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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイデイ 19-14

ダレス・セルゲイ・クレス「コラッ!! ケガ人にツッコミ入れるな」

ダレス「何なんだ、この見るからに怪しい奴は」

 

 ため息交じりにジャックを指さす。

 

フェイト「……まぁ……なんだ……その……口を謹んだ方がいいぞ、一応。アレでも正騎士だからな。聞くところによると立派だったり立派じゃなかったりする人らしい」

 

 言葉を濁す。

 ダレスの印象はもっともだ。せめてここに居たのがこのおかしな男・ジャックではなく、まともなガーネットだったら……フェイトとてそう願わずにはいられないのだから。

 

ダレス「あの怪しさ大爆発の奴が?」

フェイト「俺に聞くなよ……こっちだって頭が痛くなりそうなんだから」

 

 説明するのも億劫といった風に手を振る。


▽つづきはこちら

ダレス「………………」

 

 そうしている間にクレスは毒消し作用のある薬草を手の中で揉み、液がにじんできたところでクロエの傷口に当てた。

 

クレス「コレ、この葉っぱを当てたところ、誰か包帯巻いて」

フェイト「わかった」

 指示を終えるともう一つ、途中で見つけた草を自らの口に放り込んでかみ砕くクレス。

クレス「うげ、マッズ!!」

 

 本来なら煮込んでねかせて製造する薬草だが、緊急の場合はこうしてかみ砕いたりすりつぶしたりして患者に与えるのだ。

 渋みと苦みに思わず吐き出しそうになるのをこらえる。

 耐え難い味のせいで口の中は唾液でいっぱいになった。

涙まで浮いてくる。

 この熱さましの薬は幼いクレスが高熱を出したときにやはり祖母に飲まされたもので、これを飲まされるくらいなら熱で苦しんでいた方がマシだとよく抵抗していた。

……結局、無理にでも飲まされてしまうのだが。

 

クレス「むぐ~……おえっ」

 

 充分砕いた物を手のひらに吐き出す。

 

セルゲイ「ソレを……どうするんだい?」

 

 顔を引きつらせてクレスの手のひらをのぞき込む。

 

クレス「もちろん……熱さましの薬だから……」

ダレス「飲ますのかよ、ソレ!!」

 

 ぐっちょりと唾液まみれのソレを指さして、心底嫌そうに飛びのく。

 

クレス「し……仕方ないだろ」

 

 自分が吐き出したものを女の子にを飲ませるのはさすがに気が引ける。

 だが今はそうも言っていられないのだ。

 

クレス「ホラ、クロエ。の……飲めよぅ」

   「クロエったら」

 

 反応しないクロエに何度か呼びかけてみたが、薄く目を開けたりうなる程度でとても自分で薬を飲むことはできそうにない。

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