら。
この不幸な事故は起きなかったのに、全てが重なって罪のない若い娘が被害に遭ってしまった。
結局、物語のラスト近くで犯人である教授の妻は、自分が殺してしまった娘の遺骨の前で服毒自殺。
子を想うが故の悲劇でした。
彼女に育てられた双子は、いくらお金を詰まれたって、自分たちが行くわけがない。
自分たちの親は育ててくれた今の両親だと嘆きます。
その心はすでに育ての母に届かず。

読んでて別に悲しくもならないんだけど(笑)、まぁ、切ない結末です。
本当の母親である加島の妻は、元の夫は優しくて、自分の子でない子を産んで傷つけることが怖かったから殺したとか、加島をかばったり、犯人をかばうような言動をしたりと言葉を飾って優しい女風味なんだけど、それらは全て自分が悪くないと思いたいだけであることを主人公に指摘されてしまいます。
自殺を図ろうとするが、説得されて罪を償うことになります。

わけのわからん脅迫状出す前に親権について話し合えよ、とかツッコミどころ満載ではありましたが、子を想う故に鬼と化した彼女の心情は不自然に感じなかったので、動機としてはOのでした(^-^)
動機があまりにお粗末だと、そこで冷めてしまうので動機は大事!!
こないだのソックリさんの犯人の動機にゃ参ったもんな(失笑)
開いた口がふさがらなかった=3

また、本当の母親の方の優しさを装った身勝手さ。
これまた現実に居そうで良かった(^-^)

ノンストップ!ってほど夢中にはならないまでも、十分、楽しめたと思います(^-^)
歴史的背景の説明が特に楽しかった♪
少しおりこうさんになっちゃったかナ?(笑)



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