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ゼロのノート

ト書きでカンタン☆ 気楽に気軽に創作物語。

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レイディ・メイディ 19-13

ジャック「だから内緒だと言ってるのにわからない子だな、君は」

クレス「いいから薬草よこせ」

ジャック「君は少々礼儀作法という物を習った方がいい。授業で入ってくるだろう」

クレス「入って来たよ、わけわかんないの。役に立つとは思えないけどね」

ジャック「薔薇騎士を目指すなら必要だよ。気品まで問われるからね。それよりどれ? 怪我人はどこだ。案内したまえ」

フェイト「失礼ですが、信用してもよいものですか。貴方を」

ジャック「もちろんだ。よい子の味方だからね、薔薇騎士レンジャーは」

フェイト「水に余分はありますか。水も必要なんだ」

ジャック「あるとも。しかし高熱を出しているなら冷やさないとな。コレもついでに持って行こう」

 

 先程クレスがジャックを狙って放った氷柱が地面や幹に刺さっているのを引っこ抜き、無造作にカゴに放り込んだ。


▽つづきはこちら

フェイト「……あ」

    『そうか。何も探さなくても魔法があったんだ……』

 

 状況にあせって気がつかなかった。

 そもそも魔法を攻撃に使うことしか思い浮かばなかった。

 それはクレスも同じだった様子。苦虫を噛み潰した表情をしていることで容易に想像が付いた。

 まだまだ自分たちは目先しか見えていない、経験の浅い学生さんでしかないということか。

 やがて薔薇騎士レンジャー・レッドと名乗る青薔薇少隊長ジャックをつれたフェイトとクレスが本陣にたどり着く。

 

ジャック「倒れたのって……クロエ君じゃないか」

 

 汗ばんで横たえられいるのは、見知った顔。部下の妹であった。

 

フェイト「ご存じで?」

 

 それには答えず、ジャック「クロエ君、しっかりなさい。クロエ君!!」

 

クロエ「あ……」

 

 手を握られて、薄目を開く。

 

クロエ「あ……お兄ちゃん……あのね……今……夢を見ていたの……」

ジャック「うん」

クロエ「お父さんとお兄ちゃんが空の向こうでこっちへおいで~って手招きをしてて……、そこに行くには川があって……」

ジャック「川を渡ったらたぶんダメだと思うよ。しかも君の父上も兄上もこれ以上はない健康体でフツーに生活をしているから、お空の向こうで微笑みながら手を振ったりはしない」

クロエ「邪悪帝王が……」

ジャック「邪悪帝王は薔薇騎士レンジャーが倒したから大丈夫だ」

クロエ「封印が……」

ジャック「そんなものはないからOKだ」

クロエ「お花畑が……」

ジャック「ええい、うるさい」

 

 ペシッ☆ おでこを叩く。

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