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レイディ・メイディ 19-10
2008.01.17 |Category …レイメイ 19、20話
レイオット「ところでそこに担がれているのは、ステラじゃない? おっきいタンコブ……大丈夫なの?」
ヴィクトルに抱えられたステラは巨大なコブを作って気を失っている。
実は反対してS班にこのことを正直に話すといって聞かないので、黙らせられてしまったのだった。
ミレーヌ「あ、気にしないで。彼女、さっき転んで頭打っちゃったの。それより、ウチのシラーを連れて来てくれてありがとう、レイ様」
レイオット「えっと……それはいいんだけど……えーっと……?」
ミレーヌ「バイバーイ、レイ様、リッ君♪」
リク「ばいばーい」
ロイド「ばいばいって……顔に似合わねんだよ、このっ」
リクの後頭部をごつく。
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リク「あうち」
レイオット「……大丈夫かしら、ステラ……」
こうして、S班は2日後のゴール目前で大わらわになるのであった。
札は尻のポケットの穴から落ちたと思われているが、実は抜き取られてたのである。
ちゃっかりシラーブーケのチームは5位通過。
時と場所は戻り、クレスとフェイト。
クレス「気にして歩いてなかったけど、そう珍しい草でもないからあるハズなんだよな」
フェイト「どんなカンジのやつなんだ?」
クレス「言葉で言ってもわかんないだろ」
フェイト「何に似てるとか……例えば、レタスに似てるとか」
クレス「レタスがその辺に生えているかよ、バーカ」
フェイト「ものの例えだ!!」
珍しく、声を荒げるフェイトの頬が少し染まっていたことをクレスは気づかない。
そう、貴族を嫌いだという彼。実は本人こそが貴族の坊ちゃんなのである。
ただし、今は亡き国の民だが。
レタスを例えに出したのは、本気だったりした。
恐ろしいことに彼はジャガイモは木になる実だと思っているし、レタスはその辺に生えている物だとばかり思っている。
たった今、平民のクレスに教わって?レタスはその辺に生えている物ではないと初めて知った始末。
さらに付け加えるなら、フェイトはレタスが丸くなっていることを知らない。
一枚一枚バラバラに生えているものと思っているので、もし、畑でレタスを見つけてもアレがレタスの真の姿と見抜くことは出来ないはずだ。
彼は意外にも世間知らず、物知らずなのであった。
その辺だけはきっとメイディアと張ることができる……かもしれない。
当然、メイディアも野菜がどうできるかなど知らず、考えたこともない。
質問されれば勝手な想像から木になるだのなんだのと平然と答えるであろう。
果物、野菜は木になるし、その辺に勝手に生えている。
魚のフライなどは切り身のまま泳いでいるし、初めから肉も焼かれているモノであって、その前は生きた牛さんやや豚さんだったりしないのだ。
牛や豚はあくまで農場で草を食んでいる愛らしい動物たちであって、決して肉などではない。
頭では「牛や豚の肉」と理解していても、でもあの農場でのっそりしているアレとは違うようにどこかで思っている。
……それが、彼ら。
上・級・貴・族☆……のお子様がた。