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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 33-8

 さすがは白薔薇候補生。

クロエがリクを押しのけると手早く脈を測って呼吸を確認…………しようとしたら、当の氷鎖女がむくりと起き上がった。

 

クロエ「わっ、ビックリしたぁ」

 

 手を当てようとしたまさにその瞬間に起き上がられて、尻餅をついてしまう。

 

氷鎖女「……で、あるからして」

 

 しかも何事もなかったように授業を再開し始める。

 

クレス「ぅおいっ!?」

 

 手の甲で、氷鎖女の胸を叩くクレス


▽つづきはこちら

氷鎖女「うぐ。…………何?」

フェイト「何じゃないだろ、倒れておいてそれだけですか。……他に言うことは?」 思わず、汗。

氷鎖女「言いたいこと? ……ああ、」 うなづいて、

   「“何をしておる。席に戻るがよろしかろう”」

 

 一応、申し訳程度に注意を呼びかけてみたりした。

 

フェイト「そういうことでなく」

 

 クレスに習って、手の甲でツッコミポーズのフェイト

 

リク「先生、保健室に行こう

 

 授業を始めようとする氷鎖女に視線を合わせてかがむ。

 

氷鎖女「いや。ただの立ちくらみでござる。心配いらぬよ

クロエ「ダメだよ、先生。また倒れたら困るでしょ!」

氷鎖女「もう去ったから平気でござるよ」

 

 寄るなと言わんばかりに手を振る。

 

リク「去った? 何が?」

 

 何がと問いただしながらも、本当はどこかでわかっていた。

 去ったのだ。

教室を包んでいた異様な空気が。

 

氷鎖女「騒がせてすまなかったでござるな……授業を再開する」

 

 保健室に行けというのも聞かず、授業は続けられた。

 納得いかない、不満顔をした学徒たちも仕方なく、席に戻る。

 次に倒れるようなことがあれば、無理にでも医務室に連れていこうと無言のうちにリクたちはうなづきあったが、結局、最後まで何事もなく終了。

氷鎖女の様子も変わりないように思われた

 

氷鎖女「チッ……さてはニケ殿が不在だな」

 

 小さく舌打ちして、足早に教室を出た。

 後から複数の足音がついてくる。

 

リク「先生!」

クロエ「保健室!」

氷鎖女「いらぬ。もう今日の仕事はこれにて仕舞いでござる。戻ってゆるりとするからそうせっつくでない」

クレス「過労って程、働いてないよね?」

氷鎖女「うん、なかなか失礼な質問でござるな」

クレス「人形ばっか作ってるから寝不足なのと違うの?」

氷鎖女「それはあるかも」

クロエ「ねぇ、保健室行こうってば。それにその仮面も良くないんだわ! 素顔で歩けばルンルンパラダイスだと思うの! ニンジャは正体知られたらいけないかもしれないけど、この際だからオープンで!!」

氷鎖女「コレは関係ないだろ」

 

 クロエの目が爛々と光っている気がして、あわてて額当てに手を添えた。

 

メイディア「ルンルンパラダイスって何です? いらないって言っているのだから、そっとしておいてあげたらいかが?」

 

 腰に手を当てて、リクとクロエをメイディアが制止した

 

フェイト「俺も同感だな。こう見えて先生も子供じゃないんだから、騒がれる方が迷惑なんじゃないか?」

氷鎖女「こう見えてとは何か」

 

 反応して足を止める

 

フェイト「え? あ、いや……あの………………子供……でしたか?」

ステラ…………そこじゃないと思う

フェイト「あー……ちっさいから……」

 

 真面目な表情を崩さずに親指と人差し指を広げて、背の低さを示す。

 

氷鎖女「………………」

 

 側にいたリクの手から教本を奪って、フェイトの顔に投げ付ける。

 

フェイト「ぶはっ!?」

ステラ「……意外と天然なのね、フェイト君って」

クロエ「一言……多いんじゃないかな……いつも」

 

 当たってのけぞったフェイトにステラとクロエが肩をすぼめた。

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