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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 42-2

レイオット「えぇ~んっ。メイディ、まだ怒ってるぅ~!! ちゃんと謝ってるのにぃ」

 

 うなだれて部屋に戻ったレイオットは、ルームメイトたちに泣きついていた。

 

クロエ「私に任せてっ☆ 仲直り大作戦を考えてあげるっ!!」

レイオット「えぇ~んっ。クロエが私たちの仲を悪化させようとするぅ~っ!!」

クロエ「……どーゆー意味……?」

モーリー「訳。“余計なことして事態を大きくしないで”」

クロエ「信用なし!?」 ガン!?

ステラ「そりゃ、アンタを信用しろってのが無理」 ズビシッ!とツッコミ。

クロエ「シクシク……」

ステラ「だからもう放っておきなさいって。レイオットは構い過ぎなのよ。子供じゃないんだからさ」

ジェーン「そうそう」

レイオット「……うっ」

モーリー「っていうかさ、孫をしつこく構い過ぎて泣かせて嫌われちゃうおじいちゃんみたいよ?」

レイオット「おっ……おじいちゃん!!???」

 

 おばあちゃんでなく、おじいちゃん!?? ショッキング。


▽つづきはこちら

 

ジェーン「っていうかさ、なんでメイディなんですー? いいじゃない、レイ様は人気あるんだしメイディと仲たがいしたからって、独りになっちゃうワケでもなしー……」

ステラ「言えてる」

クロエ「あ、わかった。薔薇騎士レンジャーゴッコの相手がいなくなるからだ」

レイオット「そっ、それだけじゃないわよぅ。それもまぁ……なくはないけど……」

     『そういえば、最近、薔薇騎士レンジャーゴッコしてない………ぐすっ』

     「メイディは…………友達だし……やっぱり、友達に嫌われたら辛いわよ」

 

 肩をすくめて、また溜め息一つ。

 友達。それもただの友達じゃない。

 男兄弟に囲まれて育ったレイオットが憧れた同性の姉妹のようなものなのだ。

 希望としては、ちまちま「お姉ちゃんお姉ちゃん」とついて歩いてくる小さな妹。

 んが、そんなモノはいやしない。

 背は高くて年もそんなには離れていないけれど、一緒にいると幼女に見えてくるメイディアが理想の妹役にピッタリハマッたのである。……彼女の中で。

 メイディアが本音を聞いたら無礼なと怒り出すかもしれないが、レイオットとメイディアは同等の関係ではなかった。

 メイディアはレイオットにとって、可愛い妹分なのである。

 構いたくてしょうがない。

 それは周囲から見ても明かで、だからレイオットに憧れを抱く女の子たちにメイディアがやっかまれても仕方のないことであった。

 呼べば、子犬のように走って抱き着いてきたのに。

 髪を梳かして髪形をいじってやれば、得意になっていたのに。

 喜怒哀楽丸だしのメイディア。

 

レイオット「ううっ……」 がっくり。ショボーン。

 

ステラ「時間が解決してくれるの待つのが賢明だと思うな」

レイオット「時間空けて、ますます話しかけ辛くなったりしないかな」

ステラ「そのときはそのときじゃん?」

レイオット「そんなぁ~」

クロエ『うーん。どうにかしてあげたいなぁ』 腕を組んでうなる。

 

 

 事件はいつも唐突。

 夏の日差しも弱まったある日の午後、メイディアは廊下で会ったクロエのスカートを高々と持ち上げてみた。

 

クロエ「………………………」

メイディア「…………………」

 

 その場にいた生徒達も目を丸くして固まっている。

 

クロエ「…………な…………」

メイディア「…………………」

クロエ「……何……してん……の……?」 ひく…

メイディア「パンツを確認しているのです」

クロエ「……………………きゃあああぁぁぁあぁっっっ!!!!」

 

 ……校舎中に響き渡る、悲鳴。

 

メイディア「…………………」

 

 頭にコブを作られたメイディアが不服の表情を浮かべてクロエの背後をついて歩く。

 

メイディア「どーしてワタクシがぶたれなきゃいけないのです!?」

クロエ「ぶたれることをしたからでしょうがぁ~っ!!」

 

 今度はほっぺたをつねりあげる。

 

メイディア「痛い、痛いぃ~っ!!」

クロエ「なんだって、皆がいる前でパンツ全開オープンしなきゃいけないのよっ!?」

 

 いつもは穏やかなクロエもさすがにカンカンである。

 しかしメイディアはどこ吹く風。

 

メイディア「ワタクシもクロエと同じ下着にします!」

クロエ「はぁ?」

メイディア「ワタクシの下着と交換なさい」

クロエ「…い…嫌よ。何で、ヒトサマとパンツ交換しなきゃいけないの」

 

 いきなり何を言い出すかと思えば。

 メイディアの思考回路は一体どうなっているのか。

 どこをどうたどってそこにいきついたのか。

 最大級の謎である。

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