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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 66-7

 学徒宿舎。
 アンは急いで自分の部屋に戻った。
 今年のルームメイトは、ジェーン、クロエ、レイオット、ステラの4人。
 アンを合わせて5人部屋となっていた。
 3回生にもなるとぐんと人数が減って、6人きっちり詰め込まれなくなる。
 けれどベッドは6つあるので、そこにはしょっちゅうモーリーが遊びに来て占領している。
 今日も彼女は当たり前のようにそこに陣取っていた。
 
モーリー「っていうか、それさぁー」
 
 リクと鎮のやりとりを聞いたモーリーがベッドにうつぶせに転がって足をぶらつかせながら、とんでもないことを言った。
 
モーリー「一夜の夢って……アレ 夜の営み? 大人の
 
 全員が同時に噴出す。
 
アン「悪夢って言ったでしょ、あ・く・む!!」

▽つづきはこちら

 
 アン、真っ赤になって大噴火。
 リクと鎮の間にある事情も知らず、しかも主観的で所々省いて皆に伝えるものだから、ちっとも裏が読めないアンの話。
 誰も真剣に聞いていない。
 ただヒサメ先生がいつものように物を落としてリクが親切に拾ってあげた。
 けれど親切を断わられてリクがガッカリした。
 それだけの話に収まっている。
 いや、実際にそれだけといえばそれだけなのだが。
 
ステラ「はいはいはいはい。わかってます、わかってますー。モーリーの言うことにいちいち反応しちゃダメよ。色ボケなんだからー」
 
 風呂上りの髪の水分をタオルでふき取りながら、
 
ジェーン「特に最近、教官とデキてるからすぐそういう発想になっちゃうのよ」
アン・レイオット「えっ!?」
 
 仰天。
 
ジェーン「あれ、知らない? ほら、白薔薇のロバート先生」
アン・レイオット「し……知らない……」
ステラ「っていうか、おじさんじゃない。その先生」
モーリー「いーの。金回りいいからぁー♪ 何でも買ってくれるもん。貴族出身なんだよー?」
レイオット「ダメよ、そんなっ!! そんなことで相手を決めたら! 愛はどこいったの?!」
モーリー「お金=愛でぃすvV」
レイオット「そんなのダメぇ~」
 
 目をグルグルさせて頭を抱える。
 
ジェーン「のた打ち回る19歳、乙女。未だ思春期まっしぐら。美人の割に彼氏いない暦19年。レイオット=ジーエルン。身長172cm」
レイオット「そこっ! 余計な説明はよろしい!! 特に身長のところはっ! だいたいね、私の彼氏は薔薇騎士レンジャーレッドなのよっ!!」
 
 床に転がるのをやめてびしっと指を突きつける。
 
モーリー「ねー、でもリッくんとヒサっち怪しいからさー。気をつけなよー、アン。キャハハッ♪」
ステラ「アンが……っていうか、アンとレイオットが本気にするでしょ、やめなさいよ」
 
 女の子たちだけのちょっぴり下世話な会話にクロエは参加せずにアンが目撃したというリクと鎮のやりとりについて考えていた。
 やっぱりリクも先生があのまま立ち直ったとは思っていてない。
 それはそうだ。
 あれだけのことがあって、平気なわけがない。
 あまりに普段の態度が今まで通り過ぎて、ついあの惨劇がただの悪夢だったような気がしてしまうけれど、先生がお兄さんを手にかけた事実は夢なんかではなかった。
 
クロエ『私は……私はどうしたらいいだろう? 私に何が出来るだろう?』
 
 鎮が平静を装うのは、きっと自分たちのためだ。
 平気だと、だから気にするなと言いたいのだ。
 それならばこちらも何もなかったことにすればいいのか。
 
クロエ『……それでいいの?』
 
 クロエはどうしたい?
 そのままでいいのか。
 終わりにしようと思えば簡単。
 だけど。
 
クロエ『私がお兄ちゃんにある日突然、お前なんかいらないって言われたら……?』
 
 それだけで心が砕けてしまいそうだ。
 バケモノ染みた鎮の一面も見て恐れを抱いたのも確かだが、そうさせてしまったこれまでの彼の環境にむしろ憤りを感じずにいられない。
 彼は悪くないのだ。
 悪いのは周りの環境であって、彼自身ではない。
 どうにかしてあげたい。
 でもどうしていいのかわからない。
 当人が努めて忘れようとしていることに触れていいものかどうか。
 できうることならば傷ついたその心ごと、ぎゅっと抱きしめてあげたい。
 
ステラ「クロエ、クロエったら!」
クロエ「! あっ、何?」
ステラ「どうしたの、ぼーっとして」
クロエ「ううん。ごめん、何でもないの」
 
 壊れる日常。
 こんなことになるなんて、つい1ヶ月前は思っていなかったのに。
 ただ物珍しいニンジャという生物を追い回していれば楽しかっただけなのに。
 ……重い。
 
クロエ「私……眠くなっちゃった。もう寝るね」
 
 真実味に欠ける、ただの笑い話としてのリクと鎮のホモ疑惑!?からお互いの恋愛話へと移行して盛り上がる友人たちの輪から外れてクロエはベッドにもぐりこんだ。

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●Thanks Comments

ヒサメ先生が(T_T)

クロエやリクじゃないけど、こっちまでヒサメ先生に何かしてあげたい。(T_T)
心が深く傷付いてる....よぉぉぉーーっ!!(泣)
だって、1番大好きな兄さまに裏切られて、自ら兄に手をかけて...。(T_T)
ゼロちゃん、もしかしてヒサメ先生嫌ってる?これはそうとしか言えない扱いだっ!!(泣)←ぉぃっ。

に...しても女子寮、相変わらず会話盛り上がってるね(^-^)
話聞いてると面白い(笑)

From 【あっぴ】2008.09.26 02:26編集

女は三人集まると姦しい。

というワケで、女の子が数人集まるとワイワイうるさいです、女子寮(笑)
いつでも彼女らは大騒ぎ☆

え、鎮は嫌いじゃないですよ?(笑)
ただそういう役割というだけです。(オイ)

From 【ゼロ】2008.09.26 03:18編集

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