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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 27-5

 そのとき、思い立ったように氷鎖女がポンと手を打った。

 

氷鎖女「次の試験で1位を取れたら、ミチハル贈呈ってのは?」

ミハイル「アホーッ! 余計なこと言うなっ!! そしてミハイルだっ!」

氷鎖女「だって、どこかでカキッ☆っと線引きせぬと埒が明かぬというもの。ヴァルト殿もこれで助かった。結果よければ全て善ということで」

クレス「………………」

ミハイル「もし1位取ったらどーする!?」

氷鎖女「取れない取れない」

 

 手を軽く振る。

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レイディ・メイディ 27-4

 昼休みを待って、わき目も振らず保健室に直行するメイディア。

 その後をクレスがついてゆく。

 正しくはついて行ったのではなく、自分もミハイルに用事があったからだ。

 ミハイルは母国では毒薬のエキスパートで、このローゼリッタ薔薇の騎士団養成所にあっては、薬剤のエキスパートであった。

 やってみないかと誘われて、授業外でクレスは知識を身につけるために通っているのだった。

 ばあばの扱っていた薬。

自分は嫌がって習わなかった薬。

 今さらになってやっておけばよかったと後悔していたところに声がかかった。

渡りに船とはこのことである。

 メイディアに遅れてクレスが保健室に足を踏み込むと早くも中は修羅場と化していた。

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レイディ・メイディ 27-3

 ド派手にナーダに敗北したメイディアだったが、彼女はあまり堪えていないようで新しい恋!?に胸をときめかせ、ご機嫌な足取りで授業中の教室に踏み込んだ。

 

メイディア「皆さん、ご機嫌よう」

 

 何人かがプッと吹き出す。

 けれど彼女はどこ吹く風で定位置になっているのリクの隣に腰を下ろした。

 

リク「ずいぶん晴れやかだね。ああも力差があると気持ちよく負けられた?」

メイディア「バカおっしゃい。負けて気持ちがいいハズがございませんでしょ。そのうち勝ちますわ。今はそのときではないだけです」

リク「ははっ。君らしいね」

クレス「頭打ったからおかしくなったんじゃないの?」

 

 リクの逆隣からちくりと一言。

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レイディ・メイディ 27-2

メイディア「よくわかりました。ヴァルト教官は運命の人かと思ったけど、ギリギリ違ったのよ!」

ミハイル「……へぇ……」

メイディア「実はナーダ教官と結ばれる運命だったのね。仕方ないわ」

ミハイル「……よかったな」

メイディア「一山越えて、目を覚ましたら赤い髪の王子様っ! これよっ! これこそ運命の出会いに違いありません!!」

ミハイル「赤い髪の………………なんだって?」

メイディア「さっ、婚約発表しましょう、ミハイルセンセっ♪」

ミハイル「……待て。ちょっと待て」

メイディア「はい。何ですの?」

ミハイル「意味がよくわからないんだが……」

 

 いや、わかりはするが、わかりたくないというべきか。

 嫌な予感ムンムン。

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レイディ・メイディ 第27話

第27話:またまたまた恋の予感

 気を失ったメイディアは友人たちに付き添われ、医務室に運ばれた。

それから目を覚ましたのは10時過ぎ。

 

メイディア「イッタタタ……」

 

 ベッドから起き上がって頭を振る。

 

ミハイル「やっと起きたか」

メイディア「ん? あら、ここは?」

ミハイル「1,医務室。2,遊園地。3,台所。……どれだと思う?」

 

 強い癖のある赤髪の保健医・ミハイルが答える。

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レイディ・メイディ 26-10

ヴァルト「ナーダがやる気だ、止められん」

 

 腕を組んでうなる。

 

リク「でもメイディも強いよ?」

ヴァルト「あー、ダメだ。話にならん」

 

 二人の見立てどおり、勝負は1分足らず。

 実にあっけなかった。

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レイディ・メイディ 26-9

クロエ「頑張れ頑張れメ・イ・ディッ!」

メイディア「まぁ……クロエ。ありがとう! ワタクシ、今まであなたのことを誤解しておりましたわ。意地悪でどうしようもないへちゃむくれだと思っていたけど……」

クロエ「……へちゃ……?」

 

 褒められているような、いないような……?

 

レク「頑張れじゃないだろ、止めないと。フェイト、行こう」

 

 引っ張って来た友人をせかす。

 

フェイト「何で俺がつれて来られなくちゃいけなかったんだ? 関係ないだろ」

 

 実は理由もらないままに流れで連れて来られてしまったのだ。

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